正直な話、内部配線材料でこれだけ音質が変わるとは思わなかった。なんで、もっと手を着けなかったのだろうと後悔する。
たかがケーブル、されどケーブルである。
今まで、電源ケーブルやRCAケーブル、スピーカーケーブルで音質が変わる事は経験してきたが、内部配線までは手を出していなかった。
今回、CDプレーヤーの内部の配線材料を変えてとても良い結果が得られたので紹介する。
経緯は以下である。
まず、CDプレーヤーのRCA出力部(基板上のカップリングコンデンサからRCA端子までの間)の接続をコネクタ(以下の写真)から直半田付けに変更、そして配線材を元々付いていたものから、銀線(シルバー)に交換したところ、音が大きく変わった。
(シルバー線を直半田付け後)
改造後の音は、鮮明度があがり、音が劇的に明瞭になった。高音も良く出る様になった。
ちょっと出すぎで明るいすぎるかも?。そうですね、銀特有の派手で、ちょっとワザとらしい音。
これに気を良くして、それならと考え、今度は、この部分をオヤイデのPCOCC-Aに変更。
そして配線後の様子。
半田は勿論いつものアルミットKR-19を使っている。
そしてさらに、IV OPampから真空管部に渡るシールド配線も、コネクタ使用から直付けに変更し、ケーブルはモガミのNEGLEX2520を使用。この線はオーディオマニアの間では人気がある様である(オーディオマニアの心を摑んで離さない)。
良く見ると、中の芯線の中にも繊維がある。これがミソか?。
導線の材料はOFCである。
配線後の写真。
収縮チューブを使って綺麗に加工した。
両方の配線の終了後、早速、音を出して見て、ビックリ! 音のリアリティーが格段に向上し、演奏、声の生なましさを感じる。銀配線の様な作った様な派手さはなく、落ち着いて聴ける。
兎に角、リアリティが凄い。音も弾み、細部まで見通しが良い。
球を換えたときの変化以上だ。
なんで、もっと早く改造しなかったんだろう。時間を損した気持ち。
ケーブルだけなので、費用もそんなに掛かっていない。これは費用対効果抜群である。
(後記)
実は、結線前は、「ケーブルの方向に気をつけなきゃ。」と思っていたが、配線材の下準備等をするうちに、そんな事は忘れてしまい(歳かな?)、半田付けをしてしまった。
全て配線が終わって、暫く試聴してから思い出し、慌てて調べて見ると、案の定、逆方向に配線していた。
なんでも、ケーブルには銅線の圧延による方向性があるみたいだ。Web上の他の人の書き込みを見ると、ケーブル上の文字の方向と信号の流れる方向を合わせた方が良い様だ。
個人的には、ケーブル製作上、そこまで管理出来ているか半信半疑であるが、、、本当でしょうか?
とりあえず、気を取り直して、方向性を合わせて、配線のやり直し。一度配線が終わった物だから、修正には少々時間が掛かった。
それで、修正完了後、音を聴いてみたが、自分には差がわからなかった。と言うより、逆の方が良かった?
本当に方向性って関係あるのでしょうか?まだ納得できない。
ともかく、今回のリケーブルは良い結果が得られた。
今まで数々改良を重ねた結果が、このリケーブルで本当の意味でオモテに出てきたって感じです。
逆の言い方をすれば、このコネクタ接続とケーブルが今までの改造の真価を包み隠していた。
しかし、今まで直半田付けにしなかったのも、それなりの理由があった。
何回も基板を取り外して、改良を繰り返して来たからである。ここに来て、ようやく、基板上で手を付ける所がなくなってきたから今回のリケーブルに踏み切れた。