前回の投稿で書いた手持ちのSlyvania 6SN7GT "Bad-Boy"を使ってみました。
その音質は低域から高域まで帯域が広く音数も多いです。
高域が煌びやか綺麗で、誇張ある(エッジの効いた)キリッとした音で、各楽器の音の輪郭が明瞭です。
Western Electricの音に近い様な気がします。張り出しの有る音です。
ソフトでは無くシャープな音です。甘くはなく辛めの音。各楽器の音を拾うには良いでしょう。
ブラックプレートは概ねその傾向が有る様に思います。
音源の良し悪しがハッキリとその音に出てきます。
流石に有名なヴィンテージ品Bad Boyです。
本家本元のBad Boyの特徴は、
1)両サイド3穴のT型ブラック・プレート
2)ボトム矩形ディンプル付板状ゲッター
3)管壁のボトム・クロム・ゲッター・フラッシュ
4)上下の長方形マイカ、上側は3つの楔型突起で管壁に当て固定
5)銅のグリッドポスト
6)黒のベースに緑文字で「SYLVANIA MADE IN U.S.A.」印刷。軍用の▽Sマークも。
7)ボトムに縦書きの製造デートコードが「1xx、2xx、3xx」
私所有の球は「252」「226」。1952年52週と26週製造。
です。
私はよく調査した上で、海外のオクで競り落としました。かなり以前の話。
それがコレ↓。 正真正銘の"Bad boy"です。
これを手にするまでは、何回か類似品を掴みましたが、音質は全く違う物でした。
中にはハムの出るものや、グリッドリークの有る物も。
年代物の球って、紛い物や難有り品も有り、真っ当な物を見抜くのが難しい事を勉強させられました。
しかも英語文書説明や相手とのやり取りなので、さらに難しかった。
それに比べれば、日本のオクはやり易いです。
しかし最近、オクでも2穴品やトップゲッター品は見かけますが、3穴品はさっぱり見かけません。
今となっては、それだけ希少な球なのでしょう。くれぐれも、3穴品が本家です。
この球、ステムリードの半田付けも修正しましたが、最初は1本だけ少しハムが出ていました。
スピーカーから30cmも離れれば聴こえないのですが、暫く使っていなかった所為もあるかと思い、鳴らし込みをした結果、5日間位鳴らしたらハムは無くなりました。
アンプの外観は、5本ともシルバーの管壁で揃い見事です。
しかし、私にはこの音で長時間聴いていると疲れます。人によると思います。
結局、元のTUNG SOL VT-231 6SN7GT "Round Plate" "Black Glass"に戻しました。
こちらの方が音として纏まりが良く、私好みです。
今日の一枚:
奇跡のテノール歌手 Andrea Bocelli(アンドレア・ボチェッリ)の去年の暮に発売された最新作です。
デビュー以来、CDのセールス枚数は8,000万枚超え、クラシックのアーティストとしては圧倒的枚数ですね。
美しい歌声に魅了されるのは勿論ですが、今回のCDはオケの演奏、音質も素晴らしい!
特に、14曲目「Angnus Dei」がお薦めです。オーケストラの壮大な演奏、力強くどこまでも延びる歌声、素晴らしいの一言。感動ものです。
是非、大型スピーカーで、ある程度音量を上げて聴いてみて下さい。
因みに、我が家のリビングのSP-505J(UNIT JBL LE14A(35.5cmウーハー)+LE175)では素晴らしかったのですが、実験ルームのJBL L26(125A 25.5cmウーハー)ではスケールが感じられず全然ダメでした。スピーカーのグレードが違い過ぎるか。。。(笑)