久しぶりにマッキントシュ・アンプ MC275(GEC KT88搭載)を聴き始めました。
「聴き始めた」というのは、本調子が出るまで暫く鳴らし込みが必要だからです。
マッキントシュのビンテージ管球パワーアンプは、入力ラインとボリュームが何系統か有ります。
STEREO INPUT / TWIN INPUT / MONO INPUT
通常ステレオで使用する場合は、中央の「TWIN INPUT」を使用します。
しかし最近、ここのボリュームがガリ気味になって来たので、どうしたものかと考えていました。
裏板を開腹してみると、このボリュームは完全密封型では無く、少し窓が開いています。これじゃあ駄目ですね。
交換も考えましたが、適当なボリュームが見つからない。ボリュームは音質に与える影響大なので慎重に選定が必要です。
そこで少し大胆ですが、隣りの「STEREO INPUT」にアーレン・ブラッドレー(A&B)のボリュームが実装されているので、これを有効に使わない手は無いと、配線の変更を検討しました。
ここに使われているボリュームは、現状はバランスとして機能しています。
配線自体は至って単純で、100kΩ(TYPE-J)2連がLRチャンネルで逆の動きをする様に配線されています。回路図上ではLが上に動けばRは下へ。なおTYPE-Jは一般的なBカーブと同じです。
INPUTS STEREO 75W-75W AMP (20V) の部分。
これを通常のボリュームと同じ様に、LR同じ動きをする様に配線変更すれば良いのです。
但し、このボリュームと並列に100KΩの抵抗が入っているので、このままではゲイン不足になります。この抵抗は外します。
さらに直列に200kΩの抵抗も入っています。これを直結にしなければ本来の75W/ch出力は得られないと思いますが、私が通常聴く音量では、この抵抗が入っていても全く問題無く、充分過ぎますので、そのままにしました。
配線変更後↓。
このA&Bのボリュームは完全密閉型で、ガリも有りません。音も評判通りです。流石Vintage A&B。
これで安心して聴けそうです。
暫く聴き込みましたが、GEC KT88を載せたMC275は今まで聴いてきたWE421A PPアンプと比較するとやっぱり格上ですね。
大型のサルーン・カー(ベンツSクラスの様な)の後部座席にゆったりと座り高速道路を走行している気分です。音に余裕を感じます。