ロシアが何かと話題になっているので、思い出したように6C33Cシングルアンプを引っぱり出してきた。
以前にも書きましたが、再度説明しておくと、6C33C-Bと言う球は、旧ソ連軍の戦闘機「MIG25」の電子回路に使われていたとされる。
「FOX-BAT」はNATOが付けたコードネームで、マッハ3級の航空機は後にも先にもこれだけ。
何故、この時代に真空管なのかは、核爆発の際に発生する電磁波で回路が損傷する恐れから半導体を使用しなかったのではと言う説がある。
ガラスの厚み、プレート電極の厚み、支持方法、電極の接合方法等、見るからに堅牢な造り、流石軍用です。
そして構成は、カソード共通でヒーターが2回路あります。これはヒーターの片方が切れても動作する様にです。さすが軍用!
但し、オーディオで使うには、消費電力、発熱的にもヒーターは1回路で良いので、私はシングル・ヒーター、シングル・カソードで使っています。過去の記事のここに書いています。それ以外にも手を加えています。
そのまま聴いてみても良かったのですが、折角なので前々から気になっていた真空管6C33Cの足(ピン)のザラザラ。これではソケットとの接触が綺麗に取れなくて、充分な電流が流れないとか、歪っぽくなるのでは?と懸念を抱いていたので、メンテナンスしてみました。
今までは、アルコールで洗浄したり、ケミカル・クリーニングはしていたのですが、どうしてもこのザラザラは取れなくて、くすんだままで、他の真空管の足の様に光輝きません。
そこで、今回思い切って紙やすりで磨いてみました。
使った紙やすりは#1500⇒#2000。(#6000、#10000も用意していたのですが、そこまでは必要無さそう)
一生懸命に磨いた後は、この通り、光り輝きました。
写真上が処理前。新品で購入した時からこの状態です。
写真下が処理後です。
処理前後で全く別物の様です。
ついでに、ソケットの方もピンを挟む端子に紙ヤスリを挟み磨きました。端子も狭くしておきました。
作業中の写真を撮り忘れたので、これは処置前の参考写真になります。汚い。
処置後は、別物の様な音、サウンドになりました。
クリヤーで何とも瑞々しい音です!!!。
歪が無くなり、低音から高音まで綺麗です。特に高音が艶やかで広がります。突き抜けます。
6C33C-Bをお持ちの方は、是非やって見てください。お勧めです。
サウンドが見違える(聴き違える)ほど良くなります!。
今まで回路を弄ったり、ピンをアルコールで清掃しても、その時は良くなったと思うのですが、数日後にはあれ~?ってなっていたのが解決しそうです。
それにしても、何故こんなにピンがザラザラしているのでしょうね。
軍用なので、ツルっと抜けない様にわざとザラザラにしているのでしょうか?
オーディオ用途では「使う前に一皮剥いてから使って下さい」って事ですね。
このアンプ、またちょっと回路を弄って見たくなりました。。。
現在の球構成(参考):
出力管:SOVTEK 6C33C-B x 2
ドライブ管:TESLA ECC802S(ECC82高信頼性) x 2
初段管:BRIMAR 13D5 (12AU7同等)軍用 x 2