KT88ppアンプのB電源に予定していた電解コンデンサを追加しました。
追加した箇所は、回路図上ではこちらになります。
2段のリップルフィルタになりました。
使用した電解コンデンサは、前回使用して気に入ったKEMET製(Made in EU ポルトガル製造)です。
今回は少し容量を増やし、120uF/550V。
設置場所に悩みましたが、同時購入した30mm径の黒樹脂製取り付けクランプを使って、上手く収める事が出来ました。(下の写真中央)
この電解コンデンサ、やっぱり良いですね。電源リップルも減り、音が明瞭になりました。
そして今回、グランドの引き廻しも今迄のノウハウを活かして変更してみました。
RCA 245シングルアンプと同様な方法で実施してみました。
まず、大元の電解ブロックコンデンサのグランドが左右で纏めてあったので、ここをカットし分離。
音の広がりが増しました。
ここまでは良かったのですが、問題はKT88のカソード・グランド。
現在は、入力近くの1点アースに左右別々に落としているのですが、これをグリッドに繋がっているバイアス用電源のバイパス電解コンデンサのグランドに接続すると、何故かハムが増えます。
KT88カソードGND→バイアス用パスコンGND→ドライブ段GND→初段GND→1点アースはダメ(×××)。
KT88カソードGND→バイアス用パスコンGND→1点アース、こちらもダメ(××)。
バイアス用パスコンGND→KT88カソードGND→1点アース、こちらもダメ(×)。
KT88カソードGND→1点アース、バイアス用パスコンGND→1点アース、こちらは〇。
実験の結果では、KT88カソードGNDは単独で直接1点アースに落すのが一番良い様です。
過去にもこの実験をして今に至ってる気もしますが、忘れました。
記憶が曖昧なので同じ事を繰り返してしまうのです。だから記録を残して置かないと。
では何故か?少し考えてみました。
私の推察ですが、
このKT88ppは、カソード接地にしている(カソード抵抗は電流測定のための10Ω)ので、抵抗のダンピングが効かずに、そのままグランドに流れるので、弱いグランドに落とすと、回路全体が振られてしまう? 自己バイアスと固定バイアスで様子が違う? 違うかな?
出力段のグランドは電流がそれなりの流れるので、しっかりと接地する必要がありそう。難しい。。。
何れにしても、色々と試してみるしか無さそうですね。
その他は、NFBのグランドを初段のGNDに戻す様にしました。またヒーター交流点火なので線をしっかりとツイストし直しました。
結果、SP端子での残留ノイズは、Lch 1.8mVrms、Rch 0.8mVrmsとなりました。Lchが大きいのは解析必要有り。このレベルであれば、SPに耳を当てても殆ど聴こえません。
B電源のリップルは、0.3Vrmsだったものが電解コンデンサ追加で0.22Vrmsに減少しました。
そのおかげで、細かい音も埋もれずに明瞭になりました。