7月末に
日本たばこ(JT)と癒着してキャンペーンを行う八戸市を告発する /?2005年07月24日
日本たばこ(JT)と癒着してキャンペーンを行う八戸市を告発する (2) →勝利宣言へ /?2005年07月27日
の2回にわたって掲載したものの(とりあえずの)最終報告です。県知事からの回答は役所同士の関係からか曖昧な表現になってはいますが、実質的には八戸市に釘を刺したものであり、来年度以降の事業続行は不可能と考えられます。また、全国の禁煙活動関係者や市民の皆様からも中止要請の支援をいただきました。ありがとうございました。しかし、八戸市からの回答はいずれも全く同じ「内容のないもの」(山岡医師」であり、八戸市民として申し訳なく恥ずかしい思いでいっぱいです。
ここに掲載して「二度とこのような過ちを繰り返しませぬよう」、八戸市長および八戸市環境部、日本たばこ(JT)、そして一般市民の皆様への警鐘とさせていただきます。
繰り返しますが、「JTの企業活動」というのは「その商品の購入者を死に至らしめること」と等価であり、一般企業と自治体との協力活動と並列で語ることなど決してできるものではありません。
日本中に数多ある企業の中で「JT一社だけは別」なのです。
長くなりますがコメント形式にすると煩雑になるので、まとめて掲載します。(順序は前後しますが)
1) 青森県知事からの回答(9/6)
2) 薗(石川)はじめ医師から八戸市長への中止要請(7/27)
3) 青森市Aさんから八戸市長への中止要請(7/28)
4) 青森市Aさんへの八戸市長の回答(8/12)
5) 洲本市山岡雅顕医師への八戸市長の回答(8/11)
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1) 青森県知事からの回答(9/6)
時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
先般の「県政・わたしの提案」としてお寄せいただきましたご提案につきましては、現在の状況、取り組みなど下記のとおりとなっていますので、お知らせいたします。
今後とも、県政の推進にご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
平成17年9月6日 青森県知事
「ひろえば街が好きになる運動」については、環境美化とマナーの向上を主旨として全国的に展開しているものと聞いています。
自治体がこの運動をJTと共催することが「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」に抵触するかどうかは明確ではありません。
しかし、この運動の現場に子どもたちも参加している状況の中で、たばこのライターや携帯灰皿等を記念品として進呈することは、喫煙対策を進めていく上で、好ましいとは言い難いところがあります。
提案を受けて、八戸市に対し状況の確認を行ったところ、本件については、市の環境政策課が既に受けていたものであり、その後、市庁内関係課でJTとの共催について再検討を行ったところ、今回については続行もやむを得なくなったとの情報を得ています。
県としては、今後この種の共催については、関係課で十分検討し、判断するよう指導して参ります。
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2) 薗(石川)はじめ医師から八戸市長への中止要請
以前青森県在住し、藤代健生病院、あおもり協立病院、八戸生協診療所などで、禁煙外来に取り組んでいた
医師 薗(石川)はじめと申します。
現在は大阪府豊中市で、薗はじめクリニックを開業しております。
このたび、八戸市がタバコ会社のJTと組んで、「ひろえば街が好きになる運動」を企画したと聞き、これはたいへん大きな間違いであると、早速メールをさせていただく次第です。
速やかに、この企画の中止を宣言していただくことをお願いします。
タバコは毎年11万人以上の日本人を死に追いやっています。また、受動喫煙だけでも、毎年2~3万人の日本人が死亡しています。
http://www1.sumoto.gr.jp/shinryou/kituen/data.htm
このような重大な被害はタバコが蔓延してしまっている世界中で起こっています。そのため、WHO(世界保健機関)は、タバコの消費と、タバコの煙への暴露が、健康、経済及び環境に及ぼす全世界にわたる破壊的影響についての国際社会の懸念を反映し、タバコ需要を減らす有効で包括的な仕組みとして(穂積忠夫訳、タバコ規制枠組み条約(FCTC)前文)、タバコ規制枠組み条約(FCTC)を策定しました。
そして、この条約は、今年2月27日にすでに、発効しております。
日本も昨年6月にすでに、この条約を批准しています。
さて、そのFCTCの12条のe)には、
「たばこ規制のための広い分野にわたるプログラムと戦略を開発し、実施するにあたり、たばこ産業と関係のない公的、私的な機関および非政府組織の認識の啓発と参加を推進すること。」(穂積忠夫訳)
とあります。
今回、八戸市が企画したこの運動は、本来環境破壊の重大な原因であるタバコを製造して売っているタバコ会社と共催し、この12条に違反しています。
しかも、タバコ会社を社会貢献を売り込むためのイメージ戦略に加担することのみならず、タバコ会社のグッズを配らせることでタバコ会社の積極的な宣伝にも、手を貸すことになり、これは明らかに国際法であるFCTC違反です。
私自身も、よくモク拾いをしておりますが、町のゴミの中のほとんどは、タバコの吸殻です。
また、歩きタバコは、屋外の受動喫煙被害の最たるもので、私の外来にも、歩きタバコの煙を吸い込んで発作を起こした患者さんが重症の呼吸困難を起こし、入院になられた事例もございます。
タバコ業者はポイ捨て禁止といいますが、町の環境つくりを考えたとき、ポイ捨てではなく、歩きタバコそのものを禁止する千代田区のような過料制度の実施が強く望まれます。
その意味からも、吸殻を拾えばよいという問題ではなく、タバコそのものをなくしていかなければならず、タバコ会社と協力してできる運動ではありえません。
国際法違反であり、タバコ会社の嘘に加担するこの催しを中止し、間違いを訂正することで、タバコ問題を広く八戸の皆さんにも、啓発し、八戸の皆さんが安心して暮らせる街づくりに貢献していただきますよう、切にお願い申し上げます。
【追伸】.
重要なことを申し上げるのを忘れましたが、このイベントでJTが配る携帯灰皿がまた大問題です。
携帯灰皿を配るのは、ポイ捨てだけを問題視し、喫煙中の受動喫煙の被害を無視した対策です。携帯灰皿を持ちポイ捨てしないのがマナーであるという誤った認識を広げるツールです。
これもタバコ問題をはきちがえ、喫煙者に喫煙の免罪符を与える問題グッズです。
結局タバコ会社の宣伝に加担し、売り上げに貢献することにより、八戸市民の命と健康を奪うこの企画の中止を改めてお願いします。
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3) 青森市Aさんから八戸市長への中止要請(7/28)
こんにちは。
突然のメール、大変失礼致します。
青森市在住のAと申します。
八戸市で生まれ育ち、現在は青森市で八戸市の発展を願う一市民です。
駄文ですが、読んでいただければ幸いです。
「ひろえば街を好きになる運動」なのですが、これは八戸市・八戸観光協会・JTが共催して八戸三社大祭期間に中心街の清掃に参加すると、記念品としてJTの飲料とオリジナルグッズがもらえるという企画のようですね。
たばこの販売促進の一環としてクリーンアップ事業をするJTと、今年2月に発効したタバコ規制枠組条約に基づいた政策をなすべき市が「共催」する。
これはとてもおかしいと思います。
『今年2月に発効したタバコ規制枠組条約は、タバコによる死者が世界中で毎年五百万人にも達し、さらに増え続けている現状から、タバコ会社の広告・販売活動を厳しく規制するためのものであり、その中には協賛・助成活動やキャンペーンなどの間接的広告・販売促進活動も含まれる』
とのことから、市をあげてこのJTとの共催に臨むというのは、とてもムリがあると思いました。
このことに関して触れられたブログも探して読みましたが、「両者が別々に活動するならともかく、市民の健康を守るためにタバコ会社を規制すべき自治体が、規制される側と一緒になって間接的販促活動を行うことは公共の福祉に反する癒着であり、到底認められない」というブログ主さんのご意見に、私も賛同します。
今回の共催の件については「タバコの販売促進事業の片棒を、市をあげて担いだ」と取られかねない行為ですし、仮にあとからネット等メディアで取り上げられたりしても、市民の理解を得る回答はできるとお考えですか?
JTと「一緒になって」掃除する意味はなんですか?
ごみ(吸い殻)ひろい運動をするのだからといって、ごみを作り出している会社そのものの運動に、自治体自らが加担するべきではないと思います。
吸い殻を出さない環境作りはどこへ行ってしまったのでしょうか。
私も事業停止を望む一人です。
どうかさらなる熟考を願います。
A
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4) 青森市Aさんへの八戸市長の回答(8/12)
Date: Fri, 12 Aug 2005 13:43:33 +0900
A 様
八戸市長 中 村 寿 文
「市長への手紙」について(回答)
平成17年7月28日に受理しました「市長への手紙(JTと自治体の協賛活動の中止要請)」について、次のとおりお答えいたします。
この度、八戸三社大祭期間中、お祭り会場で実施した「ひろえば街が好きになる運動」は、街の環境美化やマナーの大切さに気づいていただくことを目的にJTが行っている参加型の清掃活動で、全国各地のお祭りやイベントで行われております。
この運動へ参加する方々及び活動を目にした方々が、「ごみのないきれいなまち」の大切さに関心を持ち、ごみのポイ捨てが減り、清掃活動を行う市民が増え、まちがきれいになっていくことを期待し、市として活動場所の提供、拾い集めたごみの処理、運動の周知等の協力を行ったものであります。
なお、市といたしましては、当該運動が、市民への喫煙の奨励、あるいはJTの販売促進を意図しているものではなく、まちをきれいにする清掃奉仕活動と認識した上で支援したものであります。
申し上げるまでもなく、喫煙は多くの疾病の要因となっており、受動喫煙など非喫煙者の健康にも影響を与えていることは深刻な問題であると認識しております。
市といたしましても、喫煙の危険性及び禁煙の重要性等について、積極的に普及啓発を行い、市民の健康づくりを推進して参ります。
問い合せ先 環境部環境政策課
?43-2111 内線675
健康福祉部健康増進課
?43-2111 内線288
企画部広報統計課
?43-2111 内線596
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5) 洲本市山岡雅顕医師への八戸市長の回答
久芳 康朗 先生
山岡雅顕@淡路島です。
八戸市から回答が来ましたが内容のないものでした。
お力になれませんでしたが、でもぜひ頑張ってください。
来年以降、なんらかの圧力にはなるような気がします。
来年もやるようならまた苦情送りましょう。
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Date: Thu, 11 Aug 2005 14:32:21 +0900
Subject: 市長への手紙について(回答)
八広第 165号
平成17年8月11日
山 岡 雅 顕 様
八戸市長 中 村 寿 文
「市長への手紙」について(回答)
平成17年7月28日に受理しました「市長への手紙(JTと自治体の協賛活動の中止要請)」について、次のとおりお答えいたします。
この度、八戸三社大祭期間中、お祭り会場で実施した「ひろえば街が好きになる運動」は、街の環境美化やマナーの大切さに気づいていただくことを目的にJTが行っている参加型の清掃活動で、全国各地のお祭りやイベントで行われております。
この運動へ参加する方々及び活動を目にした方々が、「ごみのないきれいなまち」の大切さに関心を持ち、ごみのポイ捨てが減り、清掃活動を行う市民が増え、まちがきれいになっていくことを期待し、市として活動場所の提供、拾い集めたごみの処理、運動の周知等の協力を行ったものであります。
なお、当該運動が、市民への喫煙の奨励、あるいはJTの販売促進を意図しているものではないと認識した上で支援しているもので、さらに、こうした市民、事業者による自発的な清掃奉仕活動への支援は、市の環境美化施策の一環であり、特定企業への加担ということではございません。
申し上げるまでもなく、喫煙は多くの疾病の要因となっており、受動喫煙など非喫煙者の健康にも影響を与えていることは深刻な問題であると認識しております。
市といたしましても、喫煙の危険性及び禁煙の重要性等について、積極的に普及啓発を行い、市民の健康づくりを推進して参ります。
問い合せ先 環境部環境政策課
?43-2111 内線675
健康福祉部健康増進課
?43-2111 内線288
企画部広報統計課
?43-2111 内線596
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