天候が回復しましたので、屋外天然光で撮影した完成写真をアップいたします。
「雪風」は「時雨」と共に大戦中の日本海軍における「強運艦」「幸運艦」「不沈艦」と言われた陽炎型駆逐艦です。
佐世保海軍工廠で建造され1940年1月に就役し、幾度かの改修を受けながらミッドウェー、ソロモン、マリアナ沖等の諸海戦は勿論、戦艦大和の沖縄水上特攻作戦にも同行しながら最後まで生き延び、終戦後は復員輸送船(あの水木しげるさんも乗ったそうです)として活躍した後、中華民国で「丹陽」という艦名で再武装され、駆逐艦として中国人民解放軍海軍のコルベット2隻と交戦し、1隻撃沈、1隻撃破の戦果をあげるなど活躍しました。
そして1971年(私が中学3年生!)12月に老朽化で解体されるまで活躍し続けました。
キットはハセガワ1/350で、2003年頃に発売されたキットで、1940年竣工時の状態をフルエッチングパーツ付きで再現した物です。
当時は3570円というお値段で購入できました。
元々、洋上を航行する「軍艦」には殆ど興味が無く、プラモデルを作ったことも無かったのですが、この「雪風」だけは子供の頃に読んだ本で、その強運を知り、唯一好きな軍艦なので、ハセガワから1/350で出ると知って、後先考えずに直ぐに購入しました。
購入して1~2年後に製作に取り掛かりましたが、何せ「軍艦作ったことが無い」初心者がいきなりフルエッチングパーツキットを作れる訳もなく、製作中断したまま、約15年間放置されていました。
でも15年間、「いつか作りたいなぁ」という事が頭から離れず、ずっと気になっていましたが、今年サークルのテーマが「日本」になったことで、一念発起「完成させよう!」という気持ちになり、製作再開したという次第です。
制作は完全素組みで、問題のエッチングパーツも「できる限り使おう」という気持ちで進めました。
結果、エッチングパーツについては全体の80%程度を取り付けました。
あまりに細かくて私には扱いきれない物は諦めました。
何とか取り付けた手摺などもヨレヨレになっています。
張り線についてはインストに書かれている中の9割以上は省略してしまいました。
塗装はインストの指定通りに行い、クレオスのウェザリングカラーのマルチブラックで墨入れし、ステインブラウンでウォシングした後、ニュートラルグレーでドライブラシを掛けて仕上げました。
軍艦モデルに慣れた諸兄方から見れば、お話にならないお粗末な出来と思いますが、「自己満足」丸出しで15年振りにお披露目させて頂きます。
(これ以上続けたら破滅すると思い、”完成”としました・・・)
私にとって”初”の「洋上軍艦」キットの完成です。
今年7個目の完成品です。
エッチングパーツへの苦手意識が少し克服できて、扱いがちょっとだけ判ったことが最大の収穫です。
(製作記その4にコメントを頂いた皆様、ありがとうございました。 今回の完成写真へのコメントは、どうかお気遣いなくお願いいたします。)
ウエザリングも良い感じに仕上がっていると思います。
基本が出来ていると何にでも通用するというお手本の追うな御作記でした。
1/350でエッチングなしでも丁寧に仕上げれば十分見応えのある作品にはなると思いますが、エッチングを上手く扱えれば精密感が増すことは間違いないですね。
仰る通り、プラパーツみたいにダボがある訳ではなく、全て瞬間接着剤でイモ付けですから、私のような超初心者にはかなり難易度が高いです。
でも、何事も「やってみる」もんで、酷い出来とは言え、それなりに判って来るもんですね。
写真ではあまり判らないかも知れませんが、3枚目の写真なんかよく見るとかなりアラが判ると思います。(-_-;)
基本が出来ていると何にでも通用する・・・と言われるとかなり後ろめたいです。(笑)