中国「南シナ海、対話解決を」 習主席 脅威論払拭に躍起(産経新聞) - goo ニュース
海軍力の増強により、南シナ海の諸島をめぐり、東南アジア諸国との摩擦を激化させている中国。何としても中国脅威論を押さえ込もうと、習主席は、”対話解決”を持ち出し、平和的な姿勢を積極的にアピールしているそうです。
かつて、小平氏は、1978年に、尖閣諸島問題に関連し、日本記者クラブの席で”次の世代は我々より、もっと知恵があるだろう。皆が受け入れられるいい解決方法を見出せるだろう”と述べました。中国は、この言葉を”軍事解決”に訴えることで自ら台無しにしてしましたが、知恵のある解決方法とは、仲裁を含む司法解決をおいて他にありません(もっとも、尖閣諸島の場合には、中国が、領有権主張を取り下げることが、最も平和的な解決方法なのですが…)。しばしば、当事者同士の話し合いによる”対話解決”こそが、平和的な解決方法の最たるものと主張されますが、暴力団との会合が恐喝や脅迫の席に過ぎないように、対話解決では、たとえ合意が成立したとしても、当事者間に力学が働き、強き者が弱き者の正当な権利を不当に侵害する恐れがあります。否、”戦わずして奪う”絶好のチャンスともなりかねないのです(国際法上は強行法規違反となる…)。国際法が存在している分野では、司法解決の方が、はるかに公平であり正義にも適っています。今日、国内の秩序が、各自の権利を公平・公正に保護する司法制度によって保たれているように、対話解決よりも、司法解決の方が、権利保護の観点からも先進的であることは明らかなのです。
平和解決の手段として、司法解決を言い出せないところに、共産主義を国家イデオロギーとする中国の限界があります。前近代思想とも言うべき共産主義思想には、プロレタリアート独裁、つまり”人治”はあっても、”法の支配”は存在していないのですから。強大な軍事力を備えた”人治国家”の出現は、たとえ”対話解決”路線でカモフラージュしたとしても、国際社会を法なき野蛮な世界に引き戻す危険な存在であることには変わりはないと思うのです。
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かつて、小平氏は、1978年に、尖閣諸島問題に関連し、日本記者クラブの席で”次の世代は我々より、もっと知恵があるだろう。皆が受け入れられるいい解決方法を見出せるだろう”と述べました。中国は、この言葉を”軍事解決”に訴えることで自ら台無しにしてしましたが、知恵のある解決方法とは、仲裁を含む司法解決をおいて他にありません(もっとも、尖閣諸島の場合には、中国が、領有権主張を取り下げることが、最も平和的な解決方法なのですが…)。しばしば、当事者同士の話し合いによる”対話解決”こそが、平和的な解決方法の最たるものと主張されますが、暴力団との会合が恐喝や脅迫の席に過ぎないように、対話解決では、たとえ合意が成立したとしても、当事者間に力学が働き、強き者が弱き者の正当な権利を不当に侵害する恐れがあります。否、”戦わずして奪う”絶好のチャンスともなりかねないのです(国際法上は強行法規違反となる…)。国際法が存在している分野では、司法解決の方が、はるかに公平であり正義にも適っています。今日、国内の秩序が、各自の権利を公平・公正に保護する司法制度によって保たれているように、対話解決よりも、司法解決の方が、権利保護の観点からも先進的であることは明らかなのです。
平和解決の手段として、司法解決を言い出せないところに、共産主義を国家イデオロギーとする中国の限界があります。前近代思想とも言うべき共産主義思想には、プロレタリアート独裁、つまり”人治”はあっても、”法の支配”は存在していないのですから。強大な軍事力を備えた”人治国家”の出現は、たとえ”対話解決”路線でカモフラージュしたとしても、国際社会を法なき野蛮な世界に引き戻す危険な存在であることには変わりはないと思うのです。
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