万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

朝鮮半島は今も昔も混乱要因-危険な二元外交

2013年10月08日 18時04分23秒 | アジア
軍に「動員態勢」指示=米空母の演習参加に反発―北朝鮮(時事通信) - goo ニュース
 本日の報道によりますと、北朝鮮軍は、8日に予定されていた米空母が参加する米韓軍事演習に反発し、動員体制を支持したそうです。戦争も辞さない構えのようにも見えますが、何時もの通り、”狼少年”で終わりそうです。

 北朝鮮の激しい反発に動揺したのか、台風の襲来を理由に、今のところ、軍事演習は延期されているとのことです。しかしながら、APECの席では、中韓首脳は友好関係を積極的にアピールしているようですので、演習延期の理由は、台風ばかりとは限らないのかもしれません。朝鮮半島は、古代から大陸の間で二元外交を展開したことが仇となって、国を滅ぼした歴史がありますが、今日もまた、南北両国共に、アメリカと中国という大国の狭間で、危険な二元外交を試みているように見えるのです。表向きは、中朝対米韓の対立ですが、その裏側では、韓国が中国に接近する一方で、北朝鮮もまた、ケリー国務長官の発言から察するところ、アメリカとの接触を試みようとしていると憶測されます。しかも、韓国と北朝鮮もまた、裏で結託し、協力して両国を翻弄している可能性もあるのです。

 二元外交は、上手に立ち回れば、両国から利益を得ることができますが、下手をしますと、両国からの信頼を一気に失います。朝鮮半島の両国は、既に日本国からの信頼を失っていますが、米中間の二元外交は、国際社会を混乱に陥れかねない、危険な政策であると思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。


にほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする