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100号の水彩画。「日本のモン・サン・ミシェルにしたくて、桜も入れました」と、会長
の服部さん
「絵を描くのに、年齢は関係ない。いつかはパリ画壇で知られる画家に」
こんな夢を抱く名古屋の絵画グループ「ムーランルージュ会」の絵画展を、名古屋市博物館ギャラリーで見てきました。展覧会は16日(日)まで。
展覧会のタイトルも、印象的な「第1回なごや赤い風車展」。
赤い風車は、パリのモンマルトルに1890年ごろからあるキャバレー「ムーランルージュ」(仏語で赤い風車)に掲げられ、ピカソやモジリアーニ、ユトリロ、ドガ、ルノアール、ロートレック、マチスら芸術家集団が腕を磨いた街・モンマルトルのシンボルとして親しまれています。
「私は現在、古希(70)ですが、絵にトシは関係ない。夢も大きいほどいいですから」と、名古屋のムーランルージュの会を率いる西区在住の服部栄蔵さん。
「床屋が稼業。それに病身だけど子どものころから好きだった絵を描いてみたい、と50代になって武蔵野美術大学の通信教育課程に。1日おきの人工透析を受けながらスクーリングにも通いました。半分の2年間しかできませんでしたが、絵を手放すことはなかったです」
「今も人工透析、それに少しですが床屋も続けています。でも、頭の中は絵のことでいっぱいです」と服部さん。
歌手の八代亜紀が何度も入選したことで知られる、フランスのル・サロン展にも4回入選。アンデパンダン展にも出品するまでになったそうです。
展覧会は武蔵野美大通信教育時代の友人や、名古屋で夢見る仲間に呼びかけて企画。会場には18人の油彩、水彩、アクリル、日本画など大小約60点が展示されています。
※掲載した作品の写真の一部に、室内照明が入るなどしています。申し訳ありません。