4月25日(日曜日)。☂☁☁。とうとう73歳の誕生日。鏡を見て、へえ、これが73歳の顔なのかぁ。たしかに目の下に小じわが増えたけど、これは「マスクじわ」じゃないのかな(と希望的観測)。人間は何たって中身がどうなっているのかが大事なnだとすると、はて、あんまり変わってないような気もするけど、これがワタシってもんだから、ま、いいんじゃないのかな。
でも、コロナのパンデミックの巣ごもりでどこへも行けない誕生日はこれで2回目。去年の今頃は、誕生日が同じの(義)弟のデイヴィッドと(義)妹のジュディと一緒に地中海をクルーズして、シチリアのタオルミナでエトナ山の噴煙を眺めながら祝っているはずだった。古代ギリシャ人が作った円形劇場に立って、『王女メディア』の舞台を想像してみたかったな。いや、壮大な舞台でメディアを演じている自分という空想に浸ってみたかった。あのクルーズは19年ぶりにマルタにも行けたんだなあ。不思議の国マルタと花の都パリで過ごしたあの旅は、「一緒の老後の人生」を構築するための出発点だった。あれからもう20年。そして、遠い海を行く船旅を夢に見ながら、どこへも行けないままで1年・・・。
時間と言うのは人間が作り出したもののはずなのに、人間の力ではどうにもならない不思議な生き物。生きて来た年は数えられても、あとどれだけ残っているのかは年の数では見通すことができなくて、「時間」という何とも漠然とした枠の中でもやもやとした空想や妄想をつなぎ合わせて想像するしかない、ほんとにつかみどころのない怪物だな。おかげで、73歳になったのに、実際にどういうことをどういう風に考えて、どういう風に行動するのが「73歳の人間」なのか見当も付かない。まあ、暗中模索的な人生も楽しいときは楽しいんだけど・・・。
今年はTojo’sのご馳走をテイクアウトして祝うつもりだったのが、二転三転するコロナ対策の規制に機先を殺がれてしまったので、シェフの誕生日にはシェフが自分勝手に好きなものを料理して楽しんでいいよねってことで、Hマートで調達してきた食材や冷凍しておいたマツタケ、野菜類をごちゃごちゃとカウンターに並べて、思いつくままに小皿料理あれこれ。寿司ケーキは良くできたと思うけど、巻き寿司は具が偏ってしまったので、それなりにくっつけて盛り付けたら、ちょっとさまになった感じ。冷やしておいた日本酒を添えて、ハッピーバースデイトゥミー!
