リタイア暮らしは風の吹くまま

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伝統の21発のかなとこ砲はコロナの夜が明ける知らせかな

2021年05月25日 | 日々の風の吹くまま
5月24日(月曜日)。☂☂☁。三連休最終日。予報どおりの雨。それにしてもこの低温、何とかならないのかな。来週はもう6月だってのに、午後になっても13度とか14度とか、ちょっと低過ぎ。でも、よくよく考えてみると、ワタシが来たばかりの昔の5月は、たまに異常高温のときがあった程度で、だいたいはこんなもんだったような気がする。7月、8月だって、太陽ががんがん照っていてもめったに25度を超える日がなくて、いやぁ快適だぁ~と喜んでいたっけ。最高気温が30度を超えるなんて、ほんとに何十年に一度の、それこそ新聞のトップニュースになるくらいの珍しい現象だった。あっさり30度まで行くような夏は世紀が変わってからのことじゃないかな。うん、やっぱり気候変動のせいってことか。じゃあ、この「近年にない」低温の5月は何かコロナと関係があるのかなあ。

朝ご飯の食べ終わりでスマホをオンにして、ローカルの新聞サイトをのぞいたら、うはっ、ニューウェストミンスター市のダウンタウンで未明に火事。現場は坂の下のコロンビアストリートとチャーチストリートとの角の築100年を越える建物。てことは、電車のコロンビア駅のあるブロックで、チャーチストリートを隔ててNWPD(ニューウェストミンスター警察)の本部の裏。もっとも、「ダウンタウン」とは言っても、草分け時代は商業やビジネスの中心地だったのが、今は「都心」が市の一番高い地点(アップタウン)に移動して、坂の下の川沿いの地区を指す名前だけのダウンタウン。バンクーバーで言うなら観光客にも知られたガスタウン地区のような感じかな。そのダウンタウンでも西端のニューウェストミンスター駅の周辺はタワマンが建ち並んで、わりと明るい感じだけど、東に行くにつれてうらぶれた雰囲気になり、ビルの地下に作られたコロンビア駅なんかまるでニューヨークの地下鉄を思わせる雰囲気。午前3時過ぎに出火したそうで、我が家から歩いてせいぜい15分のところだから、起きている時間なら火の手が見えたはずだし、隣町からも応援を呼んだと言うからサイレンが聞こえただろうけど、まったく目が覚めなかった。起きる頃には鎮火していたけど、まだ熱い焼け跡に降った雨が蒸発して発生したらしい湯気が午後になっても川べりからもうもうと立ち上っていた。

昼近くになってのんびりとランチの支度をしていたら、外でいきなりドカンッ。あ、今日はビクトリアデイなんだ。1845年にビクトリア女王の誕生日を祝って始まって、女王が崩御した1901年に正式にカナダ連邦の祝日に制定され、それ以来5月の25日より前の月曜日がその日。クラムチャウダーの鍋をかき回していたら、またドカンッ。そう、特にビクトリア女王と縁が深いニューウェストミンスター市にはビクトリアデイの正午に「21発のかなとこ砲」で祝う行事が1880年代から続いているんだった。植民地の合併でブリティシュコロンビアになったときに、女王が直々に命名したニューウェストミンスターがバンクーバー島のビクトリアに首都の地位を奪われ、同時に大砲まで持って行かれて祝砲を撃てなくなったので、逆さまに置いた大きなかなとこの上に火薬を載せ、その上にもうひとつかなとこを置いて、熱した鉄棒を突っ込んで爆発させる「かなとこ砲」で代用したのが始まり。クィーンズ公園の南端にあるクィーンズパークスタジアムで、正午から重いかなとこを2人がかりでセットしてドカンッとやってはセットし直してまたドカンッと全部で21回。引っ越して来てから2度見に行ったけど、大きなかなとこが煙とともに空中に吹っ飛ぶさまは豪快のひと言に尽きる。入場は無料だけど、今年はコロナのおかげで残念ながら「無観客」だろうな。

午後3時の州の定例記者会見で、金曜日から日曜日までの3日間の新規感染者数が6ヵ月ぶりの低水準になり、日曜日には300人を割り込んで、一時は1万人をはるかに超えていた闘病中の患者の数も4000人を切ったと発表。さらに、変異株の拡散については、新規感染の85%が変異株ではあるけど、インド型だけを見るとまだわずか2%。インドとパキスタンからの直行便の着陸を禁止したのが功を奏したんだろうな。(禁止は6月下旬まで延長。)また、この連休中は平時の連休に比べて事故などでの救急車の出動が少なかったそうだし、みんなけっこうまじめに遠出を自粛したらしい。サーキットブレーカー措置は予定通りに今夜の真夜中で解除になる見通しで、あしたはホーガン州首相が経済活動再開のロードマップを発表する日。だんだんと目の前が明るくなって来た感じだな。