リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

旅の空から~ナポリ~はぐれネズミも楽しからずや

2023年11月01日 | 日々の風の吹くまま
10月30日(月曜日)。☀。チヴィタヴェッキアを出港してしばらくは、嵐の後遺症でちょっと揺れていたけど、ナポリが近づく頃には平穏そのもの。ぐっすり眠って、午前6時前に目が覚めて、またそのまましばらくおしゃべり。今日の観光の予定はポンペイ遺跡なんだけど、遺跡の発掘現場を歩くわけなので、歩く量や環境条件の難度がレベル3。このところときどき膝が覚束ないカレシはローマで腰にちょっと問題があったので、「キミ、ひとりで行って来なよ」。ま、それもそうかもねと言うことで起床。今日は暑くなりそうで、日の出がまぶしい。



朝食は7階デッキのレストランLa Terrazza。夜は要予約のイタリアン・レストランだけど、朝食とランチの時間はバフェになる、シルバーシーのどの船にもあるメインのレストランで、私たちのお気に入り。ワタシはたっぷり腹ごしらえをして、8時過ぎに船を降りて、広々としたターミナルを抜けて集合場所へ。ポンペイは今日の人気一番らしくて、バスの数は12台で、ワタシが乗ったのは10号車。コロナのころの余韻か人数は半分くらい(だからバスの数がすごいのかな)。ガイドは本業が考古学の博士課程の学生で、実際にポンペイ遺跡の発掘計画にかかわっているというマルコ。もじゃもじゃの髪の毛に無精ひげの毛いかにも学者の卵っぽい雰囲気なのが愉快。ナポリの中心にあるターミナルからポンペイ遺跡まではハイウェイ経由で30分ほど。歴史的な建物が並ぶ旧市街を出るとモダンな高層ビル群が出現するのは、ナポリでは旧市街の外でしか高層建築の開発ができないからなんだそうな。


ヴェスヴィオ山

高層群が過ぎると双子の山が見えて来て、マルコが「右側がヴェスヴィオ山です」。え、ずいぶん低い山だなあ。ポンペイが壊滅するほどの噴火をした火山だから、もっと聳え立っているのかと思っていたけど、我が家から見えるシーモア山よりも低そうな感じで、てっぺんはぺたんこ(紀元前79年の噴火で山頂が吹っ飛んだかららしい)。遺跡への入口からかなり遠く離れた駐車場でバスを降りて、ポンペイへ。夏の最盛期を過ぎているはずだけど、いやもう、人、人、人で、おみやげ品を売る屋台はまるでローカルのクラフト市と言う感じ(ちょっぴり押しが強いけど)。発掘された遺跡の中に入って見たら、石は大きいんだけど、何かちょっと物足りないスケールだな。とにかく音声ガイドでマルコの説明を聞きながら夢中で写真を撮りまくっているうちに、急に何もl聞こえなくなって、見回したら、10号車のグループがいない。おいおいこんなところで迷子になったらいかんじゃないの。





でも、出口近くのホテルの外で午前11時50分に集合することになっているし、配られた地図を見れば出口まで行けそうなので、心配することなぁ~い。返って気楽に観光客の間を潜り抜けてはあっちこっちと見て回って、出口の標識を見つけたところで超ミニの「お一人様」はおしまい。集合場所を探し当てたら、トロントからのカップルがいて、迷子になったのかと思ったら「がっちりリサーチして来たから、自分たちで買ってみて回ったの」。へえ、旅慣れてるって感じだな。そこへニュージャージー州からのアメリカ人夫婦が来て、「どこを見ても似たりよったりで舞子になってしまった」。まあ、古代の遺跡を発掘したままになっているから石ばっかりで、確かに似たり寄ったりだよね。ということで「はぐれネズミ6人組」が他愛のないおしゃべりをしているうちに、マルコが10号車の残りメンバーを引き連れて登場。あは、歩くペースが遅いところをみると、ワタシの方が知らずにどんどん先へ行ってしまったんだろうな。それでもみんな揃って、かなり離れた観光バスの駐車場まで歩いて、無事に船に帰還。だけど、だけど、閉ざされた空間だからよかったけど、これが都会の中でのことだったら絶望的だったかもね。危ない、危ない。