リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

心筋梗塞と心臓手術から満6年・・・

2023年11月30日 | 日々の風の吹くまま
11月29日(水曜日)。🌫/🌤☁。日が昇った頃に起きたら、窓から見えるのは上半分が空で下半分が分厚い霧。その空も地平線近くに灰色の雲がたなびいていて、朝日はその向こう。ルーフデッキには薄い霜が降りていて、川下の方を見ると眼下のアパート群はどこも屋根が霜で真っ白。でも、濃霧注意報が解除になって、午後には久しぶりに川面と川向こうのサレーの高層ビル群が視界に入って来て、上流のポートマン橋はまだ五里霧中だけど気分はすっきり。





けさは窓の外の霧に覆われた世界を眺めていて、ちょっぴり感傷に耽ってしまった。だって、ちょうと6年前の今日の朝、病院の救急センターで徹夜して、看護師さんに「家に帰って少し寝て来なさい」と言われて1人で帰って来たところだった。夜中に胸の激痛を訴えたカレシが駆けつけた救急センターで心筋梗塞と診断されて、緊急のステント挿入処置を受けて病室に入ったのは朝の5時過ぎ。ステントを入れられない部分にバイパス手術をするために緊急入院ということになって、ひと眠りして入院に必要なものを持って行こうと帰って来たのがまだ暗い6時頃。ベッドに横になってウトウトしたのは3時間足らずで、起き出したのは9時過ぎ。外はしょぼしょぼと雨が降っていたっけ。ワタシが病院を出からほどなくしてカレシに心室細動が起こって、そばで経過をモニターしていた看護師さんの敏速な蘇生術とAEDに助けられたと知ったのは、バイパス手術を待っていた時・・・。

早いもので、あれからもう6年も過ぎたんだよね。次の日から毎日朝から病院に「バス通勤」して、面会時間が終わるまでカレシのベッドのそばにいて、暗くなってから帰って来てひとりDVDを見ながらの晩ご飯。寝ようとしても落ち着かなくて、カレシの枕をしっかり抱いて何とか眠りについていたっけ。カレシの匂いがする枕で気持ちが落ち着いて眠れたなんて、経験のない人にはたわごとに聞こえるかもしれないけど、ほんとの話。トリプルバイパスの手術をしたのは5日後の12月4日。心臓外科の先生に「最高にうまく行った手術だった」と言われて気を良くしたカレシは「あれを持って来て、これを持って来て」と注文が多いので、それじゃあ退院するときに引越しトラックが必要になるよと言ってやったっけ。標準的な入院期間は5日だけど、微熱が下がらなかったり白血球のカウントがよくなかったりして、やっと退院の許可が出たのは12日。丸々2週間、夜は1人で何をしていたのか思い出せないけど、ワタシも4キロ痩せたっけね。

そっか、あれは予期しないおひとり様暮らしだったんだなあ。あれから翌年には日本に遊びに行ったし、(コロナで5回キャンセルされたけど)クルーズが5回。毎日のウォーキングも、足取りこそおじいちゃんっぽくなって来たけど、おしゃべりしても息切れしないし、ときどきはボケが入ってるなと思わせることもなくはないけど、まだまだ2人一緒の日々はたくさんあると思う。再来年は「2人」になってから50年になるんだし・・・。