廃盤蒐集をやめるための甘美な方法

一度やめると、その後は楽になります。

J.J.ジョンソンのキラー・チューン

2018年05月05日 | Jazz LP (Columbia)

Count Basie and His Orchestra / Classics by The Great Count Basie Band  ( 米 Columbia CL 754 )


ジミー・ラッシング最高の名唱 "Goin' To Chicago Blues"やドン・バイアスが幽玄なソロをとる "One O'Clock Jump" など、ベイシー・オーケストラの
代表トラックが並ぶ大傑作だが、このアルバムのハイライトは J.J.ジョンソンがベイシーと共作して必殺のソロをとる "Rambo"。 これを聴くために、
このレコードは存在する。 マンハッタン・トランスファーが "Vovalese" で再現したのがこのトラックだった。

トロンボーンという楽器の最大の武器であるシームレスな音階を最大限に屈指したメロディーラインは正に人が歌っているかのようななめらかさで、
フレーズの階段状の構成も素晴らしく、こんなトロンボーンの演奏は他では絶対に聴けない。

古い演奏を集めたものなので、サウンドもマイルドでうるさくない。 本来の持ち味である剛性感高くドライヴする演奏も最高だけど、こういう落ち着いた趣きで
洗練された音楽もとてもいい。 メジャー・レーベルだからこそできた録音で、それがこうしてコンパクトにまとめられているのは素晴らしい。 名盤だらけの
ベイシー楽団だけど、その中でもこれは絶対に外せない殿堂入りの1枚。


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