「この美しい南の島で、本当に戦争があったんです」
やっと最終回にこぎ付けました、Yさんのシューティング(撮影)ツアー。最後は戦争遺跡も見てみたいと言う事で、島の中央辺り「ヘーギナーの三連結壕」を目指します。戦時中の物だから当然敵機から分かり辛い場所にないといけない訳で、壕の入り口に向かうには亜熱帯・石垣島のジャングルを抜けて行かないと辿り着けません。
当時、朝鮮人と地元民に掘らせたと言われる壕で一日5交代制、昼夜問わず掘られたとの事。
手掘りのままの場所もあるが、発電機などを設置した大切な場所はコンクリートを打って補強されていたようです。ストロボ一発だと雰囲気が出ないので、脚に乗っけてスローでライトを回して色を出してる状況です。Yさんが撮影中ライトを消していたので、オイラは良く見えてなくシャッター開いてる時にストロボ焚いちゃいました、すいませ~ん。
コンクリートで補強されていない自然のままの壕口からの眺めはこんな感じ。 この場所は開発も何もされていない場所なので、当時の兵隊さんもこれと同じ景色を見ていたんでしょうか? それとも今以上に隠さなければいけないので、カモフラネットなどでもっと鬱蒼とさせていたかも知れません。
コンクリで補強された口と、Yさんの間に石垣が組まれているのが分かりますか? 空爆された時、壕の中に爆風などが直接入ってこないように作られた物です。
壕を出てジャングルの出口に向かいます。真っ暗闇の壕と薄暗い森の中から、明るい外の世界へと通じる光差し込む道です。あの向こうにはもう戦争の無い、サンゴの海と自然豊かな、平和な南の島・石垣島が広がっているのです。
戦争をする為にやって来た兵隊さん達は、現代よりも遥かに美しかった当時の石垣島を最初に目にした時、どう思ったんでしょうか? こんなキレイな島を空爆する連合軍の兵隊さん達はどんな気持ちで爆弾を落としたんでしょうか? こんなキレイな島で本当に戦争をするのか?! このキレイな島を壊して良いのか?! そんな戸惑いが凄かったんじゃないでしょうか? 家族や恋人を連れ、ノンビリ幸せな気分に浸りに来て欲しかったですね。オイラで良ければ石垣の良い所、たくさん案内してあげたかった・・・、