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オカガニの放生

2018年07月02日 | 生き物

先日行けなかった山中の戦跡を撮りに行こうと2日にわたって山に入っていたんですが、両日とも台風7号の影響で雨に降られ諦めました。行こうとしてた場所は戦時中の避難場所で、そういう場所は飲み水が得やすいと言う事で、大抵川の側にあり今回も沢沿いを上がって行きましたが、石垣の山は直ぐに水かさが上がるのでザ~と来たら高い所に避難し、様子を見て直ぐ下山した方が良いんです。

と言う訳でこの間の13夜の日に行った「オカガニの放生」の観察会の時の画像を載せます。オカガニに限らずオカヤドカリやアカテガニなど、海から陸に住む場所を変えた生き物も、子供(幼生)を放つ時は海に(昔に)戻る、と言う生き物は結構います。そのまま陸域で済ませる様に進化?したサワガニなんかはある程度大きな稚ガニになってから親のお腹から離れるんで卵も一粒一粒が元々大きく少ないです。

海に放つオカガニなどは幼生(プランクトン状態、ゾエア)で親から離れ、サワガニの稚ガニが一回に数十匹に対し、オカガニは5万匹くらいと言われます。

放生する場面を撮りたかったんですが、この時の海岸は風が強いせいか(台風の影響?)濁りが酷く、とても写るような感じじゃなかったのと、オイラは放生したばかりゾエアをすくう係(あとで参加者に顕微鏡で見せる為)だったので画像はありません。その代わりにすくったゾエアを友人がスマホの顕微鏡アタッチメント?で撮った画像を送ってくれたのでそれをお見せしましょう。

どうですか、第一印象は「可愛い!」でしょう? 人間と同じように進化の段階がエビカニ類にも見られるんですが、十脚目の進化の特徴としてこのゾエアの段階ではまだ「長尾類」の状態です。次にメガロパ幼生を経て、このふんどしの部分がだんだん体に折曲がりくっ付いて稚ガニ「短尾類」になり、約1が月ほどで陸に上がってきます。子供の頃母の田舎(徳島)に行った時、極稀に小さいカニが集団で上がって来てるのを見た事がありますが、今思うとあれがそうだったんだなぁ、と頭の中で映像が浮かびます。ちなみにヤドカリやアナジャコなんかは「異尾類」です。

今年の放生はまだまだあります(ヤドカリやアカテガニ等も)。それに一匹のママガニの放生は年に2回あると言う事が最近の研究で分かって来たので、次の13夜(15夜より13夜が良いみたい)に見に行ってください!きっと良い経験が出来るはずです。石垣の場合ですが、サンゴの産卵は大体6月いっぱいなので、もう終わりでしょう。 


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