【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

紙片が届ける絆のある暮らし ~ その3

2015-07-21 19:35:05 | 心の宝石箱














 レイチェルは薄れ行く
薄暮の明りで手紙を読もうと、
急いで窓辺へ行った。
手紙はごく短く、
めったに筆を持たない人の筆跡であった。                
                  【「アンをめぐる人々」 3.】







   昨日、梅雨明けを迎えたばかりの今日という日。
  時折、太陽は顔を出すものの、強烈ではありません。

   ちょっと拍子抜け・・? 
  の感は、なきにしもあらずですが、
  先年の酷暑の夏よりどれだけ過ごし易いでしょう。

   とは言え、やはり冷夏は困ります。
  ひとまず例年通り梅雨明けしましたし、
  30度近辺の気温で60%の湿度。

   この位の夏で推移してくれれば、言う事はないのですが。
  そうは問屋が卸さないかも知れませんね。













   さて、今の世の中。
  『アンの世界』
  違い、筆を持たない
  からと言って、
  珍しい時代では
  なくなりつつ
  あります。

   尤も上記のそれは、
  言葉通りの意味では
  ありませんが。

   総じて筆を持たなく
  なった・・と言っても
  過言ではありません。

   ところで又々、
  届いた叔母からの
  手紙。(先日の
  食事会のお礼など)

   叔母の場合は逆で、
  随分、書き慣れた人の
  筆跡そのものです。

   それこそ、すらすら、
  さらさらさら~りと。
  水茎の跡も麗しく。

   それにしても、アメリカ人の叔母が、
  縦書きの美しい文字を書き、
  日本人の私達が金釘を折ったような横書き・・
  ~なんて、シャレになりませんね。

   そうそう、先日、以前からリクエストされていた、
  帯を叔母にはお土産に渡しました。かれこれ10年越し?
  日本の帯は豪華絢爛ですものね。

   古いものですが、大層、気に入ってくれたようです。
  (尤も、テーブルセンターとして利用)
  どうやら、帯はアメリカでも凄い人気のようです。

美しき生活の佇まい

2015-03-14 19:10:18 | 心の宝石箱











   
   こちらは又々、雨の週末となりました。ごく弱い雨。
  今の季節、一雨ごとに暖かくなるのでしょうね。

   その後お天気は、ゆっくり回復。
  午後には曇っていた空が、
  だんだんと明るくなって来ました。

   薄暗かった部屋もレースの反射で、
  より明るさを増して来たような気がします。

   早春の微妙な光線の具合で、
  敏感に変化して行くレースの繊細な陰影。
  こんな時、“レースっていいな” と思う瞬間です。   








幸せは又、自分が幸せに感じた
瞬間にあるものです。
何にでも幸せを感じる人は
その瞬間が沢山ある人、
本当に幸せな人と言えます。

さほど美しい人ではなくても、
澄んだ目の人に向かって話している時は
何となく心愉しいものです。
(中略)
春になりました。
明るい春の空は
澄み切った硝子窓から眺めるために
今すぐ硝子拭きを始めて下さい。
                   【中原淳一 「幸せの花束」】





   さて、久し振りに
  取り出したこの本。

   改めて昭和の
  凛とした精神に
  触れた気分です。  

   そう言えば最近、
  読書からすっかり
  遠ざかっている私。

   いいえ、読書と
  までは行かない、
  それこそパラパラと・・
  拾い読みするだけで、
  何とも言えない清々しさを感じる、そんな本。

   そもそもこの本は、エッセイ画集ですから、
  大層、読みやすい本です。

   それにしても、日本人が本来備えていたであろう、
  謙虚さや奥深さ、礼儀正しさ等など・・。

   優しく噛み砕くように教え、諭しています。
  昔は、親だって躾(しつけ)に厳しかったものですものね。

   どうしてなのでしょう、この本は、
  背筋をピンと伸ばして正座で読みたくなります。

   正座と言えば・・。
  最近のテレビ CM などでは女性がソファーに
  胡坐(あぐら)をかいて座るシーンが、頻繁に。

   初めは、“エッ” と思い、
  それからは意識して見るようになったものです。

   胡坐も然る事ながら、ドラマなどでも
  椅子に座って、片足を立てているではありませんか。   

   勿論、日本でも、横座りや体育座りはあります。
  でも、胡坐や片足立ては・・経験がありません。
  しかも女性が人前で。これって、韓ドラの影響・・?

   もしかして私が知らないだけで、
  巷ではそんな風潮が・・? 
  だとしたら嘆かわしい事です。

   お辞儀もそうですが、日本の文化が壊されて行くようで、
  暗澹(あんたん)たる気持ちになります。

   礼儀作法などは、古いとか新しいではない筈ですが。
  第一、胡坐や片足立ては、見た目にも
  決して美しいとは言えませんから。

紙片が届ける絆のある暮らし

2015-01-30 18:55:08 | 心の宝石箱















それはストーブというストーブの中でも・・・
(中略)
中に硬木のまきを詰めますと、
薔薇色がかった赤い色に輝き、
驚くべき熱を発散し、どんなに心地良いか
お分かりにならないほどです。
あたしは今、ストーブの前に座り、
その小さな炉辺に足を載せ、
膝の上であなたへの手紙を書いております。                
                      【「アンの幸福」】






   こちらは再び雨となりました。冷たい雨。
  それはさておき、今日の気温。

   何と最高気温が5度で最低気温が2度との事。
  その気温差は、たった3度しかありません。

   こんな幅の狭い気温差がかつてあったでしょうか。
  少なくとも私の記憶にはありません。

   













   さて、今日のように寒いこんな日。
  パチパチ薪が爆(は)ぜる音を聞きながら、
  本でも読みましょうか・・。

   でも、そこは何だか気持ち良くて、
  ついうとうとしてしまいそう・・。
  ならば・・手紙を書きましょうか・・。

   ~なんて。
  相も変わらず 「想像の余地」 には事欠きません。

   ところで先日描いた、レターBOX。
  ドーナツ盤のレコード入れに使っていましたが、
  今日は本来のレターBOXに。(一筆箋を入れています)

   今では、手紙を書く事は、礼状以外、ほとんどなくなりましたが、
  それでも一筆箋は、まだまだ使用頻度が高いですものね。
  贈り物に添えたり、近所の友人を訪ねて留守の時等など・・。

   雨は上がりました。
  ちょっと頂き物を持って友人宅を訪ねてみましょう。
  となれば・・留守であって欲しい? そんな気もします。

心の琴線に触れる時

2014-12-24 20:31:08 | 心の宝石箱

【午前7時の空】


【午前7時10分の空】









「あたしはいつも必要な人間になりたいわ」
アンはダスティー・ミラーに
向かって話しかけた。
「ねえ、ダスティー・ミラー、誰かに幸福を
与える事が出来るという事も素晴らしいわ。
(中略)
例えあたしが80まで生きたとしても、
アドニラム・ギブソンのおばあさんの
ようにはならないと思うわね?」
                 【「アンの幸福」 第1年目15.】






   クリスマスイブの今日は、
  いつもの朝とは趣きの違った空で明けました。

   午前7時の空は、一面のピンクの鱗雲(うろこぐも)。
  その僅か10分後、今度は珊瑚(さんご)色に。美しい空です。

   おまけに、今日も過ごし易い気温。
  今年も、こちらはグリーンクリスマスです。
  尤も北日本や日本海側の地方は、ホワイトクリスマスですね。







 





   

   さて、今日は夕刊に毎日掲載されている、
  読者投稿からなるエッセイの話題を。

   つい2、3日前の事、そのエッセイの
  月間賞なるものが発表されていました。

   何気に目にした、その記事。
  何と私自身、胸を打つものがあって、
  切り取っていたものではありませんか。

   御年(おんとし)90歳の
  女性のエッセーは、こんな風に始まります。

   『私が40歳の時、47歳の主人を亡くし、
  現在は1人ぽっちの90歳、人々の負担に
  なる存在、そんな引け目を感じています。
  でもね、最近、“ポッ” と明りが灯ったのです
   

   ポッと灯った明り・・。気になりますね。
  今は、老人ホームでお暮らしとの事。

   すでに2人の娘さんも亡くされているようですが、
  (長女は65歳、次女は23歳で)時々、ホームに訪ねて
  来てくれるのは、それぞれの娘さんの友人との事。

   そんな事もあって、長女の友人に手作りの
  化粧ポーチをプレゼントしたら、
  「縫い方を教えて欲しい」 と言われ・・。

   又、次女の友人には、彼女の履いている、
  これも手作りの毛糸の靴下を見て、
  「編み方を教えて欲しい」 と。

   続けて2人に教えて欲しいと言われた事が、
  「人の役に立ったのだ」 という思いで一杯だったとか。

   それは同時に、「生きていてくれて良かったわ」
  と言われたようで、心に明りが灯ったと言います。

   何という感性、何という素敵な女性でしょう。
  自分の子供でさえ、親を見舞わない者が増えている昨今。

   この女性には、それだけの徳もあるのでしょうね。
  この話を仲の良い従姉にしましたら・・。

   「うちの母は駄目。何でも自分が全てと思っているから。
  ほんの少しでも謙虚さがあればいいのだけれど」
  ~なんて言っていましたっけ。

   自分が全て、ある意味仕方ない事ですし、
  気の強さが生きる原動力になる点もありますものね。

   ただ、年を重ねれば重ねるほど人間は、
  謙虚にならなければ・・と痛切に思います。
  頑固になるのだけはやめて。

   そう言えば元気で長生きされる方は、
  どなたも感謝の言葉を必ず口にされますものね。

   そうそう、「小さな生きがいの遠い目標」
  と仰っていた、東京オリンピック。
  観戦実現は、この方には単なる通過点に違いありません。きっと。 

洗練された浪漫の香り

2014-11-29 19:40:56 | 心の宝石箱



【スカート & 肩掛け】




【ビーズのブラウス】

  










母はゆったりした、
引き摺るほどのレース の袖が付いた
蘭色らんいろのシフォンをまとい、笑い興じていた。
(中略)
ゲルトルード伯母さんとシルビア伯母さんは
ベニス・レース に包まれた姿で、
長いピンクの蝋燭ろうそくが灯っているテーブルで
お茶を入れていた。     
                   【「丘の家のジェーン」 4.】






   雨の週末となりました。
  しかしながら降ったりやんだりを繰り返しながら、
  朝の早い時間には上がりました。気温は相変わらず高め。

   ところで、今日は晴れたら外出するつもりでおりました。
  周知の通り、最近のお天気事情は、
  事前に詳しく教えてくれます。

   昨日の段階では午前中一杯は傘マーク。
  今回は当日でも対応出来るように、
  柔軟な姿勢で臨んだつもりですが、やはり駄目ですね。

   心のどこかに(今日は外出しないという事が)
  インプットされてしまったのでしょう。

   それでも一度は外出着に着替えたのですが、
  結局、やめる羽目に。最近は、こんな事ばかりです。

   尤も、お天気さえ良ければこんな事はありません。
  現金なものですね。










【ビーズのバッグとレースのバッグがお供】




   さて、前置きを長々と
  記してしまいましたが、
  こんなどうしようも
  ない日。

   ガラッと気分を
  変えましょう。

   取り出したのは、
  少々、季節外れですが、
  レースの肩掛けとスカート、
  そしてビーズのブラウス。

   大好きな物を眺めて
  目の保養と致しましょうか。

   ところで、
  「習慣が人を作る」
  という格言がありますね。

   事実だとすれば、
  日常生活で使う物こそ、
  吟味した方が良さそうです。

   尤も、眺めるのは
  いいけれど、引き摺る
  ほどのスカートは、
  家事には不向き。
  でも肩掛け位なら。

   ただレースは、やはり冬には寒いですね。
  ならば、レースで縁取られた肩掛けはいかがでしょう。
  それが最高級のレースで編まれた物ならば。

   ~なんて。そのつもりになるのは得意ですから。
  手作りのコサージュも映えるというものです。

美の競演~公妃と薔薇

2014-11-10 18:16:38 | 心の宝石箱







【待望のパンフレット】









「やっぱり本当の薔薇はピンクのだけね」
と、アンは言った。
アンは果樹園の丘オーチャード・スロープの家の西向きの部屋で
ダイアナの花束を白いリボンでわえていた。
「ピンクの薔薇は愛と誠実の花よ」                   
                   【「アンの愛情」 第29章】






   昨日の雨は上がり、再び青空が戻って来ました。
  気温も暖かく、小春日和になっています。

   お天気の悪かった昨日などは、『アンの世界』 さながらの
  モノトーンの世界でしたが、今日は打って変わって
  色彩豊かな11月になっています。
  お天気が良いって、有り難いですね。











【こちらは実物のグレース・ケリー】




   さて、先日の映画、
  『グレース・オブ・
  モナコ』 のパンフレット、
  隣町の映画館に
  ありました。

   映画ファンの友人に
  頼んでいたものです。

   人間とは、おかしな
  ものですね。

   ないとなると、
  無性に欲しくなるから
  不思議です。

   とは言え、あれから
  日が経っていますから、
  少々、気が抜けて
  しまいましたけれど。

   「鉄は熱いうちに打て」
  といいますが、やはり
  熱い気持ちの時に余韻に
  浸りたいものですね。

   尤も、嘆いたって
  仕方ありません。
  気を取り直して珈琲片手にもう一度。

   ところで、先日も記しましたが、
  モナコ公妃を冠した薔薇、やはりありましたね。

   その名も 『プリンセス・ド・モナコ』、
  別名 『グレース・ケリー』。

   白地にピンクの縁取りのモダンローズだそうですね。
  (1981年、フランスのメイアン社によって作られる)

   その薔薇は、花びらに付いた露をも
  宝石の如く煌かせる、高貴な美しさと言います。

   まさにグレースが女優として公妃として光り輝いたように、
  その薔薇も、凛とした美を放ち続けているのでしょう。

   因みに、『英国の薔薇』 と呼ばれたダイアナ妃は、白薔薇。
  その名も 『プリンス・オブ・ウェールズ』。

   それにしても、映画上の公妃と本物の公妃、
  それぞれの美とその名を冠した薔薇。
  華麗な女性たちは薔薇によって伝説となるのですね。

クラシカル浪漫 ~ 手紙

2014-06-02 17:21:17 | 心の宝石箱












あなたからのお手紙を
どこへ行って読むか知っていらっしゃる?
往来の向こうの林へ行くのよ。
そこには小さな峡谷があって、
太陽が羊歯しだの上に
まだらの模様を描いております。
小川がそこを曲がりくねって流れています。
苔むした、1本のよじれた木の幹に
あたしは腰掛けるのです。                  
                【「アンの幸福」 第1年目2.】
 









【オーストラリアンブルーベル】






   こちらは今日も暑くなりました。
  ただ、今は湿度があちませんので、我慢出来ます。

   尤も、この気温に湿気が加わったら・・。
  思っただけで、うんざりしますけれど。

   ところで今、毎日何らかの花が開花しています。
  昨日、西洋朝顔が咲けば、今日は 「オーストラリアンブルーベル」。 

   もう少し待てば沢山の花が咲くのに待ち切れなくて。
  でも、それは仕方ないですね。












   さて、今日の写真。
  水茎の跡も麗しい
  手紙が届きました。

   差出人は、
  ハワイに住む叔母。

   どうやら無事に
  帰り着いたようです。
  ~なんて。

   叔母はメールではなく、
  必ず自筆の手紙で
  こうしてくれます。

   そうそう、今回はカードで。
  ある時は和紙、又、ある時は
  押し花の(手作り)便箋
  だったり。様々です。

   アルファベットも
  美しい文字を綴る叔母ですが、
  手紙は必ず縦書き。
  これは徹底しています。

   思えば手紙って、
  便箋や封筒選びから始まり、
  手間がかかるものなのですね。改めて思います。

   叔母を真似た訳ではありませんが、私も便箋大好き。
  つい先日、見つけて又々、求めてしまいました。

   アン のように書きたい人がいる訳ではありません。
  今は昔。

   でも手紙って、クラシックだけれど、
  夢と浪漫だけは一杯、詰まっていますものね。
  そんな手紙が大好きです。

気分のエステ ~ 花子とアン

2014-04-23 21:40:55 | 心の宝石箱












「これは凄く美味しい いちご水 ね、アン。
私、いちご水ってこんなに美味しい
ものだとは知らなかったわ」
「気に入って本当に良かったわ。
好きなだけあがってね」
(中略)
アンが台所から戻って来ると、
ダイアナは2杯めのいちご水を
飲んでいる所だった。
そして更にアンに勧められると、
ダイアナは別に異議もなく3杯めにかかった。
コップは大振りのものだし、
いちご水はすこぶる美味だった。
                   【「赤毛のアン」 第16章】
 








 


   



   
   
   久し振りの “朝から太陽”、快晴の一日となりました。
  空気は、カラッとしていて爽やか。

   そして今、藜(アカザ)がツンツンと芽を伸ばし始めました。
  まだ、1cm足らず。しかしながら凄い生命力で、地面にビッシリ。

   この藜が2m近くにもなり葉っぱを繁らせ、
  夏には木洩れ日、秋にはかそけき姿を見せてくれるなんて、
  一体、誰が想像するでしょう。

   しかもそれは自然の贈物。
  そうそう昨日の木香薔薇は、一日でこんなに開花しました。









   さて今私は、NHKの
  「花子とアン」 に夢中。

   テレビ小説を自分の
  意志で毎日・・
  というのは初めてです。

   所謂(いわゆる)、
  明治、大正、昭和に渡る
  村岡花子の生涯を
  描いたものですね。

   村岡花子と言えば、
  「赤毛のアン」。

   「赤毛のアン」 の翻訳本
  多しと言えども草分けでも
  あり、第一人者でしょう。

   私自身、彼女の翻訳本
  しか読めません。

   文体に慣れていると言って
  しまえばそれまでですが、
  ちょっと古風な文章と美しい言葉遣いは、彼女ならではでしょう。

   そんなテレビ小説。
  今は明治時代ですが、当時の名門女学校の雰囲気を
  垣間見る事が出来るのもワクワクです。吉屋信子の世界も彷彿して。

   今回は、花子が伯爵令嬢の蓮子に勧められて飲んだ葡萄のお薬(葡萄酒)。
  『アンの世界』いちご水 が重なりますね。

   そんなこんなで。
  聖書と讃美歌、ついでに葡萄酒も用意して、アン気分。
  こんな事で 「気分のエステ」 が出来るのですから、お安いものです。   

日本語の美意識 ~ 手紙

2014-04-21 19:18:38 | 心の宝石箱










手紙は黄色く色せて、ぼやけ、
過ぎ去った年月のため不明瞭になっていた。
(中略)
パーサ・シャーリーには手紙を書く才能があり、
時を経て後までも美しさと香気を
留める言葉と思想が、
書き手の美しい個性を具体化していた。
手紙は愛情深く、親密で、神聖であった。       
                   【「アンの愛情」 第13章】






   今日は何となく、はっきりしない天気になりました。
  降るでもない、晴れるでもない、
  日が射して来ても、苦笑いでごまかしているよう。

   そのせいか、この所のヒンヤリ感は相変わらず。
  なかなか湯たんぽが手離せません。








                                【手描きの薔薇 & 手編みレースのランプの下で】
   さて、アメリカに住む
  叔母から5月の連休に
  一時帰国するとの
  連絡がありました。

   筆まめで達筆な
  叔母は、断然手紙派。

   これまでの手紙は
  全部取ってあります。

   さすがに今日の
  『アンの世界』 の描写
  までには至っていませんが、
  年月が偲ばれる色になって
  いるものも。

   メールにはまずこんな事は
  ありませんものね。

   例え手紙を整理する事に
  なったとしても、それなりの
  儀式があるような気がするのです。

   “ピツ” で一瞬で消え去る
  メールとは違います。

   言霊(ことだま)があると信じている私にとって、
  かつての日本人が一言、一言に込めた言葉を大切にしたいのです。
  “書く” という事は、少なくとも“心” が入っている気がします。  

物語の続き~貴婦人の衣

2014-02-20 23:50:37 | 心の宝石箱







【「ウジェニー皇后と女官たち」~ヴィンターハルター画(ドイツ)】






「・・・女主人公は
『頭のてっぺんから爪先まで
ダイヤモンドで燦然さんぜんと輝きながら』
舞踏会で大いに楽しんでいるの。
けれども、美や豪華な装いが
何の役に立つであろう?
『栄華の道はただ墓地に続くのみ』
みんな、殺されるか悲嘆にくれて
死んでしまうかどちらかなの。
逃れるすべはないのよ」                   
                【「アンの愛情」 第35章】





   太陽を伴って明けた今朝。
  お陰様で気温の方も昨日よりは随分、上がった気がします。

   それにしても今朝は、日本中が落胆の溜息を付いた事でしょう。
  浅田選手がどうのこうではなく、何だか信じられない気持ち。

   天才とは努力が出来る人の事を言うそうですが、
  あのフィギュアの申し子のような天才でもこんな事が起こるのですね。
  これが、オリンピックに魔物が潜んでいるという事なのでしょう。

   常に技術を磨き、努力を重ねている姿を私達は知っています。
  もうすぐ始まるフリーは、メダルに関係なく、
  最高の演技で終えて欲しいです。
  どうか、はじける笑顔が見られますように。

















   さて、勝手に昨日の続き。
  まるで宝石箱のような
  素敵な缶でしたので、
  もう一度。

   そうそう、この缶の絵、
  どこかで見た絵と
  思いましたら・・。

   ヴィンターハルター
  (ドイツ)の画、
  「ウジェニー皇后と女官たち」
  ではありませんか。

   こんな缶でしたら、
  つい求めてしまいます。

   中身は良くあるチョコレート
  にくるまれたお菓子。

   でもそれは1個ずつ、
  同じ絵の包装紙で
  くるまれています。

   当時の王妃や貴婦人に
  思いを馳せてみたりして。

   おまけに気分は貴婦人。
  想像するだけですから、安上がりです。
  

   でも、今日の アン の言葉にはある意味、納得。   
  今の世界が一番いいのかも知れません。