【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

白い天使が舞い降りた日 Ⅱ

2009-05-31 16:56:56 | 四季のスケッチ


   昨日の夕立ちは一旦上がったの
  ですが、夜には再び激しい雨が
  降っていました。

   もう春の穏やかで、
  優しい雨ではありません。

   昨年の・・あの夏の日の激しい
  雨を思い出してしまったものです。

   それに昨年も感じた事ですが、
  雷の鳴っている時間が長い・・。
  1時間以上です。

   以前でしたなら、どんなに激しくても、
  わりとサッと逃げて行ってくれたような気がするのですが・・。

   朝には、その雨もやんでいましたが、今日は又、肌寒いものでした。
  その後は、カラッとした、気持の良いお天気になっています。

   “・・・夜、ジェーンの部屋の外の羊歯に降りかかって来る、
  雨の音に耳を傾けるのが大好きだった。
  雨の音も匂いも爽やかな気分も好きだった。
       ジェーンは雨の中に出て行き、
      ずぶ濡れになるのが好きだった。
       ランタン丘の側はからっと晴れているのに、
     港の向こうに紫色に煙って時折襲来する夕立ちも
     好きだった。・・・・・”
               【「丘の家のジェーン」 21.】

   もう少しすると、鬱陶しい梅雨になりますね。
  その雨の毎日をジェーンのような気持ちで、楽しく生活する事は必要ですね。

   ただ、『アンの世界』 の雨も、この後、しかし・・と続くのです。
  それは、すさまじいものですが、そんな所だけ似てしまうのは困りますね。

    さて、紫陽花の花も、
   ぼつぼつ開いて来ました。

    昨年は、本当に小さな紫陽花が
   1輪だけと本当に不作でした。
  
    今年は紫陽花の妖精が、
   どうやら微笑んでくれたようです。

    そして、「半夏生(はんげしょう)」。
   まだ白くなっていませんが、
   いつの間にか出現。

    本当に、気が付けばそこに・・と
   いう感じで、あっけに取られています。

    今の季節は、あっちにもこっちにも
   妖精や天使が一杯ですね。     

青の静寂、白の微笑

2009-05-30 19:58:58 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編


   曇りの予報が意外に、
  晴れた空になりました。

   この所、肌寒かったものですが、
  ここに来て、やっと本来の気候・・
  とでも言うのでしょうか・・。

   そして今日こそ、雨の心配はなさそう・・
  なんて、思ったものですが、
  午後4時半頃から、パラパラ・・。

   おまけに雷まで。
  PC が開けず、往生しました。

   昼間は蒸し暑さも感じましたが、
  夕立ちのお陰ですね。
  
   それは、なくなりました。
  ただ雷は今もゴロゴロ鳴っています。

   5月も、今日を残して明日だけ・・。
  昨日も記しましたが、今年の春は、(特に5月)新型肺炎の印象ばかりが強くて、
  春を謳歌? しなかったような気がします。
  ちょっとだけ 『アンの世界』 の5月の描写で、気分直しと致しましょう。

   “・・・ 5月の日々 は、毎日美しく過ぎて行き、
  フォア・ウィンズの海岸は緑色になり、花開き、紫色になった。・・・”

                                       【「アンの夢の家」 第31章】

   さて、そんな中、庭のドクダミが、
  いよいよ自分達の出番とばかり、白い十字の花を開きつつあります。
  まだまだ満開ではありませんが・・。

   白十字の白い花びらは、本当は花びらではなく、
  苞(ほう)だと言われますが、そんな事は別にどうだっていいですね。

   ドクダミは、日陰に咲くというイメージが強いからかも知れませんが、
  ひっそりとした美しさには、目を見張るばかりです。

   そのドクダミを摘んで来て、砥部焼の花瓶に挿しました。
  そう言えば、昨年もそうだったような・・。(昨年は、【こちら】



      今日も、風がそよそよと吹いています。
    先程までお向かいのお子さんのお誕生会だったようで、
    その賑やかな声が、こちらにも聞こえていました。

     そろそろ私だけの東屋(あずまや)に移動するとしましょうか。
    一向に捗(はかど)っていない、アガサ・クリスティーでも携えて・・。
    
     という事で、およそ1週間振りに、
    『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』 の開店と致します。

    カップは、ブルーローズ柄で。
   ブランドは、何とも面白い・・?
   「ロイヤル・マイセン」 です。

    この英語とドイツ語が一緒に
   なった、昭和レトロたっぷりの
   カップ、わりと気に入っています。

    幸い? 昨日のクッキーも、
   包装紙からして、レトロ。
   丁度、いいのでは・・~なんて。
   ミス・マープルも驚きですね。 


   ところで、3日前の新聞に、折も折、「ドクダミ」 を扱った、
  こんな詩を見つけました。次に記して置きますね。





                  ひとひら

        知っていますか
        どくだみが
        最初は五弁の
        花びらだったことを

        いさかって
        ひとと別れてしまった
        一番 毒の強い
        ひとひらを捨て
        あれから ずっと
        十字を切って
        いることを
          

初夏の風を感じて薔薇茶を嗜む

2009-05-29 18:05:35 | 趣味の器(壺)~その他


   今朝の空は、昨日の空とは違い、
  カラリと晴れ上がりました。

   ゴミ出しの時、仰ぎ見た北の空は、
  な~んにもありません。
  思わず、その空に向かって深呼吸。

   それにしても、サラサラと葉音を
  揺らす、風の音も心地良く、鼻腔を
  掠める緑の香りを全身で嗅いだのも
  久し振りのような気がします。

   そう言えば昨日、街に出て感じた事
  ですが、マスク姿の人、随分減っていました。

   一時など、軒並みマスク状態で、していないと却って目立つといった有様でしたもの。
  このまま、ウィルスが静かに・・さり気なく消え去ってくれる事を願うばかりです。
  新型肺炎で明け暮れした5月も後、僅かですね。

   さて、冒頭の写真。金魚草の花びらが、空中浮遊していました。
  以前も、【紅葉の葉っぱ】 で同様の事がありましたが、その時は・・。

   木と木の間に張り巡らされていた蜘蛛の巣に、
  葉っぱが、単に引っ掛かっていただけの事です。でも今回は・・??

   どこからぶら下がっているのか全く分からない、
  1本の細~い糸に吊り下げられている状態です。
  
   しかも目を凝らしてかろうじて肉眼で見える程度の極細の糸・・。
  蜘蛛の成せる技に感服です。

   さて、こちらは1ヶ月前から
  お世話になっている、生協の
  「北海道フェア」 で求めた物です。

   まだ物珍しさもあると思うのですが、
  つい余計な物を買い込んでしまいます。

   先週は厚岸(あっけし)の
  「牡蠣醤油」とホワイトチョコレートを。

   こちらは、ミルクたっぷりのクッキー。
  モンドセレクション金賞に輝いた
  品だそうですね。

    この後、早速頂いてみたのですが、
   本当に舌にとろけそうな
   濃厚なミルク味のクッキーです。

    薔薇の芳醇な香りと、このクッキーの
   相性は抜群のようです。午後になって・・。
  
    朝の爽やかな風は、ちょっぴり湿度を
   含んだ、初夏の風・・となったようです。

    おまけに少々風が強く、全開にした
   窓からは容赦なく入り込んで来ます。

    だからこそ、無性にこのお茶の味が
   心に沁みるのかも知れません。

    そうそう、このカップ、硝子では
   ありませんが、中の薔薇の模様が透けて
   見えます。薔薇茶ならではですね。    

野に咲く白い花

2009-05-28 22:01:31 | 路傍の花~道草


     3日振りの真珠色の空で明けました。
    真珠色と言っても、色々ありますね。

     今日の朝の空は、雨が近い事を思わせます。
    案の定、音もなく静かに降り始めた雨ですが、
    一体何時頃だったでしょう・・?
    しかしながら、降ったり、やんだりを繰り返しています。

     こんな日は、やはり肌寒さを覚えます。
    今年の気候は、真夏日もあるにはありましたが、
    概して低めの気がします。

     こんな事も風邪の流行る一つの原因なのでしょうか・・。
    新型肺炎でなくても、風邪をひいている人を多く見掛けます。

     そうそう、これまでは何も思わず、読み飛ばしていた部分、
    『赤毛のアン』 に、またもや流行性感冒の記述を見つけました。
    季節は春と言いますから、今の状況とほぼ同じですね。

     こんな風に視点を変えれば、ここでも新しい発見があるのです。
    それこそ、名作と言われる所以(ゆえん)なのでしょうね。

   “突然、悪性の流行性感冒 がグレンと漁村に発生したので、
  次の2週間というものギルバートは非常に忙しく、約束の・・・・・”

                                       【「アンの夢の家」 第30章】



   さて、その雨も午後1時頃には上がったようです。
  出掛けたくはなかったのですが、どうしても用事があり、
  この所の気分転換と運動も兼ねて、自転車ではなく、徒歩にしました。

   徒歩ですと、自転車以上にあっちにキョロキョロ、こっちにキョロキョロ・・。
           出掛けたくないなんて言いながら、いい加減なものですね。

       自転車とは目線が違いますから、その分違う世界が広がります。
      小さかった若葉も一時に比べて随分、大きくなりました。
      葉っぱの色も、黄緑から次第に濃くなって・・生命の躍動感を感じる瞬間です。

   そして雨上がりの道は、仄かに香ります。
  そよぐ風も、緑の匂い、花の匂いを運んでくれるようです。

     それもその筈、道端にはミントの花や・・山肌にはジャスミンでしょうか・・。
    白い花が咲いています。
    しかも、そのミントは群生しているのです。何だか感動。

     今度、採りに参りましょう。思わぬ収穫です。
    そんなこんなで思わぬ道草です。

     そして冒頭の写真。本当は淡い薄紫色なのですが、
    白っぽく見えますね。春の紫苑ですから、「ハルジオン」。
    春の紫苑も、それはそれは・・素敵です。

風の声、花の姿

2009-05-27 15:50:25 | 心の宝石箱


     昨日より気温が上がった朝。
    ただ風が、そよそと吹き、気持ちの良い朝です。
    それでも窓を全開すると、ちょっぴり寒さも感じたり・・。

     従って庭の草花は、大きく右に左に揺れています。
    ふと、そんな時、背丈を50センチくらいに伸ばした、
    カンナに目が留まりました。

     本来なら去年の11月頃には、葉っぱを茶色にして来年に
    備えるのですが、年が明けても葉っぱを青々とさせていた、カンナ。

     そのカンナが随分、後退しています。
    たった1株、友達から貰ったカンナが増えに増え、通り道まで塞ぎそうな勢い。
    “お願いだから道を空けてくれない・・?” と願ったものです。

     実は、こんな風に願うのも、もう2度目。その時も願いを叶えてくれて・・。
    今回も、やっぱり・・という思いと、植物にも心があると感じる瞬間です。


【ノースボール】


     さて、「白い花」 と言えば、つい一昨日もご紹介した、
    ターシャさんの言葉が思い浮かびます。

     そして私が、いつも手元に置き、折に触れ読んでいる、
    暮らしの手帖版、『すてきなあなたに』
    (前回は 【こちら】

     こんな素敵なエッセイが載っていました。
    一部を記して置きますね。
    爽やかな風が、あなたの心にも通り過ぎた気がしませんか・・?
     


   【白い花】
・・・・・純白のテーブルクロスの掛かったダイニングテーブルの真ん中に、
白いライラックの小枝が、ふわっ、ふわっとした優しい形に活けられて
いました。

 花を挿してある器も・・・略・・・足高のワイングラスで、
それが、大層似合っているのでした。

 そして、白い花と、細やかな小枝の影が、明るい影を作って、
白い布に映っているのが、声に出したいほど綺麗で、
その辺り一面が、輝かしい雰囲気に包まれているのでした。 

 白い花って、こんなにも華やかで爽やかなものだったのかしら、と
驚きました。・・・・・略・・・・・

 考えてみれば、初夏から夏にかけて、
白い花の多い事にも、気が付きました。

 命のある花を切り取っても、花の命をこんな風に創り変えられるので
あれば、花を切り取るという、私達の心無い仕業も、あるいは、
許されるのかも知れない、などと・・・略・・・そんな事も考えてしまいました。


薫風に抱かれて

2009-05-26 18:21:58 | 趣味の器(壺)~その他


     今日は朝から晴れ渡りました。
    昨日も冷えましたが、今朝も居間の温度は20度を下回っていました。

     とは言え、快適な気候には違いありません。
    尤も午後には、その気温も昨日よりは上がりましたが・・。

     今日も視線の先には、両手を広げて咲き誇っている、
    ローズゼラニウムが見えます。

     この花は蚊を寄せ付けないそうですが、蜂は例外のようで、
    今も花芽に止まったり、離れたり・・を繰り返しています。

     どこかに蜂の巣でもあったら嫌だな・・なんて、思ったものですが、
    『アンの世界』 の次のような文章を読んで、
    ちょっとばかり安心しました。
    それにしても、百花繚乱という言葉が、ぴったりの光景ですね。

   “・・・早咲きの古風な黄色い 「薔薇」 の繁みは、
  もう花盛りであり、「ケシ」 の影がそちこちで踊っていた。
   石垣は真紅の蕾の葉鞘ようしょうを星のように散りばめた
  「野薔薇」の繁みで窒息しそうになっていた。
   薄いレモン色の 「百合」 とクリーム色の 「水仙」 が
  隅に咲いていた。
  「リボングラス」、「薄荷はっか」、「けまんそう」、「葉げいとう」、
  「よもぎ」、「牡丹」、「スウィートバーム」、「スウィートメイ」、
  「アメリカ撫子」 などがあり、
  満足しきったビロードのような がブンブン唸っていた。”

                                        【「丘の家のジェーン」 17.】



     さて、誰もいなくなった静かな朝は、
    少々遅い朝食を、庭に運ぶ事に致しましょうか・・。
    幸い野村紅葉(ノムラモミジ)の下は、午前中は日陰です。

     早速、テーブルクロスを掛け、普段はあまりしないのですが、
    薔薇の絵柄の大皿に、あり合わせの物を載せて。
    ちょっと模様、見えにくいですね。(ピンクの薔薇が3輪)

     時折、遠くで聞こえる鶯の声と、「チュン、チュン・・」、
    「チ、チ、チッ・・・」 と囀(さえず)る小鳥の声を BGM に
    頂く食事は室内で頂くより、どれだけ美味しく感じる事でしょう。

     飲み物は、ローズヒップ+生姜+ルイボスティー。
    そして牛乳には、コラーゲンの粉末と、きな粉入り。これで結構満腹です。

     つい今しがた、近所の友人の所へ普通のゼラニウムと、
    ハーブのローズゼラニウムの束を籠に入れて持って行って来ました。
    代わりに私は、ローズマリーを頂いて来て・・。

     彼女の所は、大きな鉢にローズマリーを植えているのですが、
    ローズマリーが育ち過ぎ、鉢を突き破って地面に根を下ろしたとの事。

     今では、全く動かないそうです。その束を抱えて帰って来たせいか、
    手や洋服にローズマリーの移り香・・。素敵な香りに気持ちも爽快です。

白の静寂と煌き

2009-05-25 17:12:17 | ハーブと香り雑学


   昨日同様の、
  真珠色の空で明けました。

   ただ今日は、
  少しヒンヤリしています。
  
   真珠色の空からは時折
  太陽も顔を出し・・。

   今日は昨日と違って、
  午後からは青空も・・。

   そして昨日辺りから庭のドクダミが
  1輪、2輪と・・まだ数えるほどですが、その白い可憐な花を開きつつあります。
  でも開くとなったら一気ですから、ここでもターシャさんの言葉を連想してしまいます。


 想像してみて。
真っ白なデージーが庭を埋めつくす様子を。
真っ白な花がキラキラと輝いて、まるで夜空の星のよう。
目の前で沢山の星が輝いているのよ。





   ところで小さな花と言えば、
  ハーブや野の花ですが、
  こちらにも小さな花が・・。

   右は折鶴蘭(オリヅルラン)
  ですが、生憎花ではありません。
  小さな、まだ白い葉っぱ。
  
   でも花のように見えます。
  小さな折鶴が飛んでいるようにも・・。

   ただ、右上(上から2枚目)の
  写真は又々、その名を存じません。
  
   こちらは朝一番の写真ですが、先程見ましたら3輪ばかり開花していました。
  球根ですが今では沢山増え、それが鉢から溢れんばかりになっています。

   ところで今日も、朝からアロマを焚いています。
  蝋燭の揺らめきと香りを一度に感じ、癒やされてもいます。

   今日は、久し振りに 「ユーカリ」 を。
  「ティートゥリー」 と並んで風邪予防にもなりますから。
  何だかコアラになった気分です。      

暮らしの中のエッセンス

2009-05-24 22:51:40 | 趣味の器(壺)~その他


     昨日のような快晴とまでは行きませんが、
    今日も概ね晴れの天気になりました。

     と言っても、午後3時頃までの事。
    その頃から空は俄かに暗くなり、遠くで雷ゴロゴロ・・。

     夕立ちの気配です。しかもこの季節に。
    それは、いかにも激しい夕立ちになりそうでしたが、
    それだけで終わりました。ちょっぴり肩透かし? の気分。

     今日は、ボランティアで参加(演奏)しようと思っていた、イベントは、
    例のインフルエンザで中止になり、ちょっぴり手持無沙汰です。

     それならば、溜まっている家事などやればいいのですが、
    それもままならず? 時間だけが通り過ぎて行きます。



     さて、そんなこんなで、ぽっかり空いた時間。
    となれば私は、いつものように? 想像の国へ・・。

     容易にその世界に入り込むためには、
    やはり薔薇茶がいいですね。
    それも、とびきり熱い・・。

     こんな時は、それこそ私はいそいそと動きます。
    パパッと庭からお花を採って来て、花瓶に挿し、今日のテーブルクロスを決め、
    ちょっとしたセッティング。そうそう、蝋燭も忘れません。

     “まるで、ジェーン だわ・・”
    ~なんて。でも、結構楽しい作業ではあります。

   “―― ジェーンは、ミード夫人のように、
  食卓に紅白のテーブル掛けを広げ、
  父が店屋から買って来た皿を並べた。
   食卓を飾るのに、荒れた庭へ出て、
  ケマンソウと百合で、花束をこしらえた。
   花を挿すものがないので、どこからか錆びた古い缶を
  見つけて来て、それをトランクから探し出した緑色の絹の
  スカーフでくるみ、―― ミニーおばさんから貰った高価な絹の
  スカーフだった。―― それに花を活けた。”

                                       【「丘の家のジェーン」16.】

   未だに蝋燭を灯したり・・こんな事をしているものですから、アン ではないけれど、
  もうすっかり 「老いた月」 という気さえして来ます。まだ5月という若い月ですのに・・。

   ゴロゴロ鳴っただけで、雨は降りませんでしたが、それ以降、ヒンヤリして来たような・・。
  そんな事も、意外に関係しているのかも知れません。        

古くて新しい感染症

2009-05-23 18:22:38 | リラのお気楽ユメ日記

【ローズゼラニウム】

   昨日の鬱陶しい天気から
  一転して快晴の天気となりました。

   窓を思い切り開けた、すぐそこには、
  可愛らしいピンクの小さな花を付けた
  ローズゼラニウムが、
  大きく腕を広げているのが見えます。

   このゼラニウム、増えに増えて、
  私にとっては嬉しい悲鳴。

   昨日は、裏のお宅の方にも、
  一束差し上げました。

   「ワッ~! いい香り・・」
  「今の季節だと簡単に増やせますから」

   私も、いっぱしの エムおばさん
  (「丘の上のジェーン」の登場人物) 気取りです。

   そして先日のミニ薔薇は、もう一つの花芽が開きました。
  こちらも甘い香り。先程から白い蝶が、行ったり来たりしています。

   ところで・・昨日の新聞に折も折、『光源氏もインフルエンザに』 という記事に、
  目が留まりました。一部ですが、記して置きますね。



 「源氏物語」 の主人公、光源氏もインフルエンザにかかっていたらしい。
そう思われる描写が 「夕顔」 の巻にある。 

 源氏は恋しい夕顔と2人で秋の夜を過ごすため、
京の五条に近い荒れ屋敷に泊まるが、そこで夕顔は急死してしまう。
源氏の体調もおかしい。熱も出ている。 

 「この暁より、しはぶき病みにやはべらむ、
   頭いと痛くて苦しくはべれば・・・」
    と不調を訴える。 
 
 その翌日の夜、病をおして外出した源氏は帰途に落馬してしまう。
それほどの衰弱だった。回復に20日以上を要している。 

 夕顔は物の怪に取り殺された事になっている。
だが、これは高熱による幻覚か。

 息を引き取る彼女は 「汗もしとどになりて」 という状態だった。 
源氏の 「しはぶき病み」 は、しわぶく(咳をする)事に由来する病名だが、
症状の重さから推すと、普通の風邪ではないだろう。・・・・・


             「寒蛙(かんがえる)と六鼠(むちゅう)」~長辻象平 



   ウィルスの存在が知られたのは、20世紀初頭ですが、今になってみますと、
  (記事にもありますように)“物の怪に殺された・・” というのも、
  インフルエンザだったという説に、納得しますね。

   20世紀初頭と言いますと、『赤毛のアン』 にも、それらしい記述が、
  色々あります。例えば・・。

   “その年は父が肺炎にかかりそうで、母がかかった年だと、
  いつも炉辺荘の年代記で言われていた。
   既に厄介な風邪を引き込んでいたアンは、
  ギルバートと共にシャーロットタウンのパーティーに出掛けた。・・・
 それから2、3日後、アンはたいそう病厚き 『原子の連鎖』 となり・・・
  スーザンは不安な疲れた様子で動き回り、
  看護婦は気づかわしげな顔で往来し、
  名状しがたい影が突然炉辺荘を襲い、広がり、暗くした。・・・”
  
                                    【「炉辺荘のアン」 第26章】
 
   そうそう、日本人がインフルエンザという病名を知ったのは、
  古く、江戸時代なのだそうです。

   天保6年(1835年)に、出版された「医療正始せいしの中で、
  印弗魯英撤インフリュエンザとして、紹介されているようです。

   ウィルスは変異し、薬剤への耐性も獲得して行くのでしょうね。
  それは人類が存続する限り続く、ウィルスとの延々とした闘いなのでしょう・・。

この日この香り、この揺らめき

2009-05-22 18:01:28 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編

     起床時、雨は降っておらず、アレッ!? なんて思ったものです。
    その後、パ~ッと降ったかと思えば、太陽が・・。

     かと思うと又、雨、やみ・・。
    何と目まぐるしく変わるお天気なのでしょう。

     気温も昨日は、ブラウスでは暑いくらいでしたのに、
    今日は、その上からもう1枚カーディーガンを引っ掛けるる始末。
    何とも上下降の激しい、この所の気候です。

     それにしても、折からの新型肺炎騒動で、
    ほとんど外出しなくなりました。
     
     偶々、4月から生協の個人宅配を頼むようになった事もあり、
    全く外出しなくても済んでいるという訳です。
    今では、すっかり引きこもり状態です。



     さて、こんな日はやっぱり蝋燭の灯りですね。
    しかしながら、こんな季節になるまで、こんな風に・・
    蝋燭を引っ張る事になるなんて、思ってもみませんでした。

     でも視覚的には、やはり青い色の物の方が良いですね。
    という訳で・・ペパーミントの香りを用意しました。

     そして気分的にも、シャキッとなりたいので、
    今日は、ローズマリーのアロマオイルを・・。
    舞台は整いました。『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』 のオープンです。

   カップは、今日こそ新緑を
  イメージして、こんな色のものに。

   偶然にも受け皿は、
  葉っぱの形になりました。

   生憎、どこの焼物か失念。
  柔らかいラインに素材感を
  活かした器になっています。

   そうそう今日は、キーツの詩を
  ご紹介致します。そのキーツとは・・。
 
   “・・・キーツ は、あまりにも美に満ちている。
  彼の詩を読んでいると、
  まるで薔薇の中で息詰まるような気がして、
  冷たい空気を吸いたくなったり、
  山の頂の厳しさを恋しく思ったりする。”

                                       【「エミリーはのぼる」 第19章】





 
  では、エミリーが、“あまりにも美に満ちている” という、キーツの詩をどうぞ!

          空想は 夏の季節のよろこびを
       ごっそりと運んで来る。
       露の芝草、灌木かんぼくの小枝から
       五月のあらゆる花の蕾や 釣鐘草を。
       静かに こっそりと忍びながら
       積み上げられた 秋のすべての豊穣を。
       空想はこれらの愉しみを ひとつのカップの中に
       三色の葡萄酒のように 混ぜ合わせ
       おまえは それを ぐっと飲み干す。またおまえは、
       遠くから獲り入れの唄を 手に取るように聞くだろう
       刈り取られた麦の さらさら鳴る音、
       楽しい小鳥たちが 朝の唄を歌うのを。
       ちょうどその時――耳を傾けるのだ――
       それは 四月初めの揚げ雲雀ひばり
       また枝くずや 麦わらをあさって
       せわしく鳴く 深山烏みやまがらすだ。
       おまえは一目で 雛菊や
       金盞花きんせんかに気づくであろう
       白い羽根飾りのある百合と、また垣根に
       初めて咲いた桜草を。
       萎れたヒアシンス、いつも
       五月半ばの青玉色の女王花を。
       すべての木の花や 花々が
       同じ季節の雨を浴びて 真珠の玉で飾られるのを。

    
    明日(23日)、明後日(24日)は、
    ブログ、更新出来ないかも知れません。
    (出来るだけするつもりですが)
    どうぞ、よろしくお願い致します。