【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

用の美 ~ 漆器

2015-02-18 19:18:28 | 趣味の器(壺)~その他









   昨日の重苦しい天気は一日で回復。
  今日は雲は多めながら、概ね晴れの天気になりました。

   気温は引き続き高め。
  ひと頃の寒さはありません。





   さて、土物もいいけれど、
  今日は日本独特の
  漆器にスポットを。
  と言いますのも・・。

   以前、桜の季節に
  使おうと桜の絵柄の
  椀を探したのですが、
  見つかりませんでした。

   一つには、
  その器が出て来た事。

   先日も記しましたが、
  丁度その季節に一番
  ふさわしい花の絵柄が
  描かれた器を使用する・・。

   毎日の暮らしに、
  ちょっとした変化が
  あっていいのでは
  ないかと。

   そんなこんなで、桜の絵柄の椀を。
  桜の季節は短いですから、
  もうそろそろ使用してもいいですね。

   掌(てのひら)にふわりと温かい肌触り。
  おまけに漆器は使えば使うほど、艶を増して来ると言います。
  それは日々味わえる贅沢でもありますね。

   「習慣が人を作る」 という格言が事実だとすれば、
  毎日繰り返し使う日常品ほど吟味した方が良さそうです。

   しまい込んで忘れてしまう・・
  という愚かな事だけはやめようと思う今日この頃です。

土と炎が知っている・・・

2015-02-05 18:16:56 | 趣味の器(壺)~その他


  








   昨日、立春を迎えて暦の上では春。
  例年なら次に続く文章は、まだまだ厳しい寒さ・・
  となる筈ですが、こちらは昨日も今日も暖かくなっています。

   ただ今日は薄日程度の日射ししかありませんから、
  温度の割に体感的には寒く感じるかも知れません。

   とは言え、家の中でストーブを消している
  時間は確実に長くなっています。











 






   さて、思わず粗相して口を割ってしまった物、
  いいえ、それならまだしも気に入らなくなって、
  本来あるべき場所から、はみ出してしまった物等など。

   今日は我家の庭に、あちこち点在している壺たちの話題を。
  それらには、前述のように何らかの事情があります。

   大きな物はテーブル、あるいは椅子代わり。
  はたまた花台(鉢置き)となったり。
  そうそう、今は使わない大きなすり鉢も花台に。         

   本来なら、ゴミと化してもおかしくない物が、
  結構、重宝されている事に我ながら驚いています。
  庭で再び生き返ったという訳です。

   それに茶色の壺は、緑にも良く合って。
  元々、土物ですものね、土との相性が良いのは当然でしょう。

   又、じっと眺めていると、不思議な空間。
  ここでは歪(いびつ)な形の物だって、
  趣きのある物に感じられます。  

掌サイズの意匠 ~ その2

2014-04-06 17:12:38 | 趣味の器(壺)~その他













   

   花冷え2日目。今日は風も吹いています。
  尤も、今はやんでいますけれど。
  幸いな事に、ここでは風は、あまり長続きしません。

   この時期、空と共に確かめる、もう一つの事。
  それは、すぐ目の前の里山の桜。

   昨夜の雨にも負けず、(昨日ブログをアップ以降、
  雨となりました) 散らないで頑張っています。
  こんもり淡いピンクの繁みを見ると、ほっとして。

   ただ今日の風で、
  恐らく花吹雪が舞っているのではないでしょうか・・。
  花吹雪も大層、趣きがありますね。












   さて昨日に続き、
  小さな意匠、第2弾。

   昨日、あれから・・
  出て来る事、出て来ること!

   昨日のぐい呑みは、
  ある程度、まとまった場所に
  置いていたものです。

   ところが小さな物ですから、
  つい珈琲カップの上にポン・・
  というのが多くて。

   それは中に入り込んで
  見えません。
  今日は、そんな数々です。
  (備前、美濃、信楽焼など)

   本当は、それ専用の棚に
  飾って置きたいのです。

   いかんせん、
  そんな場所がない・・。

   もう一つ我家の場合、
  飾るものがあまりにも多いという事です。

   こんな調子ですから、
  断舎離を進めている割には、一向に物が減りません。

   そうそう小さな物と言えば・・。
  これも集めていた土鈴。

   拘(こだわ)りの土物の物だけ残して、
  全国各地の土鈴を集めている友人に譲りました。
  勿論、喜んでくれました。

   趣味の収集も、それが好きな人に貰って頂けるのは幸せですね。
  そうでなければ、ゴミなのですから。    

掌(てのひら)サイズの意匠

2014-04-05 17:51:58 | 趣味の器(壺)~その他













その年の 4月 は美しく
爪先立ってやって来て、
日光と微風そよかぜの2、3日が続いた。
その後、北東の吹雪が吹き付け、
再び世界に1枚の白い毛布を落とした。
「4月の雪はいやね。
キスされるものと思っている顔を
ぴしゃっと打たれるようなものだわ」
と、アンが言った。
               【「炉辺荘のアン」 第22章】







   今朝は4月らしい、ほんのり桜色の空で明けました。
  午前中は晴れていましたが、やがて真珠色の空に。

   おまけに、『アンの世界』 ほどではありませんが、
  ちょっぴり冬に逆戻り。花冷えの寒い1日となりました。

   桜の季節は、決まって冷える日が何日かありますね。
  雨さえ降らなければ、桜も長持ちしてくれるのでしょうが、
  今にも降り出しそうな空になっています。








   さて、ズラリ並んだぐい呑み。
  随分前に求めたものです。
  今現在は全く。

   ただ、壺や珈琲カップと
  違って小さな物ですから、
  場所は取りませんものね。

   別に日本酒を嗜(たしな)む
  趣味はないのですけれど。

   眺めているだけでも楽しめ
  ますし、小さな野の花を
  挿したり。

   ぐい呑みに限りませんが、
  大地が受け止めた恵みを
  宿す、掌(てのひら)
  サイズの、こんな土物の器は、
  温かくて優しくて。

   これら機能は勿論、
  心も満たしてくれるから
  大好きです。

夢追い薔薇~その2

2014-04-01 18:25:08 | 趣味の器(壺)~その他







【映し込む光の模様~踊るレースの影】







とうもろこし色のカーテン越しに注ぎ込む光で
部屋中が金色になっており、
白塗りの壁には外の柳が落とす 影の模様
世にも珍しい壁掛けを織り成しています ――
絶えず変化し、震えている生きた壁掛けです。
何となく、大層楽しい部屋のように思われ、
あたしはまるで世界中で一番お金持ちの
娘であるような気がしました。                
                 【「アンの幸福」 最初の1年】
 









【頑張った薔薇】






   こちらは今日も快晴となりました。
  ただ、気温の方は少々、ヒンヤリ。
  ちょっぴり花冷えと言ったところでしょうか・・。

   「花冷え」、「花曇り」、「花明り」、「花筏(いかだ)」 等々。
  桜にまつわる素敵な言葉が行き交う季節ですね。










   さて、世は今まさに春爛漫。
  桜の季節ですね。

   そんな桜と同じように
  夢追い花である薔薇。

   昨日、戸棚の一番奥に、
  蕾の薔薇の皿を
  見つけました。(2種類)

   縁が波型と丸い皿。
  全部ピンクの薔薇です。
  (香蘭社製)

   しかしながら、波型の方は
  既にアップ済みかも
  知れません?

   そうそうその前に。
  昨年来から見守って来た、
  あの紅薔薇。

   先日、やっと1枚だけ開き、
  いよいよ・・と期待を
  持ったのですが・・。

   とうとう力尽きてしまいました。
  そして、やっと開いた1枚も閉じてしまい・・。

   それにしても、およそ5ヶ月間の悲喜交々(こもごも)
   とんだ 「薔薇狂騒曲」? という訳です。

   話が前後します。
  薔薇の絵柄の皿は巷に多くあれど、ほとんどが開いた薔薇。

   唯一、香蘭社製には蕾の薔薇の絵柄が。
  開いていても、せいぜい五分咲き位でしょうか・・。

   自分が薔薇を描くので分かりますが、
  開花した薔薇の方が、どうしても華やかですものね。

   蕾にこだわっていながら、ついつい・・。
  ~なんて。これでは仕方ありませんね。
  そんな具合ですから、香蘭社製は貴重です。

   今日は、光がレースの模様を白い皿に映し込んでいます。
  こんな所で、レースの素晴らしさを再確認。
  レース編みの魅力も捨て難いですね。

青い薔薇

2014-01-26 18:26:08 | 趣味の器(壺)~その他



【たち吉】









「・・・バーリーさんのお皿はどうする気かい?」
「買いなすった値段の20ドルを弁償するわ。
大事にしてなすった先祖からの
宝物でなくて助かった。
そうだったらお金では取り返しが
つかないんですものね」
(中略)
「・・・あれほど古いお皿は
めったにないんですもの。
リンドのおばさんでさえ、
あの晩餐会に使うのに、
1枚も見つけられなかったほどですもの」                
                   【「アンの青春」 第17章】




   昨夜、9時頃から降り出した雨は、
  朝には上がっていました。それにしても暖かい!
  今日の太陽は、かなり出し惜しみしていましたのに。

   ストーブを付けていましたが、
  消している時間が多くなっています。

   ただ、この暖かさも長続きはしないようです。
  それはそうですね、まだ1月ですもの。
  先程から少々、風が出ていましたが今はやんでいます。

   さて、昨日の続き。昨日の和陶器から今日は西洋皿です。
  それにこの時とばかり、実際にはお目にかかれない 「青い薔薇」 を。

   青い薔薇は、こうしてお皿で楽しみましょう。
  多色使いの薔薇もいいけれど、
  青と白だけのシンプルな薔薇もいいですね。

   今日の引用文の如く、 『アンの世界』 では、
  お皿や茶道具など、器の話題は日常茶飯事です。

   尤も今日のお皿は全然、古くはありません。
  ただ3枚目の写真の皿は、箱がかなり古いです。
  (少なくとも昭和の物)

   言うまでもありませんが、料理は器で楽しめますものね。
  ましてや和食は、器によってより料理が引き立ちますもの。

   西洋陶器、和陶器に、はたまた日本独自の漆器、竹細工・・。
  ここでも日本人に生まれて良かった・・と思う事、しきりです。

ひと時の小粋な贅沢

2014-01-25 17:41:58 | 趣味の器(壺)~その他



【「たち吉」 のお皿】








「・・・誰も来ることになど
なっていないのですよ・・・・・
ただ、そんなつもりに
なってみただけなのです。
(中略)
それで私はお茶の会を
開く振りをしただけなのです。
お料理を作りテーブルを飾り、
母の婚礼の時の陶器を使い、
身なりも整えた訳なんですの」                
                【「アンの青春」 第21章】





   昨日同様、太陽と共に明けました。
  今日も南西の空には三日月の 「有明の月」 が。

   昨日の今日ですが、その姿はより細くなったように感じます。
  何だかはにかんでいるようにも。

   真丸いお月様もいいけれど、
  風情のある、三日月もいいですね。

   ただ、空の方は下り坂。午後には真珠色の空に。
  それでも気温は昨日以上の暖かさになっています。











   さて、性懲(しょうこ)りもなく暇さえあれば、
  部屋の整理に追われています。

   勿体ないと押入れの中にしまい込み、
  そればかりか、そのまま忘れていた・・という物の何と多いことか。

   今日は、そんな器の中の一つです。ゴールド遣いのお皿。
  ゴールドって、剥(は)がれると汚なくなりますものね。

   今日の引用文の ミス・ラベンダー のように、
  お茶の会を開く振りでもしませんと。
  それと共に、これからはせいぜい使おうと決心したものです。

   ところで、今日は円錐形のお香を取り出しました。
  時間が短いので最近はほとんど使っていませんでしたっけ。

   でも線香タイプと違って残り香は強烈ですね。
  太く短く・・という事かも知れません。大好きなバニラの香りを。

   それにしても、こちらのお香は久し振り。
  やはりと言いますか・・記憶の中の、ある懐かしい香りと重なります。
  香りも思い出の一つという事を実感します。

   蝋燭の焔もそうですが、お香の青い煙も
  心の緊張を解きほぐす、最適なアイテムですね。

手仕事の粋

2014-01-13 19:36:58 | 趣味の器(壺)~その他












ある日、嵐になったため外へ出られなかった。
東風が軒下を吹き回り
灰色の海峽は咆哮ほうこうした。
しかし、嵐の時でさえ、
グリーン・ゲイブルズには
それ独特の楽しさがあった。
ストーブの前に座り、
林檎やキャンディを頬張りながら、
ちらちら天井に映る炉の火を見守って
いるのは良い気持ちだった。
むせぶような風の音を外に聞きながら摂る
夕食の何と陽気なことか!               
                  【「アンの幸福」 第2年目6.】
 













   こんな朝焼けの空で明けた三連休最後の日。
  冬日和が続きます。

   ただ今日ばかりは、
  起床時の気温こそ、昨日よりは高かったものの、
  日中の気温は(昨日と逆で)全く上がりません。
  日溜りですら、まるで冷蔵庫の中にいるかのよう。











   そんな今日。
  寒い事を理由に、
  朝から家の中にこもりっきり。

   尤も、寒いと言っても
  『アンの世界』 とは
  比べ物にはなりません。

   せいぜいその世界を
  気取ってみせる程度。

   そう言えば今年、
  アメリカの東海岸には
  大寒波が襲来していますね。

   当然、その北にある
  『アンの世界』 も想像に
  難くありません。

   ところで、ほっと空間
  と言いますか・・癒し空間。
  誰にだってありますね。

   私は雑多な壺に囲まれて
  いるのが好き。

   寒い今は、オイルヒーターを持ち込んで整理したり磨いたり。
  そんな事をしていれば・・それでなくても短い時間が、
  アッという間に過ぎて行きます。

   そうそう、大きな壺はカフェテーブルに・・というのは常套手段。
  その壺の中には(なかなか処分出来ない)
  本箱から溢れた、文庫本などが入っています。

   その中から1冊取り出し、
  そのまま壺の上をテーブル代わりに・・は、日常茶飯事。

   そうこうしているうちに日が暮れ始めました。
  でも、一時に比べますと、大分日が長くなりましたね。
  今日もこうして1日が・・・。

記憶の封印

2014-01-11 19:11:58 | 趣味の器(壺)~その他












「かくて時は過ぎ行く」
時は容赦ようしゃなく過ぎて行く。
忙しさや慌ただしさや近代化で
汚されていないニュー・ムーンでさえも
時はぐんぐん過ぎて行く。
流れが向いて来た時にそれに
乗るはずではないだろうか? ・・・
              【「エミリーはのぼる」 第24章】





   昨日以上の寒さで明けた今朝。今日も快晴の空になりました。
  早いもので新年も11日。今日は 「鏡開き」 ですね。
  鏡とは勿論、「鏡餅」 の事。

   おめでたい新年には割るとか切るなどの言葉はやめて
  「開く」 という言葉を使った先人の心を思います。

   言葉には 「言霊(ことだま)」 が宿ると
  信じて疑わなかった・・。日本人ならではですね。









   さて、あの秋の日の野の花が
  こんな姿で蘇りました。

   これまでもお茶時間の
  背景などに一部、チラッと
  登場した事もありますね。

   わが家には壺だけは
  そこら辺に、ゴロゴロ
  転がっていますので、
  よりどりみどり? なのです。

   尤も野趣に溢れたそれは、
  土物が一番合う気がします。

   でも、こんな和陶器の壺
  だって、(ススキは七宝の壺)
  どうして、どうして。

   そうそう、壺もいいですが
  籠もいいですね。

   その籠にも籐あり竹あり。
  こんな国は日本だけでしょう。

   特に竹籠に至っては日本では
  需要がなくなりましたので、ほとんど輸出専用とか。(欧米)

   それは大人気で、かなりの高値で取引されるという事を
  ある雑誌で読んだ記憶があります。

   同時に最近ではあまり食器にも拘らなくなったせいか、
  と言いますか・・食事の多様化で、日本各地の窯元も衰退気味とか。

   輸出もいいですが、これでは日本独自の文化が、
  やがて衰退する気がして不安です。料理は器から・・。
  素敵な器で食事・・美味しく感じられますね。

しなやかに土の魅力

2013-12-18 17:45:57 | 趣味の器(壺)~その他














たった1本の揺らぐ蝋燭の光を
頼りに書き出した。
火は暗い部屋に青白いオアシスを描いた。
(中略)
ついに蝋燭が溶けたあぶら
小さな池の中でパチパチね、
シューといって消えてしまった時、
ようやくエミリーは現実に立ち返り、
吐息と共に身震いした。
時計を見ると2時だった。       
                【「エミリーはのぼる」 第1章】





   こちらは久し振りの雨となりました。
  いつ降り出したのかさえ分からない、しっとりとした静かな雨。

   これでカラッカラに乾いていた空気も少しは潤いを増すでしょう。
  今日は一日中、雨のようです。明日は晴れるそうですけれど。











   ところで早いもので後、
  一週間でクリスマスですね。

   この季節、巷では赤や緑、
  それこそ、色とりどりの
  色彩に満ち溢れています。

   でも今年の私は、
  和の持つ魅力に、どっぷり。

   一応、最低限のリースや
  手作りのツリーなどは
  飾っていますが、
  至って控え目です。

   今日のように薄暗い雨の
  日は、土物のランプで
  寛いでいます。

   今日のランプは蝋燭では
  なく、10wの電球を。
  (アロマランプは違います)

   蝋燭も大好きなのですが、ランプの場合、
  蝋燭ではもう一つ火力が弱い事と長時間は使えません。

   それにやはり火の元が心配ですから。
  とは言っても蝋燭の魅力は限りなくありますし、
  そこは臨機応変で。

   そうそう、これら土物のランプ。
  今日は雨ですから昼間でも結構、輝いていますが、
  晴れの日などは夜の帳(とばり)が下りると共に、
  徐々に・・ほんのり空気に色が付くような気がして好きなのです。

   それに部屋全体が煌々(こうこう)と照らされているより、
  どれだけロマンティックでしょう。
  ~なんて。

   大地が受け止めた恵みを宿す土ですものね。
  壺にしろ器にしろ、癒されるのは当然かも知れません。