【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

薔薇色の調べ

2008-01-31 17:55:12 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編


 


   



   今日は、こんな空で明けました。刻々と変わる冬の空です。
  パ~ッと太陽が輝いて喜んだのも束の間、
  今度は厚い雲に覆われ・・・。

   でも、これこそが本来の冬の空の姿なのでしょうね。
  去年の今頃の空は、どこまでも青く、
  何もない空で天気の良い事を感謝しながらも、
  何か心の中に、一抹の不安のようなものがありました。

   だからと言って、それが解消された訳でも何でもないのですが・・・。
  取り敢えず、今現在がそうでないという事で、
  ちょっぴり安心もし、無理矢理、心にけじめ? をつけています。



   さて、久し振りに、
  『カフェ「薔薇の詩(ポエム)』 を
  開店しました。~なんて・・。

   これまでこちらにいらして下さって
  いる方には、お分かりですが、
  初めての方は驚かれますね。

   あくまで想像上のものです。
  (前回は 【こちら】

   『赤毛のアン』 の、ミス・ラベンダー
  ではないけれど、時々こんな風に、
  お茶を楽しんでいます。



   こうする事で、しまいっ放しになっている
  カップやお皿、花瓶などが日の目を浴び、
  良かったかな・・なんて。

   そして私自身が、こんなおままごとを
  楽しんでいるのですから面白いです。

   本当は、暖炉の前で、
  こんなお茶したいのですが、ご愛嬌で・・。

   



   「その事は本当にならないかも知れないけど、
  でもそれを待つ時の楽しさだけは、
  間違いなく自分のものですもの。
   リンドの小母さんは、
  『何事も期待せぬ者は幸いなり、失望する事なきゆえに』
  って、言いなさるけれど。
  でもあたし、何にも期待しない方が、
  がっかりする事よりもっとつまらないと思うわ。」
        
                                  【「赤毛のアン」 第13章】

   



   手に入るのは、本当に嬉しいけれど、手に入れた途端に、
  その熱? が覚めてしまうような事が、ままあります。

   何でもその過程が一番楽しいような・・。
  夢もそんな気がして・・。

   今日のお茶は、ご覧の通り、ポプリのような 「薔薇茶」 です。
  先日買って来て、まだ頂いていないものでした。

   お店では、「全部、頂けますよ。」 
  ~なんて言っていましたから、
  濾す必要などありませんね。と、なれば・・。

   それを目で楽しむために、今日も硝子のカップです。
  勿論、柄も薔薇。

   お湯を注ぐと、薔薇の香りがフワ~ッと漂い、まるでアロマです。
  ルビー色のお茶と薔薇の花びらで、心はお姫様? 気分です。

笑顔の花

2008-01-30 17:36:52 | 四季のスケッチ




   いつもより、ちょっぴり暖かい
  朝を迎えました。

   昨日の雨は、上がりましたが、
  起き抜けの空は灰色。
  ちょっと怖いような雲・・。

   それでも時間の経過と共に、
  写真のような空になりました。

   日中は、久し振りの(今月16日以来)
  10℃越えに、少しだけ心弛み・・。

   午前中は陽射しもありましたので、
  その分、余計に暖かく感じたのかも知れません。

   ただ、午後からは、いつもの重苦しい空に・・。
  なかなかすっきりした天気には、なりません。

   今日は、映画 『4分間のピアニスト』 
  を観に行くつもりでした。

   出掛ける前、念のため時間を確かめたら・・。
  何と封切りは、来週でした。

   実は、中央の小劇場では、昨秋(11月)、
  既に封切られたのですが、やっと地元の映画館にかかったのです。
  うっかりミスですが、確かめて良かったです。



   そんなこんなで、ぽっかり空いた時間。
  “これから何をしよう・・” 
  ~なんて、思っていましたら・・。

   近所の友人から 
  「これからどう・・?」 とのお誘い。
  ほいほい乗って、先程帰って来ました。
  こんなお土産まで頂いて。

   この友人は、私と同じアンファン。
  もう一人、『大草原の小さな家』 
  の、ローラファンがいて、侃々諤々(かんかんがくがく)。

   思い切り喋り、笑い・・。
  花の淋しい今の季節、お喋りの花と、笑いの花? 
  を咲かせるだけ咲かせて来ました。

   冒頭の写真は、今日も 『アンの家』。 
  見ての通り、キッチンです。

   素焼の鉢には、薪が・・。
  きっと、マシュウが割ったのでしょうね。

   そして、偶に頭痛で休む以外は、常に動いている、
  働き者のマリラが精一杯、料理の腕を振るった場所。

   こんなカントリーなキッチンですが、
  「アンの物語」 では、分厚いティーカップだけではなく、
  薔薇の咲いたイギリス風のティーカップも似合うのですから、
  アンのアンたる所以(ゆえん)ですね。

雨に佇む薔薇

2008-01-29 16:20:00 | 香る庭の花綴り


   


   こちらは、雨となりました。しっとり降る霧雨です。
  この雨は、まだまだ 「山茶花雨」(さざんかあめ)なのでしょうね。

   今、ふと思ったのですが、「椿雨」 でもいいのでは・・? 
  こちらの方が、語感が柔らかですし、
  文字数も少なくていいのでは・・? なんて。

   気温は、昨日より1、2度高いそうですが、
  寒い事に変わりありません。
  そして、やはり気になるのは、例の 【紅い薔薇】 ・・。

   先日の雪にも、今日の雨にも関わらず、
  同じ姿で、ずっとそこに佇んでいます。
  相変わらずの凛とした姿は、見事です。

   一度は、開花しようとしたのに、
  又々、花弁を堅く閉じてしまった訳ですが、
  薔薇自身の身を守る精一杯の抵抗? 
  のような気がしてなりません。

   ところで、『想紅』(おもいくれない)という素敵な言葉。
  いかにも薔薇の “紅” のようですが、
  冬の季節に咲く代表的な花、「椿」 の深紅の色を言うのだとか。

   でも、この薔薇は、それにも決してひけを取りません。
  それどころか、これも椿と同じ仲間、『侘助』(わびすけ)にも似て。
  花が開き切らないので、風情があるのも一緒です。

   開こうとしても開かない、何とも慎ましい花。
  一石二鳥のこの薔薇が、今はもう庭にあるだけで、満足です。
  この姿のまま、いつの間にか1ヵ月以上になりますものね。



   話はガラッと変わって。
  工房Miyaさんに教えて頂いて
  以来、カレーの翌日には、
  必ずと言っていい程、
  作っている 「カレースープ」。
  (以前の記事は 【こちら】

   簡単で、後始末が楽で、
  とても重宝しています。

   少々、ロマンティックさには
  欠けますが、皆さんもどうぞ、
  お試しあれ。

   さて、冒頭の写真は、「アンの家」 の、書斎です。
  ワイン色のカーテンに、ランプ。

   そしてさり気なく置かれた机の上の1輪の薔薇。
  薔薇の額に、蠟燭立ても見えます。そうそう、地球儀のブック立ても。

   これは、机の周辺に限られますので、割と私にも真似しやすく、
  そっくりそのまま似せて楽しんだものでした。

   何だか自分が、すっかりアンになったような気がして。
  そう言えば、家のカーテンをワイン色にしたのも、
  この影響でしたっけ。

   ランプも、地球儀もありますので、
  もう一度、再現してみたくなりました。

   でも、机で読書・・なんて、今では、
  ほとんどしなくなってしまいましたが・・。
  居間のテーブルで全て終えている事に、ちょっぴり反省です。

ロマンティックに浸る 「冬の日々」

2008-01-28 16:54:20 | リラのお気楽ユメ日記






   今日も昨日以上に寒い一日と
  なりました。外気温は、6℃とか。

   この所、毎日の寒さを
  更新しているような気がします。

   太陽は顔を出しても、すぐに
  引っ込み、真珠色の空に。
  鬱陶しい冬の空が続きます。

   こうなると、私はさっさと 
  『アンの世界』 へ・・・。

   



   “・・・嵐の時でさえ、グリーン・ゲイブルスには、
  それ独特の楽しさがあった。
  ストーブの前に座り、林檎やキャンディーを頬張りながら、
  ちらちら天井に映る炉の火を見守っているのは
  良い気持ちだった。
  むせぶような風の音を外に聞きながら摂る
  夕食の何と陽気な事か!”
          
                             【「アンの幸福」 2年目 6.】

   


   外は雪。白と蒼の世界に閉ざされていても、例え嵐であろうとも・・
  室内は、こんなに色彩に溢れている、「アンの家」。

   春から夏にかけて育てた草花をポプリに、ドライフラワーに。
  それを帽子に飾り、籠の下には、レースの敷物。夢が一杯です。

   冬に消える色彩のために、大切に育んでいるのですね。
  それは、同時に生活の知恵なんでしょう。

   それに引き替え、日本では、冬枯れの季節とは言え、
  巷には、生きた花で 溢れ返っています。

   我庭でも、ペチュニアやゼラニウムは、
  戸外でも花を付けていますし、元々、春の花のパンジーや、
  ヴィオラなどのすみれ類も、この冬は、今盛りと咲いています。

   温暖化の影響も盛んに言われていますが、
  これって、どんなに幸せな事なのでしょう。

   小さな幸せを感じる心を持たなければ、
  人間は絶対に幸せにはなれない・・これは、中原淳一の言葉でした。

   そして、いつもは滅多に見ない再放送のテレビからは・・。
  「それで彼女は今、幸せなんでしょうか・・。」 
  「さあね、幸せの価値観は、人によって違うから・・・。」

   ふと、流れて来た会話。
  思わずハッとし、暫く見入ってしまいました。

   そして、流れて来た曲・・。心に染み入る優しい歌声。
  この美声の持主は誰・・?

   「いつの日にか 君に会えると きっときっと 
  信じてたけど もう やめたやめた 白い雲と 
  青い空と 赤いヤッケと あの子と 今のゲレンデは 
  思い出だけ 君の影さえも 今は見えぬ」 

   別段、ロマンティックなドラマでも何でもないのに、思わぬ発見。
  ちょっぴり、見直してしまいました。70年代に流行った曲だそうです。







   


   ロマンティックの最たるものと言えば、
  この 『冬のソナタ』 でしょう。

   久し振りに取り出して、
  このサウンドトラック版をしみじみ聴きました。
  気分は、この 「夢の家」 ↓ にいるのですから。

        



               写真提供 《森の時計と丘の風》

冬に咲く花~心根

2008-01-27 19:10:27 | 香る庭の花綴り


   


   今日も昨日同様、寒い朝を迎えました。
  でも、その空は目まぐるしく変わり・・・。

   風花が舞うかと思えば、やがて青空に・・・。
  そして又、厚い雲という風に。
  それでも、厳しい寒さに変わりありません。





 




   写真は、少し雪がかかった
  三色すみれです。
  ちょっぴり寒そうですね。

   夏の花のペチュニアは、
  雪に弱いので、とっくに
  軒下に入れていたのですが、
  迂闊(うかつ)でした。

   でも、三色すみれは、
  強い花ですので大丈夫ですね。
  と、言いながら・・・。

   雪がかかり、その頭(こうべ)を、
  益々低くしています。

   “そんなにお辞儀なんか、しなくったっていいのに。
  謝らなければいけないのは、こちらなのよ・・” 
  と、思わず声をかけてしまいたくなるような、
  健気(けなげ)な花です。

   こんな私とは、随分違うな・・
  ~なんて、一人苦笑い。
  こんなやり取りを、知らない人が見たら、何と思うでしょう。

   冬の季節は、例え花が咲いていなくても、
  根っ子は生きていると言います。

   そしてそれは、同時に心の深い部分を表したりします。
  花の咲く土と同様、心も、いつも耕していなければ、
  到底美しい花は咲きませんものね。

   


   “男であれ、女であれ、皮肉こそ、
  アンが恐れるただ一つの武器であった。
  いつもそれで傷付けられ、幾月もの間、
  アンの心は、ずきずき痛むのだった。”
       
                        【「アンの幸福」 3年目 9.】

   


   私もついつい、言わずもがなの事を言ってしまい、
  後悔する事しきりです。

   言わないまでも、このPCの文字も、
  言葉と同じ役割をしているのですよね。

   言った事より消えない分、
  もっと性質(たち)が悪いかも知れません。
  これから気を付けようと思います。

   ところで、話は、ガラッと変わって。
  今日の朝刊に、こんな詩を見つけました。
  深く心に残りましたので、記して置きます。





 
                 負け
           
           赤ちゃんと 視線が 合った
           赤ちゃんは 目を 逸らさない
           見透かして いるかの如く
           見つめられ その純粋な瞳に
           動揺した 何故か・・・・・
           作り笑顔では駄目
           純粋には 勝てなかった
           

郷愁旅情~赤毛のアン

2008-01-26 17:44:02 | リラのお気楽ユメ日記




   今朝は、あまりの寒さに
  目が覚めました。
  
   慌てて枕元の時計に
  目をやると午前8時。

   今日こそ惰眠を貪ってもいいのに、
  もう目が覚めて眠れません。

   普段なら1分1秒でもベッドの中に
  いたいのに。皮肉なものですね。

   寒さで凍えそう・・
  ~なんて、思ったわりには、
  居間の温度計は 10℃。

   体感的には、今年一番の寒さのような気がします。
  それでも、庭に出てみますと・・。
  外は、冷蔵庫の中のような冷たさ。

   昨日から軒下に入れていた、ペチュニアは別にしても・・
  三色菫も例の孤高の薔薇も、意外に元気です。

   そうそう、そのペチュニア。
  ペチュニアが、冬を越すようになったのは、ここ2、3年の事です。

   これも温暖化の影響かも知れませんね。
  そうは言っても、今日はなかなか気温が上がりません。
  本当に寒い一日となりました。

   



   “・・・3週間に渡り、雪が降り積もった。
  炉辺荘の向こうの原は、遮るもののない、銀の牧場となり、
  垣根や門柱は、高い白い帽子を被った。
   窓という窓は幻想的な模様で白くなり、
  炉辺荘の灯火は、仄暗い雪の薄暮の中に明るく輝き、
  全ての流離さすらい人を我が家へ迎え入れた。”
                  
                                 【「炉辺荘のアン」 第19章】



   こちらは、写真集の中のグリーン・
  ゲイブルスです。黄昏の光景。

   昨日の美瑛の 「夢の家」 の
  夜明けと、ほぼ同様の色の闇です。

   違うのは、紫色から
  漆黒の闇に変わる色の変遷。
  それにしても幻想的な光景です。

   昨日の 「理想の家」 の
  めぐみさんとのコメントから、
  丁度去年の今頃、再放送
  されていた、『冬ソナ』 の、
  チュンサンとユージンの
  会話を思い出しました。

   折しも今は、雪のシーズン。
  冬と言えば・・やはり、この 『冬ソナ』 ですね。
  あまりにも美しい初恋物語は、感動するに十分でした。





                        




   「ユージンさんは、結婚したらどんな家に住みたい?」
  「考えた事ないです。」

   「変ってるね。・・・ 
   好きな人が出来たら、こんな家に住みたい、寝室はこう、
   玄関はこう、キッチンは、こうって、普通考えませんか?」

  「そうですか?
  本当に好きだったら・・・そういうのは、
  重要じゃないと思うけど」

   「じゃ、何が重要なの?」
  「形としての家はどうだっていいんです。好きな人の心が・・
  一番素敵だと思います」

空からの白い贈り物

2008-01-25 17:32:23 | 四季のスケッチ




   昨日、積もるかと思った、
  夕方の雪は、夜には
  すっかりやんでいました。

   代わりに輝いていたのが、
  真丸いお月様。

   空気が澄んでいるせいか、
  それはそれは美しく。

   玲瓏(れいろう)な・・
  とでも言いましょうか。
  ちょっと近寄り難い雰囲気。

   それでも、東の空から東南に移り、
  休む頃には南の頭上に・・・。

   玲瓏なんて言いましたが、
  それは私を追いかけてくれているようにも思え・・・。

   そう思うと、ちょっぴり親しみさえ覚えるから不思議です。
  とは言え、冬のお月様は、やはり荘厳です。

   翻(ひるがえ)って、今朝。
  昨夜は、随分冷えましたので、雨戸を開ける時の、
  いつものワクワク感は、健在です。そして・・・。

   薄らと雪化粧でした。  
  それにしても、この白い雪は魔法ですね。

   いつもの見慣れた朝の光景を一変させてくれるのですから。
  その後、久し振りに青空が・・・。眩いばかりの冬の太陽。

   ところで、今日ほどブログ記事を更新したくない・・
  と思った事はありません。
  暫く、『アンの世界』 に、どっぷり浸かっていたいから。

   


   “そのような晩には、(寒さが身に沁みる晩) 
  大きな暖炉が一家の中心となり、
  夕食後、その周りに集まる時が、
  一日のうちで、最も楽しい時であった。”

                       【「炉辺荘のアン」 第29章】





【写真提供 《森の時計と丘の風》


   


   この 「夢の家」 の中では、きっとこんな光景が、
  毎日のように繰り返されているのでしょうね。

   


   “部屋は炉の火で、ぼんやり照らされているだけで、
  炉棚に匂っている薔薇の壺から仄かな香りが漂って来た。
  風が出て来て、軒の周りを声を立てながら吹きまくり、
  無数の嵐の精が入れてくれと叩いているように、
  雪がサラッ、サラッと窓に当たった。”

                                    【「アンの青春」 第23章】






【アンの家 「グリーン・ゲイブルス」】
  

   

   ↑ の 「夢の家」 も、春になったら、
  こんな風に花が咲き乱れるのでしょうね。

   今、私の頭の中では、プリンス・エドワード島と
  美瑛の景色が一緒になって、ぐるぐると回っています。

日本の中の 「赤毛のアン」~夢の家編

2008-01-24 17:39:26 | リラのお気楽ユメ日記


   



   朝、新聞を取りに玄関先に出ましたら、路面は濡れていました。
  今日は、久し振りに太陽が・・と、思ったのも束の間・・・。

   生憎、雪が降ったりやんだりの一日になりました。
  それでも、起床時の居間の温度は、今日も13℃。
  それほどの寒さは感じません。

   それより冒頭の写真。もう、とっくにお気付きですね。
  今日こそ、いつもの前置きを、
  だらだらと述べるつもりは、ありません。

   昨日から、この写真に、
  すっかり魅せられてしまっている私がいます。

   これこそアンが、サマーサイドの中学校(校長として赴任)から、
  クリスマス休暇でアヴォンリーに帰った時、
  グリーン・ゲイブルスのアンの家を、
  丘の上から見渡した光景そのものではありませんか。

   写真は、無理を言って、
  《森の時計と丘の風》 kenさん
から、お借りしたものです。
  本当に有難うございます。

   



   「この街道で、あたしがいつも急に 
  『家へ帰って来た』 と感じる場所が一ヶ所あるのよ。
  それは次の丘の頂上なの。
  そこからグリーン・ゲイブルスの灯りが見えるのよ。
   今、あたし、マリラがあたしたちに、
  どんな夕食を用意していてくれるのかしらと、
  考えているところなの。ここから匂いが分かりそうだわ。
  ああ、家へ帰るって、
  嬉しい ―― 嬉しい ―― 嬉しいものね?」

                             【「アンの幸福」 2年目 5.】

   


   アンの弾んだ嬉しそうな声が、すぐそこに聞こえて来そうですね。
  しかもこの場所は、プリンス・エドワード島ではなく、
  日本の中の 『アンの世界』 なのですから。

   北海道が日本の中の 『アンの世界』 と重なる事は、
  以前 にも、きたあかりさんのブログなどで、
  感じさせて頂いておりました。

   でも、これほど酷似した場所があろうとは・・・。
  その場所とは・・・北海道のほぼ中央に位置する、美瑛です。



   尤もこの写真は、夕方ではなく、
  夜明けだとの事。

   でも、そっくりそのまま、
  夕方だと思っても、
  ちっともおかしくありませんね。

   それこそ、暖炉には赤々と、
  炉火が燃え、マリラがアンの帰りを
  今か、今かと首を長くして待っている
  姿が、容易に想像出来ます。

   そして・・。これもその 『アンの世界』 で、
  良く出て来る描写、紫色の光景。
  そして、白い夜明け・・・。

   ヴェールに包まれた幻想的な紫色の世界が、
  そこに広がります。

   「・・・階下に暖炉のある素晴らしい居間があって、
  それから港を見下ろす食堂と、
  僕の診察室向きの小さな部屋が、あるんだよ。・・・」
        
                         【「アンの夢の家」 第1章】

   同時に、こんな家は、私にとっても 「夢の家」 です。
  ここでの港は海ですが、海はなくても構いません。
  近くに湖があれば・・・。

夢を繋ぐレースの糸

2008-01-23 16:17:01 | 私の手作り夢時間


   


   天気予報通り、今日はきっちり雨となりました。
  起床時の居間の温度が13℃ですから幾分、暖かい雨。
  この所、厳しい寒さでしたから、ほっと一息です。

   そうそう、この季節の雨は、
  「山茶花(さざんか)雨」 とも言うのだそうですね。

   何でも、山茶花の花びらを散らす雨からなのだとか。
  (昨日の blue camel さんのコメントから)

   それにしても、4月の「桜雨」と言い、
  その後の 「卯の花曇り」等など・・。
  昔の人は、風流な名前を付けたものですね。

   


   「今朝は、こんなに日が照っていて本当に嬉しいわ。
  でも、雨降りの朝も大好きなの。
  朝は、どんな朝でも良かないこと? 
  その日にどんな事が起こるか分からないんですものね。
  想像の余地 があるからいいわ。・・・・・」

                                   【「赤毛のアン」 第4章】

   


   本当にアンのこの精神、感服します。
  今ある状況を素直に受け入れる・・。
  これって、とても大切な事ですね。

   前述した、「山茶花雨」 や 「桜雨」 も、
  花びらが散ってしまうのは嫌だけれど、
  雨が降って散るのは仕方ない、せめて美しい名前を付けて・・。
  そんな先人の心の投影のように思えます。

   さて、先日の薄~い草色のレース編み、
  強制終了させてしまいました。

   元から気乗りしない事もありましたし、
  以前編んだ事があるせいか、ちっとも楽しくないのです。

   という事で、結局解く羽目に。
  そして、代わりがこの “雪の結晶” という訳です。

   冒頭の写真の三角形が、1枚のモチーフです。それを6枚。
  真中にその6枚を繋げる花芯を作れば、
  一つの “雪の結晶” になります。

   1枚のモチーフは、僅か5段ですので30分もあれば作れます。
  1枚は小さな物でも繋ぎ合わせれば、
  どんな大作でも夢ではありません。

   テーブルクロスは勿論、ベッドカバーだって・・。
  大きく夢を編み繋ぐのには、ぴったりですね。

   部屋の片隅に、さり気なく掛けられたレースは、
  繊細な中に、ほっと心温まる寛ぎ空間を与えてくれます。
  疲れた心だって、優しく慰めてくれるに違いありません。

どうぞ、このまま・・~紅い薔薇に寄せて

2008-01-22 16:36:27 | 香る庭の花綴り
   寒空が続いています。
  それでも今日は、少しの時間でしたが、
  真珠色の雲の切れ目から
  太陽が、ひょっこり顔を出しました。

   雪もいいけれど、
  やはり太陽って、有難いですね。
  いつになく、ほっとしている私がいます。

   たった2、3日、厚い雲に閉ざされただけで、
  途端にこれですから、呆れてしまいます。

   でも、今週一杯、
  まだまだ陰鬱な天気は、続くようです。

   



   “どんより曇った、寒い冬の朝、
  起き出したアンには、
  しみじみ人生が馬鹿馬鹿しく、
  生甲斐のないものに思えた。”

             【「アンの青春」 第12章】

   


   典型的前向き人間のアンだってこうなのですから、
  天候によって人間の気持ちが左右されるのはある意味、
  仕方のない事かも知れませんね。

   ところで例の薔薇は、相変わらず寒空にもめげず、
  頑張ってくれています。

   こうなると、完全に薔薇版、O・ヘンリーの 
  「最後の一葉」 状態です。

   本当は開いて欲しいけれど、
  “開けば、あなたはここからいなくなってしまう・・
  あなたがそこにいるから頑張れる・・・” 
  ~何だか、こんな心境になりつつあります。

   と言っても、さし当たって頑張る事など何もない、
  怠惰な毎日を送っている私なのですが・・。
  (笑ってしまいますね)

   でも、この薔薇のお陰で、秋だけでなく、
  冬でも詩人になれるような・・? そんな気がしています。
  どこまでも・・単純な私です。



【陰鬱な朝の空】