
今日は蝉が一鳴き。
早々に鳴き止んだと思いましたら・・。
午前9時には、既に温度計は30℃、
湿度62%。昨日以上の暑さです。
おまけに風もなく、
庭の草花も、コトとも動きません。
当然の事ながら、庭の土も、
カラカラに乾いています。
こんな時、必ず思い浮かぶのは、
アンの次のような言葉。もう何回、引用させて貰った事でしょう。
「早く雨が降ればいいのにね。
何もかも、乾き切っているのですもの。
可哀想に畑はいかにも哀れな様子をしているし、
木々は腕を伸ばして雨乞いをしているようだわ。
あたし、庭に出るたんびに胸が痛くなるのよ。
でも、お百姓の作物がこんなに苦しい目に会っているのに、
庭の事なんか言えないわね。・・・・・」 【「アンの青春」 第18章】
さて、こちらの蝶、昨日は全然止まってくれなくて、逃げ回ってばかりでした。
でも、今日は、この通りバッチリ。
蝶だけでなく、植物にさえ最近、感じる事なのですが、その時は駄目でも、
必ず日を置かず、他の日に、ちゃんと埋め合わせをしてくれるのです。
それも、1度や2度ではありません。
そんなこんなで・・生き物と思える、所以(ゆえん)です。
ところで・・。私には植物だけでなく、日常の関わりある人に、
秘かに名前を付けて楽しむ? クセがあります。(どういう訳か、ほとんど男性)
例えば、「ジュリアンの君」。他にも、「ちびっ子ギャング」、「デブチンスキー」、
「とっちゃん坊や」、「芸術家」、「のび太君」、「中年ジェット」 等など・・。
ロマンティックを標榜している割には、そうではない名前の方が多いですね。
勿論、面と向かっては言いません。あくまでも、心の中だけ。
ここで、登場するのが・・お隣のご主人です。引っ越して来られて丁度1年。
勿論、挨拶程度でしか存じ上げないのですが、この私の事。
秘かに名前を付けていました。見かけの印象だけで・・。
今日の朝の事、朝顔を観察していましたら・・。
この暑い中、沢山の荷物を持ってお出掛けのご様子。“一体、どちらに!?”
今のご時世なら、“写真?” って思うのですが、どうやらそんな風ではありません。
その後、奥様に出会う事があり、奥様の仰るには・・。
「暑くて鬱陶しいから、どこかへ出掛けて! って、言ったのよ。」
「??・・・」
実は、渓谷に写生に行かれたのだそうです。全然、そんな風には見えません。
「ちょっと見て、見て・・」 と仰るので、玄関を覗かせて頂きました。
すると・・。6号サイズ位の、灯台のある海の絵が飾られていました。
夕景です。「暗くて、私は好きではないの。」
どうして、どうして・・。ちゃんと特等席に飾られています。
そして、何と “書” もやられるのだとか。
「相田みつを」 に似た書体の墨字が、豪快に踊っています。
驚いたのは、私・・。でも、そう言えば・・。
庭木の伐採の時、日本タオルを頭に巻き、甚平を着て、
バッサ、バッサと切っていらしたっけ・・。髪も長くて芸術家風・・?
その時、一瞬、“陶芸家みたい・・” なんて、思いましたもの。
でも、このご主人の私の付けた名前は、「芸術家」 ではないのですよ。
それは他の方。でも、初めの名前も、ピッタリなので・・?
やはりそちらを・・。~なんて、お隣さんもびっくりですね。
そして・・私も、何という暇人なのでしょう・・。
こう暑くては、思考もどこかへ飛んで行ってしまいます。
と言うより、プッツンかも、知れません。
そうそう、名前という事から・・こんな詩を見つけました。
草の名なんて、分からなくてもいいですよね。
どうせ、どなたかが付けたのですもの。気楽に、気楽に・・ですね。
草の名 金子みすゞ
人の知ってる 草の名は
わたしは ちっとも知らないの
人の知らない 草の名を
わたしはいくつも 知ってるの
それはわたしが つけたのよ
好きな草には 好きな名を
人の知ってる 草の名も
どうせ誰かが つけたのよ
ほんとの名前を 知ってるのは
空のお日さま ばかりなの
だからわたしは 呼んでるの
わたしばかりで 呼んでるの