【秋色に染まりつつある木々】
【わが町の古木(公孫樹)】
・・・『もの寂しい家』 に続く小道を いつも狂気のように走り過ぎた。 それは長い、薄暗い、樹木がアーチのように かぶさった小道で、轍の間には草が密生し、 えぞ松の下には羊歯が腰の高さまで伸びていた。 荒れた門の近くには長い灰色の楓の枝が、 ナンをかかえようとする、 捩れた老人の腕のように伸びていた。 【「炉辺荘のアン」 第37章】 |
終日、雲一つない秋晴れだった昨日から、
今日は一面、真珠色の空になりました。
午後になって、ポツン、ポツンと・・1滴、2滴の雨が
落ちる事はありましたが、それ以上に降る事はありません。
今日の空は、意外にも耐え忍んでいます。
そうそう、耐え忍ぶと言えば・・。
つい先日、“こおろぎも歌を歌い終えた” と言いましたね。
どうやら私の勘違いだったようで、未だに彼らは頑張って?
歌っています。尤も、せいぜい1匹か2匹ですけれど。
【もの寂しい家】
さて、青空に恵まれた写真は、昨日のものです。
秋晴れの下、私は、いつものように “ぶらぶら歩き” を。
そう、これこそ アン も エミリー も大好きな歩き方。
健康のために腕を振り、一目散に前を見て早足で歩く・・。
そんな歩きは、私には出来ません。
昭和の面影の残る家を見れば、はたまた野の花に目をやり。
家に至っては、古ければ古い程嬉しくなったりして。
色々と忙しいのです。
ところで前回も記しましたが、
最近、「もの寂しい家」 に、しばしば出会うようになりました。
かつては、子供達の笑い声で溢れていたであろう家。
主(あるじ)を失った家は、今日の 『アンの世界』 の記述の如く。
まだそれ程年数が経っていないと思われる、
門の所の伸びた草花は 「萩」。(一番下の写真)
今はもう茶色になってしまいましたが、
最盛期は、ピンクで覆われていましたっけ。
それが妙に物哀しくて。萩も、どこか哀愁のある花ですものね。
昨日は、秋とは言え日本晴れの空でしたから、
まだ抵抗なく撮れましたが、「もの寂しい家」 は身につまされます。
これからもこうした家は増えて行くのでしょうか・・。
考えさせられます。