【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

珈琲とお喋り

2010-12-29 18:36:28 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編




   昨日より2度高い14度の気温で
  迎えた朝。今日も暖かくなりました。
  穏やかな冬日和です。

   そして、刻々と変わる刹那の空。
  その空も、サフラン色から
  茜色へと染まり・・。

   おまけに南の空には
  三日月の有明の月。
  昨日が下弦の月だったのですね。

   そうそう、昨日は思わぬ冬の夕立。
  それは季節外れの雷も伴って。













     さて、久し振りとなりました。かれこれ2週間振りでしょうか・・。
    『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』 の開店と致しましょう。
    いつの間にか今年最後のカフェとなってしまいました。

     カップは今日も土物。表面がザラザラしていかにもそれらしき物。
    今日は和あり洋ありとバラバラですが、これで結構落ち着きます。
    好きな物に囲まれ、幸せ~♪ といった処でしょうか。

   カップは信楽焼。大きめで、たっぷり入ります。
  私は断然、小さな物より大きな物が好き。



     ところでこちらの写真。 
    所謂、ポプラ並木です。

       この写真は、
  「日本のアンの世界」 にお住まいの
   【きたあかりさん】 に無理を言って
      譲って頂きました。

   確か北大の中のポプラ並木と
     お聞きしたと思いますが、
       素敵な場所ですね。








 


   




   「もういくつ寝るとお正月・・」~♪
  指折り数えて待ったお正月も遥か遠くなってしまった昨今。
  今年も残す処、後3日。瞬く間の1年であったような気がします。

   年賀状も期日までに書き上げ、着々とお正月準備を進めているものの、
  どうにも実感がないまま、今日の日を迎えた気がします。

   皆様、この1年、本当に有り難うございました。
  勝手ながら今日でブログ納めとさせて頂きます。

   どうぞ、良いお年をお迎え下さいね! 
  来年も、よろしくお願い致します。それではご機嫌よう!   

夢満つる薔薇

2010-12-28 16:43:16 | 薔薇の追憶






      こちらは今日も冬日和。
  昨日より2度近く暖かい朝となりました。

    そのせいもあるのでしょうか・・。
  今日は朝から小鳥がひっきりなし。

     そこに止まっていますので、
     そっと窓を開けるのですが、
   気配を察してさっと逃げて行きます。

      その逃げ足の早いこと!
        蝶や蜻蛉と違って
     鳥だけは勝手が違うようです。

     さて、今日も薔薇の話題を。
    でも、そろそろいい加減にして! 
     と言われてしまいそうですね。

   こちらのいかにも “触れなば落ちん”
       といった風情の薔薇。

    尤も本来の意味は別なようですが、
  私の言いたいのは儚げで脆い様子から。

   薔薇に生まれた事。いくつもの美しい瞬間。
  その光に満ちた結晶がいよいよ閉じようとしています。
  その美を共有した喜び。

   ~なんて。でも、こんな風に薔薇は詩を通して見る事が出来ますものね。
  アン もこんな事を言っています。

   




   「・・・ 略 ・・・詩を通して見ると、全然、違ったものになってよ・・・・・
  そうして詩を通して見た方が ・・・・・ 素晴らしいと思うわ」

                                  【「アンの青春」 第28章】

   



   ところで、こちらの薔薇を見ていますと・・。
  「英国の薔薇」 と呼ばれ、愛され続けた元英皇太子妃、ダイアナを思います。

   彼女に捧げた薔薇も白薔薇でしたね。
  その名は、「プリンセス・オブ・ウェールズ」。
  尤もこちらの薔薇は違いますが・・。






 


   



   薔薇の詩人として有名なワーズワースやキーツ。
  先日のリルケもそうですね。ヘッセも沢山の詩を残しています。
  今日も又、ヘッセの詩を。タイトルも 「萎む薔薇」 です。

   




 【しぼむ薔薇】
 このことを悟る人が多ぜいいるように、
 このことを学ぶ愛人が多ぜいいるように。
 こうも自分のにおいに酔いしれ、
 息の根をとめる風に心を打ちこんで傾聴し、
 こうも薔薇色の葉の戯れと化し去り、
 むつまじい愛の食卓からほほえみながら離れ、
 こうも別れをうたげのように祝い、
 こうもやすやすと肉体を脱し、
 口づけのように死を飲むことを。
                     高橋健二訳 「ヘッセ詩集」より
  

日溜りに咲く冬の花

2010-12-27 18:00:08 | 香る庭の花綴り

【山茶花の花】




   昨日とほぼ同じ気温で迎えた今朝は、
  雲一つない晴れ渡った空。

   しかしながら昨日までに感じた、
  思わず身を縮めたくなるような
  風の冷たさはありません。
  日溜りの心地良さ。

   そう言えば、昨夜も
  「昨日の寒さとは違うわね・・」
  などと話したものです。

   どうやら、ほんのちょっとだけ
  寒さは緩んだようです。

   さて、この処の私は昼も夜も、
  それこそ明けても暮れても
  薔薇、ばら・・で他の花には
  すっかりご無沙汰です。

   その陰で山茶花は咲き、
  カランコエは、
  それこそ無数の花芽を付けています。

   尤も今年に限って、カランコエは1年中。
  でも、これだけの蕾の数は、カランコエが冬の花である事を教えてくれています。

   山茶花に至っては、“今年は咲かないのね・・”
  ~なんて思っていたのですから、何をか言わん・・といった処ですね。
  しっかり薔薇と紅葉の木の向こう側で咲いていました。

   そう思って見るからでしょうか・・。
  山茶花の花は、どこか淋し気で控え目な花のような気がしてなりません。

   「山茶花に移らむ心ひそと居り」 ~汀女
  とは言え、この句もそうですが、そんな風に思うのは私だけではなさそうです。

   花言葉の 「理想の恋 」 もそんな花の風情・・
  浮わつく事のない、この花の真情を表したのかも知れませんね。








【「姫蔓蕎麦(ヒメツルソバ)」】


   




   ところで、こちらの「姫蔓蕎麦」、
  庭に初めてその存在を確認した、【あの日】 からずっと咲いています。
  背景は、緑からすっかり冬枯れの色ですけれど。

   薔薇のような華やかさはないけれど、金平糖のような可愛い花。
  いつもその存在は視界にあり、癒やされていましたのに・・。
  久し振りに感謝の気持ちを込めて写真 UP です。

白の誘惑

2010-12-26 16:16:56 | リラのお気楽ユメ日記

【そっと小首を傾げ何を想うのでしょう・・】





   冷え込んだ今朝は、
  こんな朝を迎えました。

   オレンジの、
  まるで夕日のような太陽。

   ひょっとしましたら・・
  一面の銀世界・・? 

   ~なんて、ワクワクしながら
  雨戸を繰(く)ったものです。

   起床時の気温は、10.5度。
  連日、最低気温を更新しています。勿論、今季一番の寒さです。



   さて、白への憧れ。
  人間には本能的に
  あるのかも知れませんね。

   雪もそうですし、白い雲、
  白い渚、そして白い肌も・・。

   又、“白い慕情”・・と
  言ったような使い方も。

   そうそう、大昔、“白い少女”
  という映画を観た記憶も・・。

   この形容詞は使えば途端に
  ロマンティックになりますものね。

   白百合に至っては、“しらゆり”
  という言葉の響きも然る事ながら、
  その文字も清楚です。

   そして私は今日も白薔薇に夢中。
  (正確にはバニラ色)

   それにしてもこちらの蕾の薔薇。
  まるでピンクの薔薇ではありませんか・・。

   この薔薇が開花すると冒頭の写真の薔薇に変身・・
  ~なんて、俄かには信じられません。尤もどちらの色も素敵ですが・・。

   そう言えば 「羽衣ジャスミン」 も葡萄酒色の蕾ですのに、
  純白の花を咲かせますものね。     







 


   



   そんなこんなで・・。白のイメージから思い浮かべたのは・・。
  それは、こちらの 「ヘッセ詩集」。
  そもそも最初に求めたきっかけは、この詩に惹かれたから。

   尤も、ヘッセのみならず、ハイネ、
  リルケも白い色、青春のイメージですけれど。

   何だか無性に懐かしくなって書き留めました。
  まだ片想いが一番素晴らしいと思い、恋に恋していた頃の事です。






 【願い】
 無言のうちに多くのことを語っている小さい手を
 差しのべてくださる時、
 私はいつかあなたにたずねました、
 私を愛してくださるか、と。

 私はあなたに、愛してください、とは望みません。
 ただ、あなたがそばにいてくださることを知り、
 あなたが時折り、無言でそっと
 手を差しのべてくださることを望むばかりです。
                      高橋健二訳 「ヘッセ詩集」 より

クリスティーと古風なクリスマス

2010-12-25 16:16:18 | A・クリスティーの館




   クリスマスの今日は、
  こんなにくっきり、
  ハッキリした空で明けました。

   凛とした空、空気。
  この “凛と・・” という言葉、
  好きな言葉の一つですが、
  今朝ほどこの “凛” を
  感じた事はありません。

   今年のクリスマスは、
  各地でホワイトクリスマスに
  なったようですね。(主に日本海側)
  こちらは相変わらずグリーン・クリスマスですが・・。

   この冬1番の寒さという事ですが、それでも起床時の気温は12度。
  とは言え、今日の最高気温は5度との事ですので、真冬並みの寒さですね。










   




   さて先日来からお伝えしています、
  アガサ・クリスティーの短編小説、「クリスマス・プディングの冒険」。

   これまで 「シャーベット」(24羽の黒つぐみ)、
  「選り抜きの添え物料理」(グリーンショウ氏の阿房宮) と召し上がって来ましたね。

   クリスマス当日の今日と致しましては、
  いよいよこの短編集のタイトルでもある、「メーンディッシュ」 の登場です。

   クリスティー自身、クリスマスの想い出は格別のものがあったようです。
  それは大層、愉しく素晴らしいものだった・・と、この本でも語っています。
  そうそう、その物語とは・・。

   ある外国の王子が由緒ある高価なルビーを女性に騙し取られます。
  それが王子の手許に戻らなければ、政治上の悲劇的な結果を招く可能性が・・。

   そこでポアロが、そのルビーを取り戻す事を依頼され、
  くだんの女性が隠れているらしい屋敷に客として潜り込む事になるのです。
  そこで待っていたものは・・。

   ~なんて。今日はクリスマスですから物騒な話はいいですね。
  その代わり、英国の昔ながらの古風なクリスマスに目を向けてみる事に致しましょう。

   その古風なクリスマス。
  ポアロが客として滞在する事になった、
  そのお屋敷に住むレイシー夫人の言葉を借りますと・・。








 「(略) 吊り下げた靴下だの、カキのスープや
 七面鳥 ―― 煮たのと焼いたのとの、
 2種類の七面鳥料理 ―― それから指輪だの、
 独身者用のボタンだのの、いろんな物を入れた、
 プラム・プディング
 近頃は6ペンス硬貨は入れなくなって
 いるんですよ。もう純銀ではありませんからね。
 
 でも、デザートは昔のままで、
 エルバス・プラムや、カールズバッド・プラム、
 アーモンド、レーズン、砂糖漬けの果実、生姜。
 おや、まあ、これではまるでフォートナム・
 アンド・メイスンのカタログみたいですわね」


   




   いかがですか? あのポアロでさえ、よだれが出そうと言っています。
  ところで私は・・と言いますと、今日もアロマタイム。
  ラベンダーの葉っぱや薔薇の花びら。このスタイルにハマっています。

   オイルもいいですが、目で見る事の出来る喜び。暖房もエアコンは苦手。
  勿論一番いいのは暖炉ですが、火と炎をこの目で見たいのです。

聖夜の薔薇

2010-12-24 16:16:36 | 薔薇の追憶




   クリスマス寒波到来との予報通り
  天気図では縦縞の気圧配置。
  とは言え、起床時の気温は13度。

   昨日より2度下がっていますが、
  本当の寒波は、
  こんなものではないでしょう。

   おまけに今日は太陽燦々。
  朝の雲は、一体どこに消えたのか
  今は全くその姿を見せません。

   今日はクリスマスイブですね。
  尤も、ホワイトクリスマスではなく、グリーンクリスマス。
  何だか瞬く間に、この日を迎えた気がします。

   1週間の早いこと! そして1年の早いこと!
  これも昨日の雑誌パラパラ・・で、俄かに斜め読みして得た知識ですが、
  この一連の言葉、どうやら要注意らしいですね。

   何でも波長を無理なく合わせるようにしたらいいのだとか・・?
  私など月日の経つのを認めたくないものですから、つい背を向け反発し・・。

   結局、毎日の出来事が空虚に過ぎ去るものですから、
  とりわけ早く感じるのかも知れません。
  話が前後しましたが、『アンの世界』 のクリスマスの情景の一駒を。
     
   




   “グリーン・ゲイブルスの土曜日と月曜日は
  賑やかな用事で一杯だった。
   プラム・プディング の下ごしらえをしたり、
  クリスマス・ツリーを家に運んで来たりした。(中略)
     
   彼らは花輪にするため、這いえぞ松や這い松を摘み取り、
  冬中、森のとある深い窪みに青々と繁り続ける羊歯まで摘んで
  さまよい歩くうちに、太陽は白い山腹の上から
  夜の方を振り返って微笑んでみせた。”

                                    【「アンの幸福」 第2年目6.】



   さて私はと言いますと、
  相も変わらず薔薇、薔薇・・。

   これまで冬に薔薇が咲く事は
  あっても本当に稀でしたから、
  今年ばかりは嬉しくて。

   再三、申していますが、
  その姿は6月の薔薇よりも美しい!

   虫もいませんし、
  花も葉も瑞々しく輝いています。

   まだ蕾のものもありますので、
  お正月も楽しめそうです。

   そして、冬のハイビスカス。
  日溜りで元気です。

   最盛期に比べると幾分、
  小振りですが今日で2日目。

   パッと見には、
  ポインセチアにも見えない事はありません??
  クリスマスの花のようだと我ながら気に入っています。

   今日は星野富弘氏の詩から。
  今の季節を、私の心を表しているような気がして。







 

   

薔薇とボルドーの豊潤なる時

2010-12-23 16:11:26 | 煌きの硝子(ランプ含む)




   真珠色の空で明けた朝。
  今朝も起き抜けの気温は15度。
  暖かい朝です。

   しかしながら「天使の梯子」の
  空は荘厳かつ厳粛な雰囲気。

   荘厳と言えば昨夜のお月様は、
  それはそれは美しいものでした。
  透明感のある冴え渡った月。

   




   “その年は冬の到来が
  遅く、季節は大変暖か
  だった。
  地面には雪もなく、
  ジョー・レイモンドのボート
  が青岬の砂浜に打ち上げ
  られてからひと月ほどして、
  庭をぶらぶら歩いていた
  サイラはもつれ合った葉の陰に
  数輪のパンジーが咲いているのを見つけた。(略)”

                                       【「アンをめぐる人々」 10.】








   『アンの世界』でも冬にパンジーが・・。しかも100年前。
  明らかに今は異常気象でしょうが、こんな記述を目にすると何だかほっとします。





   ところでワイン色、葡萄酒色、
  ボルドー色、アンティークローズ色・・。

   これらは、みんな同じ色ですが、
  色の呼び名・・色々あるものですね。

   その中で、「アンティークローズ色」
  という呼び名に驚きを隠せません。
  何と気品ある呼び名でしょう。

   ボルドー色もそうですが、赤のように
  身につけるにしてもためらう派手さは
  なく、紫ほど合わせる色に迷う事も
  ありません。

   今日のワインのように、
  香り立つように豊潤な色ですね。

   そうそう、リラ版「白い貴婦人」。
  (上から2枚目の写真)

   長く保ってくれた、
  前回の薔薇と入れ替わるように、
  次の薔薇のお目見えです。   

   話はがらっと変わって。
  溜まった本の整理(主に雑誌)をしようと意気込み、
  捨てる本の整理をしていた筈の私。

   実は、ちょっとだけパラパラ・・のつもりが、
  つい懐かしくなって読み進んでしまい、なかなかはかどりません。

   しかも、あるホテルの広告文に、こんな文章を見つけましたもの。
  その当時は見逃していたもの。尤も、コマーシャルですものね。

   でも、素敵なホテルである事はこれだけで想像がつきます。
  随分、昔に泊まった事がありますが、(箱根)確かに素敵なホテルです。

   数軒、全国展開している格調高いホテルですが、私でなくても、
  ちょっと泊まってみたくなりますね。








 「もう一度会いたい人がいるんです。
 その人は、こんなアンティークが好きだった」

 アンティークランプの灯が揺れるグラスを、
 ゆっくり傾けた彼女は、
 季節ごとに一人でみえるお客様。
 忙しい日々を送る彼女が、
 ふと漏らした言葉でした。

 「灯を見ると思い出すの。
 きっと、大切にしたい過去があるから、
 今の自分を愛おしく思えるのね」
 ―― 灯には不思議な力があるのね。

 そう呟いた彼女のために、
 私達はその夜、小さなキャンドルを一つ、
 薄紙に包みました。
 翌日ホテルを発つお客様に、
 そっと手渡したキャンドル。
 はっとしたように顔を上げ、微笑んだ彼女は、
 深い優しさに満ちて。

 誰かを特別扱いするのではない。
 お客様が何かを感じて下さる、
 その空間と時間を誇りたいから。

映画 「シスタースマイル・ドミニクの歌」

2010-12-22 19:00:00 | 映画の香り


   今日の起床時の気温は何と16.5度。
  さすがの私も暖かい! 
  と思ったものです。

   今年も残す所10日を切った
  この時期にこの気温。
  到底信じられません。

   ~なんて。
  最近、こればかりですね。

   さて今日は予(かね)てから心待ちに
  していた映画、「シスタースマイル・
  ドミニクの歌」を観て来ました。
  (フランス・ベルギー合作)

   “ドミニク、ニク、ニク・・”~♪
  で始まるこの歌は、世界中で
  知らない人はいない程、有名ですね。

   誰もが1度か2度は、
  必ず口ずさんだ事のある歌。
  今も、ついハミングしたりして。

   ただこの曲は知っていても、どこの誰が歌っているのか・・。
  歌手の事、ましてや曲の背景など、深く掘り下げて考えた事など毛頭ありません。
  しかもこの曲を作ったのが修道女だったなんて。
  
   物語の舞台は、1950年代末のベルギー。
  直感を信じ行動するジャニーヌ(セシル・ド・フランス)は、
  アフリカで救援活動に我が身を捧げる日を夢見ています。

   一方、母ガブリエルは結婚をさせ、家業のパン屋を継がせようと思っています。
  そんな事もあって彼女の語る夢には全く聞く耳を持ちません。

   両親への反発、特に独善的な母親から逃れ、
  生きる意味と安息を求め修道院に入るジャニーヌ。
  
   厳格な規律に反発しながらも、やがて音楽の才能を開花させ、
  修道会の聖人、ドミニコを讃える歌 「ドミニク」 を作詞作曲するのです。

   やがてジャニーヌは、修道生活を送りながら、
  歌うシスター、「シスター・スマイル」(芸名)としてレコード・デビューを。
  それは300万枚という、世界的な大ヒットを記録するのですが・・。

   この映画の副題には、“夢を追い続けたシスターの心揺さぶる実話” とあります。
  でも実際に観た感想は、ちょっと違うような気も。

   彼女は結局、教会を離れ、独立して歌う事を選択するのですが、上手く行きません。
  確かに 「ドミニク」 は、軽快な曲で耳に残る素敵な歌です。
  
   でも大ヒットした最大の要素は、彼女が修道女であるという事。
  プラス、宗教的な歌詞の歌だったからと・・。 

   おまけに教会側の思惑(教会の建て替え等)との一致。
  そして、初物的物珍しさも多分にあったのではないでしょうか。

   ようするにジャニーヌは、教会とは無関係に自分自身の歌声や魅力で売れたという、
  勘違い? があったと思うのです。ある意味、仕方のない事ですが・・。

   たまたまヒットした曲で一躍有名になった事が、
  人生を狂わせる事になったのでしょうか・・。尤も良くある事ですね。

   最後に。自殺を禁じられている修道女であったにも関わらず、
  一緒に暮らしていた女性と薬物心中を遂げてしまうという悲劇に胸が痛みます。


 
 

暮らしに香る薔薇

2010-12-21 16:43:36 | ハーブと香り雑学




   今朝は全く雲のない空で明けました。
  起床時の気温は昨日と同じ14度。

   昨日と違って確かに “暖かい・・”
  と感じて目覚めた今朝。

   冬が来たかと思えば、いきなり春。
  そんな気候の変動に
  今更ながら驚かされます。

   その後は昨日と違って、
  随分な日光の出し惜しみ。

   こうして人間ですら、
  あたふたとしていますのに、
  物も言わず、その役目を粛々と
  終えようとしている花と、これから
  咲こうと蕾を膨らませている花。

   チェリーセージ、アメジストセージ、
  インウォールクラータがそろそろ冬眠。
  膨らんでいるのが水仙です。  

   さて、大きく花開き、優雅な気分に
  させてくれたリラ版 「白い貴婦人」。とうとうその役目を終えました。

   薔薇と言えば、必ずポプリにするのが常ですが、白色だけは例外。
  そんな訳で今日はその花びらをふんだんに使った芳香浴を。
  


   勿論ここ数日間、素敵な香りを漂わせてくれ、
  心豊かな日々を与えてくれた薔薇に “有り難う” の感謝の気持ちも込めて。
  “ア~、素敵な香り!”~ お陰様でこの言葉、何度呟いた事でしょう。

   今日は、エッセンシャルオイルは入れていませんが、十分香ります。
  言うまでもなく、これらは温めるとより香りを増すようです。

   そして今日も薔薇グッズを周辺に飾りましょう。
  薔薇の写真立て、薔薇の蝋燭立て等など・・。

   今日は、世界の薔薇育種家から 「ミスター・ローズ」 と讃えられた、
  鈴木省三(すずきせいぞう)氏の言葉から。

   

木の粋~漆器

2010-12-20 17:27:17 | 趣味の器(壺)~その他


   思わず寒い! 
  と思って目覚めた朝は14度。

   “アレッ!? 最近、感覚が
  おかしくなったのかしら・・?”
  ~なんて、のたまったものです。

   そう言えば今日は昨日以上の
  暖かさ・・と、天気予報では
  言っていましたっけ。

   路面が濡れていましたから、
  パラッと来たのでしょう。

   でも、その後は太陽が今日も
  幅をきかせています。

   ほどなくしてストーブは暑く
  感じましたから、やはり今日は
  暖かいのだと納得してみたり。

   昨今の気候の変動に、
  脳内スイッチもおかしくなって
  来たのかも知れませんね。

   ともあれ、日中は本当に暖かくなりました。
  この気温は1ヶ月前の気温だそうですから、今日はまさに小春日和ですね。
  庭の蕾の薔薇も、太陽の光を受けて殊の外、嬉しそうです。

   こんな風ですから、つい季節も見失いがち。気が付けば12月も20日。
  後、10日でお正月なんて、とても信じられません。

   さて、そんなこんなで一向にはかどらない部屋の掃除。
  ようするに物が多いという事ですが、
  全然覚えのないこんな物が出て来ました。(冒頭の写真)

   春慶塗の菓子入れと、どこの産地の物か分からない漆塗りの平皿。
  そう言えば以前にも 【春慶塗の菓子入れ】 はこちらで紹介しましたね。
  (六角形で確か柿の葉寿司を入れていました)

   ところで、12╱7付の新聞記事が少々気になりました。
  最近の子供達は食器の名前は愚か、一様に皿だと思っているのだとか。

   例えば学校給食の現場では、
  「先生! ご飯を入れる皿下さい」 という風に。
  
   ようするにご飯を盛るのは 「茶碗」、お茶を飲むのは 「湯呑」 という
  言葉すら知りませんし、別にその事を不思議にも思わないそうです。

   言うまでもなく、日本には和洋陶器のみならず、
  木製品の漆器に至るまで、奥が深い事は周知の事です。
  
   又、日本料理では盛る器を選ぶにも繊細な感覚が
  必要な事は言うまでもありません。

   尤も創作料理などでは意外な組み合わせもありますね。
  実際、私なども菓子入れにお寿司を入れたりしたものです。
  
   でも基本を知った上での創意工夫と知らないままのそれは違う・・
  と思うのは考え過ぎでしょうか・・。

   ただ最近では何事につけ、自然に伝わる・・
  という事がなくなりつつあるようです。
  
   箸の持ち方一つとってもそうですし、
  暗澹(あんたん)たる気持ちになるのは私だけでしょうか・・。
  
   これからは伝えたい事は意識して教えて行かない限り、
  伝わらなくなってしまうのでしょうね。