【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

手毬が弾む躍動感

2012-04-30 17:15:58 | 四季のスケッチ

【弾む手毬~「八重桜」】



「・・・やっと毛皮や冬の衣裳を脱ぎ捨てて、
このように春の身なりで外出するって、
楽しくない?」
と、プリシラは笑った。
「まるで新しく作り直されたような
気がしないこと?」

「春は何もかも新しいわ。
春そのものがいつも真新しいんですものね。
毎年、春は変わっているのよ。
前の年とそっくり同じというのは
一つもないわ。
必ず何か特別なものを持っていて、
独特の美しさがあるのよ。
ご覧なさいな、あの小さな池の周りの草が
何て青々している事か。
柳もあんなに芽を吹いているわ」                    
                  【「アンの愛情」 第9章】


                               【ピンクの小径】
    早くも今日は真珠色の空に
  なりました。ただ雨は降っていません。

   日射しがない分、昨日ほどの気温の
  上昇はありませんが、かと言って
  これまでのような肌寒さもありません。

   4月も今日で最後。
  明日からは5月ですものね。

   ところで今年こそ・・と
  期待していたリラの花。
  どうやら今年も駄目なようです。

   花芽を付けていないかと、それこそ
  目を皿にして確かめましたが、
  どこにもその気配はありません。

   薔薇なんて今、一斉に蕾を
  付けていますもの。そんなこんなで。

   このリラに関しては新芽が出た
  ばかりですのに、早くも今年も
  終わったも同然の有様。又、来年。
  この花に関しては又々、長い1年が始まります。



【「西洋十二単(セイヨウジュウニヒトエ)」】


   さて、そろそろ 【「花韮(ハナニラ)」】 が終焉を迎えようとしている今、
  「西洋十二単」 が満開です。

   そして 【「小手毬(コデマリ)」】、【「卯の花(ウノハナ)」】 等の白い花も。
  「白」 と言えば、花嫁の 「白無垢」 や赤ちゃんの産着などが連想されますね。

   純粋さや気高さを感じるものに使われる色は、決まって 「白」。
  その空極の花はカサブランカ・・いいえ、私にとってはやはり薔薇でしょうか・・。
  そう言えば、咲かないリラも花色は 「白」 でしたっけ。



【「小手毬(コデマリ)」】


 
【「卯の花(ウノハナ)」】


   最後になりましたが、冒頭の写真。
  こちらも手毬を感じさせる八重桜です。
  昨日の写真ですが、花吹雪の中でした。

   今度の雨で完全に散る事になるのでしょう。
  いよいよ桜の季節ともおさらばです。

華(レース・薔薇)をまとう春

2012-04-28 16:28:18 | リラのお気楽ユメ日記

【レースの帽子&薔薇のバッグ】





・・・金褐色きんかっしょく芥子けしの花をぐるりと巻き付けた、
くすんだピンク色の麦藁むぎわら帽子には、
それとはっきり説明は出来ないながら、
紛れもなく、帽子作り専門家の
「芸術作品」 たる感じが漂っていた。
プリシラは自分の帽子が村の帽子屋の職人に
飾り付けをして貰ったものであることが、
急にたまらなく気になり出した。
                   【「アンの愛情」 第4章】


   連日の快晴の空となりました。
  朝などは少々、ヒンヤリしていましたが、
  それはまるで高原の朝のように爽やか。

   日中には昨日以上の気温上昇をみましたが、
  湿度がありませんので快適です。
  今日のお天気こそ、五月晴れですね。






   さて、春爛漫(らんまん)。
  レースが似合う季節となりましたね。

   今日は、ちょっとしたお散歩の時、
  持ちたいバッグを並べてみました。

   とは言っても紫外線一杯の季節。
  当然、日焼けも気になります。

   今日の引用文ではないけれど、
  帽子も必須アイテムですね。

   それにしても当時の帽子への拘り。
  何とも優雅な時代。
  帽子の芸術作品とは。

   日除けには・・黒が1番なの
  でしょうね。でも私は少々、苦手。

   これにサングラスなんて、
  しようものなら、
  “ちょっと怪しい黒づくめ” ですもの。
  

   そんな時は、せめてもの
  レースの華やかさをプラスして。もう1つ、キラキラ感も。
  そうそう黒いレースのバッグも見えませんが、薔薇の花が付いています。

   今日はレースですが、ビーズ物でも悩みます。
  それだけは、まるで フィリッパ のよう。
  他は全然、真似する事など出来ませんが・・。

躍動する春の花

2012-04-27 16:06:16 | 香る庭の花綴り

【香るマーガレット】


【フリージア】

「あたしが 想像 したい事は
愉快 な事ばかりなのよ」
とアンはデーヴィーを抱きしめながら、
「世の中にはもう、有り余るほど
不愉快な事があるのですもの、
それ以上、想像する必要はないわ」                   
                  【「アンの青春」 第10章】


   昨日の重い空とは打って変わって雲一つない快晴となりました。
  目の覚めるような青空。又々、1日で180度変わった今日という日。

   こんな空を見たのは何日振りでしょう。
  それにしても空の見える幸せ。

   当然の事のように思っていたその事が、
  どれだけ有り難い事か思い知らされました。

   「普通の事が出来る幸せ・・」、
  つい昨年、身に沁みた筈ですのに、もう忘れる所でした。
  しかもこれで終わりではなく、近い将来、必ず起こるであろう地震などの災害。
  
   暗澹(あんたん)とした気持ちになりますが、
  どうせなら今日の アン のように、愉快な事だけを想像し、
  1日を感謝し、生きて行く方がいいですものね。



【青空に映える 「野村紅葉(ノムラモミジ)」】


【苺(イチゴ)」 の花】


   さて今、庭を席巻しようとしている最大のものはドクダミですが、
  今年は 「藜(アカザ)」 も盛んにツンツンと芽を伸ばしています。

   この調子ですと、今年は何度か
  「藜のお浸し」 を頂く事になるかも知れません。

   去年は1度だけですが、ほうれん草のような食感で、難なく頂けましたから。
  ドクダミは勿論、「ドクダミ茶」 として活用しています。

   昨日は瑠璃色の花に拘(こだわ)ってみましたが、
  春は、赤ありピンクあり・・色とりどりの色彩に溢れていますね。
  そして香りのマーガレット、フリージアと甘い香りも健在です。

   そうそう早春のイメージの強いフリージアは、お花屋さんでの事でしたね。
  遅いと思っていた開花は、去年より10日遅いだけ。
  もう少ししますと・・いよいよ待ちに待った、薔薇の季節の到来ですね。

瑠璃色讃歌

2012-04-26 20:37:27 | 香る庭の花綴り

【「蔓日々草(ツルニチニチソウ)」】



【「花韮(ハナニラ)」】



ミス・ラヴェンダ ー のご両親は
良くもあんなにぴったりした、
いい名前を付けなすったものね。
例え、エリザベスとかネリーとか、
ミュリエルなんて言う、
似合わない名前を付けられたとしても、
やっぱり、ラヴェンダー と呼ばずに
いられなかったでしょうと思うわ。
いかにも美しい、昔風な優雅さ、
絹の衣裳を思わせるじゃないの」                   
                 【「アンの青春」 第9章】


   昨日、夜半から降り出した雨。
  今日は1日中降り続き、荒れた天気になるとの事でしたが・・。
  
   重い空ではありながら、降る事はなかった雨です。
  珍しく外れた天気予報。ただ気温は随分、下がりました。
  昨日は、ブラウス1枚でも良いような気温でしたから。

   それにしても相変わらずのジグザグ気温。
  今年ばかりは、勝手が狂っています。



【西洋十二単】


   さて、昨日の檸檬(れもん)色から
  ガラッと180度変わって。
  今日は瑠璃(るり)色の花を。

   実は、この瑠璃色こそ、
  色も漢字も大好きなのです。

   「瑠璃色・・」 と口にするだけで、
  格調高く、雅(みやび)な気分にも。
  不思議な言葉。

   昨日の檸檬色と言い、
  奇しくもこれらは 「ラ行」 の発音。
  そう言えば、私の好きな樹 「リラ」 も。

   ラ行って、耳に
  心地良いのかも知れませんね。

   それにしても響きの良さも
  然(さ)る事ながら、
  漢字の 「美」 にも注目です。

   前述の檸檬、瑠璃色を初め、
  林檎、薔薇と・・。

   今日の アン の言葉ではありませんが、
  良くもこんなにピッタリした文字を当てたものだと感心してしまいます。
  尤もその一方で、とんでもない名前もありますけれど。

   葉っぱ違いの 「蔓日々草」 が “遅ればせながら・・”
  と開花すれば、「西洋十二単」 も、それこそ一気に。
  
   昨日はたった1輪、花芽を付けていただけだったのですが、1夜にして。
  いよいよ春、本番ですね。

檸檬色の回想

2012-04-25 19:52:23 | 路傍の花~道草

【「輝く湖水」の菜の花】





・・・空気はビロードのように柔らかく、
すみれのようにかぐわしく、
琥珀こはくのように 黄金色 をしていた。
「まあ、何て美しい、せいせいした所でしょう。
まるで日光に酔いしれるような気がするわ」                   
【「アンの青春」 第27章】


   今日も昨日とほぼ同様の天気となりました。
  昨日に続き、今日も黄砂。白い太陽です。
  当然、晴れていますのに、どんよりとした空。

   ただ昨日と違うのは、早くもお天気下り坂との事。
  でも、この黄砂をサ~ッと洗い流してくれるのなら・・。

   雨もいいのかも。ふと、そんな事を考えてみたり。
  果たしてどうなのでしょう・・? そして又々、寒くなるのだとか。

   ところで。何をぼんやりしていたのでしょう、私って。
  つい先日、話題にしたばかりですのに、「野村紅葉(ノムラモミジ)」 が
  赤くなっている事に全く気付きませんでした。

   まさに今日、そよそよと風に揺れている姿を見て、
  まるで狐につままれているように感じたものです。








   さて、美容院からの帰り道、
  今日も、いつもの道草です。

   今日はリラ版、
  「輝く湖水」 までやって来ました。

   尤も、どこにでもある
  単なる溜池ですが、
  相も変わらず私の中では
  『アンの世界』 の湖と一緒です。

   その湖? の周りは今丁度、
  菜の花が満開ではないかと
  思ったものですから。

   案の定、土手は檸檬色に染まり、
  辺りは菜の花のかぐわしい香りで
  咽(むせ)るほど。

   おまけに花桃の濃いピンクも
  彩りを添えてくれて。

   こんな水辺は 「想像の余地」
  には事欠きませんものね。

   そうそう菜の花と言えば、檸檬色。
  こんな黄色系は、それほど好きな色という訳ではありませんが、
  「檸檬色」 という言葉は大好きです。響き、語感も素敵。

   それに檸檬は 「初恋のイメージ」 と言いますか・・
  清潔で甘酸っぱい思い出も重なりますもの。





   

芳香散策しませんか・・?

2012-04-24 16:38:38 | ハーブと香り雑学










朝はどんな朝でも良かないこと?
その日にどんなことが起こるか
分からないんですものね。
想像の余地 があるからいいわ。
でも、今日雨降りでなくて嬉しいわ。
お天気のいい日の方が辛いにしても
我慢しやすいし、元気にしていられますもの。
                  【「赤毛のアン」 第4章】


   


   春らしい良い天気・・と言いたい処ですが、
  今日は黄砂がかかっています。

   晴れているのに空が見えない鬱陶しさ。“折角の春が台無しね・・”  
  アン ならこんな風に言って嘆くに違いありません。
  尤も青空であり桜だって咲く、目に見えない放射能汚染も困りますが・・。

   とは言っても前向きのアンの事ですから、
  今日の引用文のように、サラッと言い放つのかも知れませんね。
  ただ黄砂や放射能汚染には 「想像の余地」 は、ありませんけれど。







   さて、今日のように・・
  何となく気分の晴れない日は、
  家でアロマと行きましょう。

   最近、ハマっているやり方で。   
  嬉しい事に、庭のハーブたちも
  だんだん葉っぱを増やして来ました。

   摘んで来たのは、
  ローズマリーとセージ。
  後、薔薇茶の花を少々。

   蝋燭で温めると仄かに香ります。
  “う~ん、いい香り・・~♪”

   そうそう昔の秤(はかり)には
  薔薇のポプリを載せてみました。

   「さあ、何グラム
  差し上げましょう・・?」
  ~なんて。

   実はこの秤、銅製なのですが、
  磨かないものですから、こんな色に。

   ポプリは去年のものですが、まだまだ香ります。
  尤も、薔薇の花びら石鹸のお陰も多分にあるのですが・・。

小さな硝子の大宇宙

2012-04-23 18:27:27 | 煌きの硝子(ランプ含む)








 
【裏庭の 「菫」】


   

   起床時こそ重い空でしたが、お天気は急速に回復しました。
  日射しと共に気温はぐんぐんと上昇。

   装いは又々、昨日とは変わったものになっています。
  まるで日替わりメニュー。

   ところで 「匂い菫(ニオイスミレ)」 は
  終わってしまいましたが、裏庭にフツーの菫を発見。

   ここは、植えた覚えのない花々が咲く宝庫なのです。
  その菫は年々数を増やし、しかも2種類に。

   そのうち、ここが一面菫で埋まったら・・
  そんな事を考えるだけで楽しくなりますね。









   さて、ずら~り並んだ硝子。
  陶器(土物)の壺もいいけれど、
  私が硝子に魅了されて、
  もう随分になります。

   こんな風に硝子に
  魅了されるのは、
  どうしてでしょう。

   1つには硝子の持つ硬質な
  手触りとは裏腹に、
  一瞬先には粉々に砕けてしまう
  のではないかという、その
  儚さにもあるのかも知れません。

   ある意味、桜との共通点も。
  この儚さに日本人は弱いです
  ものね。そう言えば・・。

   かつて、テーブルの上に
  敷いていた分厚い硝子板が
  ある朝突然、放射状に
  幾何学模様風に? 
  割れていた事が・・。

   物を落とした訳でも
  ありませんし、ぶつけた訳でも
  ありません。何もしませんのに。硝子疲労?

   桜の季節が終わり、新緑が俄かに美しく感じられるこの季節。
  周りの景色を映し込み、光を受けてキラキラ輝く硝子に、
  新緑のような眩しさを感じます。

   繊細な硝子はレースにも大層、合いますね。
  写真の硝子は、蝋燭を立てている器(青色)以外は全て白の透明です。
  オレンジに、ピンクに、グリーンに・・染まっています。







   


   もう随分前の雑誌ですが、こんな写真が出て来ました。
  ピアニストの中村紘子ですが、何とグランドピアノの上が硝子置き場。
  勿論、彼女の両手によって 「弾きつぶされたピアノ」 なのだそうです。

遊ぶ春色、桜色・・

2012-04-22 17:27:57 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編





アイリーン伯母さんの家と隣家の境にある
ライラック の生垣から良い匂いが
波のようにジェーンの顔を打った。
芝生の隅に立っているポプラは
青々とした笑いで震えていた。
林檎の木は親しげに腕を差し伸べていた。
白いかもめが舞い上がったり
さっと舞い下りたりしている港の向こうに、
雛菊ひなぎくが点々と咲く原が遠くに見えた。
雨上がりの空気は湿り、快かった。
                 【「丘の家のジェーン」 11.】


   雨の休日となりました。
  おまけに日射しがありませんから肌寒く感じられ・・。

   又々、昨日の装いとは一変した姿になっています。
  今年の気候は一体、どうなっているのでしょう。
  そう言えば・・。

   梨の花が長持ちしている事は昨日もお伝えしましたね。
  実は桜(ソメイヨシノ)もそう。まだまだ残っているのもあるのです。

   その傾向は昨秋の紅葉(もみじ)から。
  葉を全部落とさないで年を越したのも初めてなら、
  前年の枯葉を付けたまま新芽を付けたのも初めてです。





【桜のお香】


     さて、うっかりする所でした。
    桜の季節が訪れましたら、桜の花びらを模(かたど)った
    珈琲カップで・・と楽しみにしていた私。

     八重桜も咲いていますし、まだ間に合いますね。
    『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』、開店と致しましょう。

   今日の珈琲テーブルは・・
  何を隠そう、いつかの
  【ミシン】 の補助台です。

   今日の引用文のように、
  その香りが庭から漂えば
  言う事ないのですが・・。

   今となっては桜は無理ですものね。
  アロマキャンドルとお香で代用です。
  香炉も桜色です。

   ゆらゆらと立ち昇る青い煙を
  見るともなく見ていますと癒やされます。

   そうそう、我家のリラの樹。“青々とした笑い” で震えています。
  尤も今日の雨と肌寒さのせいですけれど。

   桜の花びら珈琲カップ、写真の撮り方が悪かったですね。
  去年の写真で代用です。  

時間の落し物

2012-04-21 19:08:38 | レトロ(素敵)な空間~散策





その縁先の広い庭の樹や石に、
春の陽がうららかに当たっている ――
一郎はしばらく味わわなかった、わが生家の
穏やかな空気の中に、次第に皮膚が慣れて、
その家の雰囲気のうちに従って行くように、
自分の神経が鎮まって行くのが感じられた。           
                 【吉屋信子作 「家庭日記」】


   昨日の鬱陶しい天気から一転して、
  春らしい陽気になりました。ただ今日は、風があります。

   今日も下まで自転車で出掛けたのですが、
  そのため何度、帽子を飛ばした事か。

   尤も私だけではなく、飛ばしている何人かの人に遭遇。
  “同類!”~なんて、心の中で叫んでいたものです。
  ちょっと、はしたなかったかしら!?



【旧笹井家住宅】


【「花桃(ハナモモ)」】


   さて帰り途、恒例の道草です。
  ここも季節は巡り・・。梅が終わり、桜(ソメイヨシノ)が終わり。
  それでも今度は八重桜が咲き、花桃も。

   しかしながら、ソメイヨシノの淡さとは対極の、
  濃厚、かつ鮮やかな色合いの花。世界は華やいでいます。
  写真は 「旧笹井家住宅」。レトロな外観に紅い花桃が似合いますね。









   
   そしてやはり・・と言いますか、
  私は・・又々、「アン気分に浸れる場所」 にやって来ました。
  つい先日も訪れたばかりですが、様相は一変。

   まるで天蓋のようだったリラ版 「雪の女王」 こと梨の原木は、
  一面緑の葉っぱ。ただ、普通の? 梨の花は未だに健在です。
  それにしても今年は随分、長持ちしましたね。

   そうそう、蒲公英はその数をもっと増やし・・。
  上記の引用文ではありませんが、こんな光景が縁先・・

   いいえ、最近では縁自体がなくなりましたから、庭先でしょうか、
  広がっていたら・・と、ついつい思ってしまって。
  ここは大好きな場所なのです。

桜花との一期一会

2012-04-20 16:38:38 | 旅気分・夢気分



【竜安寺石庭】



【鏡容池(きょうようち)】

縁に立つと、木隠こがくれに鐘楼の屋根が見える。
竹垣巡らした狭い庭には、
千鳥に踏石も敷かれて、楓の木の下に蹲踞つくばいが、
伸びかけた葉を青く受けている。
旅館から移って来た時は、鐘楼の屋根越しに
薄く、 の枝もほんのり見えたが ――
今は散って、今日の日曜は 葉桜雨 だった。                 
                  【吉屋信子作 「女の教室」】


   昨夜から降り出した雨。
  今日になっても午前中一杯は、ごく弱い雨が、
  降ったりやんだりしていましたが、午後になってやっと上がってくれました。

   ただ朝の早い時間こそ、日中は夏日近くまで上がった昨日の余韻で、
  暖かかったものの、今日は日射しがない分、少々肌寒く感じます。
  もう1枚、上に羽織った事は言うまでもありません。



【まるで 「花簪(かんざし)」 のよう】



【枝垂れ桜の天蓋(てんがい)】




   さて、一昨日の京都散策。今日は、昨日の仁和寺から竜安寺の桜を。
  この竜安寺も、これまで何度か訪れたものです。

   相も変わらず、こちらも石庭を見て、
  そそくさと・・といった状態であったような気がします。

   丁度、修学旅行の団体と一緒になったのですが、
  入口の所で15時45分。「16時10分に集合して下さい」 と引率の方。
  観光バスなども、せいぜい滞在時間は、そんなものでしょうね。

   そう言えば、まだ叔母が東京にいた頃、
  寺院を効率良く案内しようと観光バスに乗った事があります。

   「時間に追われ、人と足下ばかり見ていて全然、印象に残らない・・」
  ~なんて言っていた事を思い出しました。

   ともあれ、ここでは枝垂れ桜が満開。
  枝垂れ桜は大きな 「花簪(かんざし)」 のようで、すっかり堪能。

   余談ですが、花甘藍はなかんらんとは、
  「カリフラワー」 の事だそうですね。素敵な日本語。

    【芍薬と花吹雪】
   素敵・・と言えば、今日の引用文。
   吉屋信子の 「女の教室」 では
  珍しく主人公の2人が京都に住まいを
      移したのでしたっけ。
  
   今日のような雨を「葉桜雨」
  言うのも素敵なら、作家の目を通した
      岡崎や南禅寺などの描写も、
        さすがです。

     そうそう、桜の花びらの
      絨毯も美しいですね。

    ここでは庭師の方でしょうか・・
  庭園に落ちた花びら1枚、1枚を本当に
  丁寧に取り除いていらっしゃいました。

   落ちたばかりの花びらは綺麗ですが、
   茶色になると汚なくなりますものね。

      世界遺産ともなれば、
     庭園の管理も大変ですね。