【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

足下の小さな “錦秋”

2012-11-30 17:25:05 | 旅気分・夢気分










11月や12月 になっても日光は輝き、
紫色のもやが立ち込める
気持ちの良い日が あった。
そのような日には港は
真夏のように楽しげに踊り、煌き、
湾は柔らかな青をたたえ、優しくなるので、
嵐や強風は遠い過去の夢に
過ぎないように思われた。              
               【「アンの夢の家」 第14章】



   11月最後の今日は、
  こんな薄紫色の空で
  明けました。暖かい朝。

   毎朝、紅茶の中に入れて
  頂くハーブを採りに庭に
  出た時もちっとも寒く
  ありませんでしたっけ。

   明日から12月とは
  思えない程、穏やかな空です。
  小春日和と言っていいでしょう。
   




【落葉の 「吹き寄せ文様」】


   さて、昨日の写真がまだまだ残っていますので、その続きを。
  真っ赤に、茜色に染まった紅葉も美しいけれど、金色の紅葉も美しいですね。

   そして見上げる 「錦秋」 も素晴らしいけれど、
  足下の落葉の 「錦秋」 も。
  それは道端の木の根元にも容易に見る事が出来ます。

   まるで着物の 「吹き寄せ文様」 ですね。(写真は桜の葉っぱ)
  【吹き寄せ : 風が吹いて様々な木の葉が1ヶ所に集まった状態の事】
  こんなに彩りに溢れた晩秋。まさに錦秋ですね。

歩いて巡って紅葉浴

2012-11-29 17:48:38 | 旅気分・夢気分









【東福寺】


   真珠色の空ながら午前中は、
  おずおずとながら顔を出していた太陽。

   午後からはその太陽も姿を隠しています。典型的な曇り空。
  それでも雨が降らないだけましというものでしょう。




【散り紅葉にも心酔い・・】









   さて昨日は、秋晴れの下、
  古都路を歩いて来ました。

   行先は750年もの歴史を持ち、
  紅葉の名所でもある 「東福寺」。

   丁度、紅葉の見頃とあって
  平日ながら沢山の人出。

   紅葉と渓谷を同時に眺める事の
  出来る通天橋の上は人、人、人で
  立錐の余地もありません。

   それにしても次から次へと
  旗を持った添乗員に付き添われ
  入場する旅行者。

   帰り途、洩れ聞こえて来た言葉。
  これから入場される
  人々なのでしょうね。

   「800円なら考えるわね」
  何とこちらのお寺は400円。

   心の中で “良かったわね~”
  ~なんて。余計なお世話ですけれど。

   実は、私なども意外に思ったものです。
  てっきり600円だと思っていましたから。

   晴れていた空も帰りはこんな空に。   
  釣瓶落としの晩秋の空は、ほどなく暮れて。
  お月様もボ~ッと霞んで幻想的なものでした。




冬への序章~移ろう季節

2012-11-27 17:58:17 | 四季のスケッチ









11月末 のある夕方、
ペンを口にくわえて塔の窓辺に座り、
夢見る瞳で夕暮れの景色を
眺めていたアンは・・・
(中略)
しかし、木の葉が落ち切った後の11月には
その空白ともいうべきものがあり、
この時林に踏み入る事は
心ない仕打ちのような気がするのだった。
なぜなら、木々の現世での栄光は去り、
精神的な、滑らかな、白い天上の栄光は
まだ到来していないからである。              
              【「アンの幸福」 最初の1年5.】
 






   昨日の雨は上がり、概ね晴れの天気になりました。
  1歩、外に出ますと・・さあ大変。落葉の乱舞です。

   それでも昨日、あまりにもの多さに、
  濡れた落葉を1ヶ所にまとめて置いたのですが・・。
  とは言え、赤や黄の落葉の掃除はちっとも苦になりません。

   既に乾いたそれは繊細でまるで和紙のよう。
  袋の中でサラ、サラ、サラ・・と袋の中で音を立てています。
  何か捨てるのが勿体ないような。







【花期の長い「ユリオブスデージー」】


【インウォールクラータ】


   さて今年ほど、藜(あかざ)に
  注目した事はありません。

   旬の頃は背丈も低く、
  緑とピンクの独特の葉っぱを
  持っている、ほうれん草と
  同じような葉物の植物。

   それがいつの間にか木になり、
  見上げるほど背丈が高くなりました。

   木になった藜は、
  夏には緑の葉っぱを湛(たた)え、
  やがて紅葉し、葉を落とし・・
  その後、花はアース色に。
  幹や枝は白くなりました。

   一方、「ユリオブスデージー」 は、
  長い事咲いていますし、
  「インウォールクラータ」 も
  結構長く咲いています。

   まだまだ色彩溢れる花もありますが、
  一方ではアース色に変化。移ろいの季節ですね。  

秋が奏でる色景色

2012-11-26 16:35:18 | レトロ(素敵)な空間~散策









金蓮花きんれんかよ、美しい輝く金蓮花よ、
誰がお前たちに 彩色 したのか。
お前たちは夏の夕日から
作り出されたに違いない。               
              【エミリーはのぼる」 第4章】


   
   未明から降り出した雨は、
  今朝になっても降り続いていたものです。

   その雨も今は上がったようですけれど。
  それでも重い空は相変わらずです。

   しかしながら、今日の雨で今盛りの紅葉(もみじ)も
  いよいよ落葉となる運命を辿(たど)るのでしょう。

   例に洩れず我家の紅葉も庭に道路に、
  落葉の花を咲かせています。

   しかもお隣と2軒分ですから、その量もハンパではありません。
  黒く濡れたアスファルトの道路に赤や黄の葉っぱ。
  まるで着物の柄のように鮮やかです。

   私などは、どちらかと言えばそのままにして置きたい方ですが、
  そうとばかりも言っていられませんものね。

   勿論、お掃除はしますが、
  今日1日くらいは、アスファルトに咲いた花を楽しみましょう。










   さて、今日も昨日の続きを。
  昨日は黄色の世界でしたが、
  今日は赤系でしょうか。

   これにも様々な色が
  ありますね。

   柿色だったり蜜柑色、
  はたまた熟したワイン・・
  葡萄酒色だったり。

   とは言え、日本の秋は
  一言で語り尽くせない、
  秋色パレットを混ぜ合わせた
  ような色に満ち溢れていますね。

   先日の柿の葉しかり、
  今日の梨の葉、桜の葉しかり。

   自然の醸(かも)し出す
  その色に思わず見とれます。

   エミリー は金蓮花の花の色は、
  夏の夕日が作り出すと言っていますが、
  果たして秋の色はどうなのでしょう。 
  とりとめもなく、こんな事を考えるだけで楽しいですね。  

煌きの黄金色

2012-11-25 20:30:10 | レトロ(素敵)な空間~散策











「そんな風に言ってしまえば
何ともなくなるんですけれど、
でも 詩を通して見ると
全然、違ったものになってよ・・・・・
そうして、詩を通して見た方が・・・・・」
アンは再び元気を取り戻し、
目は輝き、頬は紅潮した。
「・・・・・素晴らしいと思うわ」        
               【アンの青春」 第29章】


   
   

   連休最後の今日は、雲1つない快晴の空となりました。
  こんな空は、何日振りの事でしょう。

   随分、久し振りのような気がします。
  起き抜けの気温は今季1番の寒さ。
  翻って日中は、風のない穏やかな小春日和となりました。

   終日、続いた晴れの天気。
  明日は、再びお天気が崩れるなんて何だか信じられません。












   そんな今日、これも
  久し振りに道草です。

   今日は、黄金色の景色を
  堪能(たんのう)。

   光と影の微妙な明暗の
  コントラストによって、
  ある時は檸檬(れもん)色、
  又、ある時は金色、蜂蜜色、
  芥子(からし)色と・・。

   黄色にこんなに色が
  あったのかと改めて感じてみたり。
  それは、とりわけ青い空に映えますね。

   そうそう、今日の新聞からの受け売りですが、
  明治の作家、国木田独歩の 「武蔵野」 には、落葉樹の魅力が満載とか。
  アン 同様、詩が見えますね。



布あしらいの “ほっと空間”

2012-11-24 17:36:57 | 私の手作り夢時間



【中の額を変えて】


【今日はギルバートのカップで】




箱が到着してからベッドは見事な
パッチワーク・キルトの掛け布団のお陰で
花が咲いたようになった。
祖母がこしらえたもので、3枚あった ―― 
アイリッシュ・チェーン、松笠薊まつかさあざみ
それにがんの模様のものだった。                  
               【丘の家のジェーン」 18.】


   

   雨こそ降っていないものの、こちらは今日も重い空で明けました。
  新聞を取りに玄関先に出た時、いち早く目に飛び込んで来たもの。

   それは、パ~ッと目にも鮮やかな紅葉の絨毯。そう言えば・・。
  昨日は葉っぱも雨に濡れているから、お掃除がめんどう・・と
  勝手な理屈を付けて、そのままにしていたのでしたっけ。

   でも、お掃除をするのも勿体ないような・・。
  そうこうするうちにお隣の奥様も出て来られて、朝から大掃除。

   それにしても、この季節、
  いつも思う事なのですが、ゴミ袋の綺麗なこと!







                                【カントリーの手描きの箱には布裂を】
   さてこの秋は、例年になく
  布に触れていると思う日々。

   勿論、レースは大好き。
  でも布だって嫌いではないな・・と。

   おかしなものでレース編みをしたり
  レースを身に付けたりしますと、
  所作だって何となく優雅になり。

   一方、キルトなど所謂(いわゆる)
  カントリーの時は、大胆に。
  歩き方だって大股です。

   私のように、
  感化されやすい人間は特に。

   ところで今私は、
  昔作ったキルトの
  繕(つくろ)いをしています。     

   長年使っていますと、
  擦り切れたり、穴が空いたり。

   又、何もしなくても
  掛けているだけで日光疲労したり。

   捨てるにはまだまだ惜しいので。
  ~なんて、今初めて本来のキルトをしているような気にも。

   尤も、破れた所に布を上から当て、
  ステッチを掛けるだけという簡単なものですけれど。

   ただ不思議な事に布はいつまで経っても減りません。
  寧ろ前よりも増えているような・・。
  キルトをしていて、必ず覚える感覚です。

   繕いも少々、疲れて来ました。
  ちょっと一休みしましょう。

   今日は勿論、カントリー。
  先日のアンに続き、
  ギルバートのカップで。

   お茶請けは岩手の銘菓、
  「かもめの玉子」。

   ホワイトチョコとカステラでくるまれ、
  黄味餡(あん)と共に美味です。

赤い幻想

2012-11-23 18:10:08 | 四季のスケッチ





【赤い紅葉(もみじ)を背景に】


沈黙と黄昏が庭に立ち込めていた。
(中略)
ポプラを渡る夕風が悲し気な気味の悪い
古代の呪文じゅもんのような音を立てていた ――
昔の思い出の切れ切れの夢を思わせた。
2人の前にはほっそりした姿の良いポプラの
木がとうもろこし色とエメラルド色と
薄れ行く薔薇色を溶かした西の空を
背にして立ち、黒ずみ震えを帯びた
妖精のような美しさで葉も小枝も
全てくっきり浮かび上がっていた。             
                 【アンの夢の家」 第26章】


   朝方、強い雨で目覚めたのは何時頃だったでしょう。
  再び眠りに着き、起床した時には雨は上がっていました。

   しかしながら、今にも降り出しそうな重い空に変わりはありません。
  その重い空のまま、今日は1日が経過して行ったものです。

   そんな今日は、アース色の世界。
  だからこそ、真っ赤な紅葉(もみじ)と落葉の鮮やかさに、クラッ!?










   そしてもう1つ。
  紅葉(もみじ)が赤くなるのにつれ、
  比例するように朽ちて行った藜。

   先日も述べましたが、
  それはそれで晩秋の風情たっぷり。

   しかも、かそけき
  繊細な葉っぱに比べ、
  決して美しいとは言えない藜の花。

   おまけにその小さな花は、
  花瓶に挿そうと思っても
  ポロポロ落ちてしまって。

   「犬蓼(イヌタデ)」 のように
  ドライフラワーにもなりません。

   でも、そんな藜の、
  せめてもの晴れ舞台。
  真っ赤な光に包まれています。

   そうそう、右上の葉っぱは、
  「ヘクソカズラ」。

   他の植物にまつわり付き、触ると独特の匂い。
  ある意味、厄介な植物ですが、こんな風に紅葉するのですね。
  ともあれ、敬意を表してパチリ。

秋色シーンのご馳走

2012-11-22 17:00:17 | 四季のスケッチ



【「ヒマラヤ雪の下」 と 「柿」 の葉っぱ】





その年の 11月 は日光を出し惜しみした。
寒い風が葉の落ちた銀色の枝の
楓林を吹き渡り、窪地にはほとんど
いつももやが立ち込めていた・・・・・
霧のような優雅な不思議なものではなく、
父の言う 『じめじめした、暗い、陰気な、
しずくの垂れる、霧雨のような靄』 であった。
            【「炉辺荘のアン」 第8章】


   起床時は真珠色と言うより灰色の空。
  その重く垂れ込めた空は、決して後ろ向き人間ではない私でさえ、
  何となく憂鬱な気分になります。でも・・

   “こんな空こそ、アン の言う11月の空だわ”
  ~なんて思うことで気持ちが救われるのですから、
  やはり私も相当のお気楽人間には違いありません。

   その後、太陽も顔を覗かせましたが、白い空から。
  こんな風ですから日光を出し惜しみするのも
  仕方ない事なのかも知れませんね。




   さて、今日の写真。
  裏庭で拾った落葉です。

   わざわざ公園などに行かなくても
  手軽に “秋” が拾えます。

   それにしても何という
  秋色葉っぱの美しさなのでしょう。

   秋は植物の色が、
  とりわけ複雑に混ざり合う
  季節と言われています。

   それは、まるでパレットの
  中の絵の具の色のよう。

   そう言えば先日の紅葉狩り。
  ほとんどがカメラ片手の中、
  一心不乱に絵筆を動かしている
  方に出会ったものです。

   葉っぱでさえそうなのですから
  深まり行く季節の情景は、
  写真に撮るより自分の色で描いてみたくなりますね。

   そうそう余談ですが、
  ある酒造会社の新聞広告に、こんな文章を見つけました。
  どうせお酒を飲むなら・・応援したくなってしまいます。単純ですけれど。

   
名もなき枯葉でさえ、踏み鳴らすと  
秋の音を奏で始める。
~四季をさかなに一杯飲もう。 

レースで変身! ~ クラシカルロマンティック

2012-11-21 17:47:17 | 私の手作り夢時間






今は秋も終わりで、森の木の葉は落ち、
牧場の草は褐色になっていた。
太陽は、黒ずんだ森の後ろに紫色と金色の、
華やかな光に包まれて沈みかかっていた。
                   【「アンの青春」 第8章】


   寒くなるという割には暖かい朝を迎えました。
  今日も概ね晴れの天気になっています。

   庭の野村紅葉(ノムラモミジ)が赤くなるに伴って、
  一時、あれほど席巻していた、かそけき風情の藜(アカザ)
  の葉っぱは、とうとう散ってしまいました。

   そして決して美しくはないけれど、
  野趣に富んだ藜の花も、すっかりアース色に。
  秋の深まりを感じる瞬間です。特に夕日が沈む黄昏は・・。







   さて、【先日】 の青いランプ
  (硝子部分の火屋を取り
  除いた残り部分)に続き、
  今日は、これも同様の
  状態の焦げ茶のランプを。

   これに又々、編み溜めて
  いた手持ちのレースを
  掛けてみました。

   ちょっとした廃物利用ですね。
  今日は先日の写真立てから
  アロマスタンドに変身。

   白薔薇(素焼)に、
  アロマオイルを染み込ませて
  使用するだけの簡単なものです。

   薔薇尽くしの今日。
  オイルもローズなら良かったの
  ですが、既に使ってしまい
  ましたので、ラベンダーを。

   仄かな香りが辺りを漂います。
  簡単に出来るリラックス方法です。

彩り溢れる時間の中へ

2012-11-20 16:53:56 | 旅気分・夢気分












森には紫色の静けさが垂れ込め、
金色の日光が洩れ射していた。
「丁度、ステンドグラス越しに、
柔らかな光のみなぎる大伽藍だいがらんの中で、
『年』 が膝まずいてお祈りしているようね」
アンは夢見るように、
「こういう所を急いで通り過ぎるのは、
教会の中を走って行くのと同じで、
不敬に当たる気がするわ」
(中略)
「あたし、ただ、今日のこの美しさに
浸りきっていたいの・・・・・
口元に差し出された夢の杯を
一足ごとにすする気持ちよ」                
                【「アンの青春」 第21章】


   昨日の晴天が嘘のような重苦しい空で明けた今朝。
  空を見る限り、小春日和のそれから一気に冬の空・・といった様相です。

   尤も午前10時頃には太陽も顔を出しましたし、
  今の所、昨日同様の小春日和となっています。
  ただ、この暖かさは日中までで、夜には一気に気温が下がるとか。




【額縁の中の光景】





 


【燃える篝火(かがりび)】


   さて、昨日は雲一つない
  秋晴れの下、紅葉狩りに
  出掛けて来ました。

   地元ではありますが、
  山を隔て、まるきり反対側。

   JRに置いてあるパンフレット
  などで、その存在を知るまでは、
  長年住んでいながら、まるきり
  足を踏み入れた事のない場所。

   しかも1300年もの歴史を持つ
  古刹と来ています。

   バス停を降りて
  山道を歩く事、20分。

   その径は、
  今日の引用文の如くの光景。

   まだまだ全山が真っ赤に染まる
  というには少々、早かったのですが、
  しっかり紅葉浴を楽しんで来ました。

   まだ染まっていない緑と黄と紅色紅葉の
  グラデーションも、それはそれで風情がありますものね。
  まるで錦絵のようにも。ここは言葉など無用ですね。