【「藜(アカザ)」 の花&葉】
【朽ちても 「薔薇」】
「ポール・・・何て大きくなったんでしょう! この前来た時より、 又、頭半分、伸びていますよ」 「そうなの。 僕、夜のうちに伸びる 藜草 のように 大きくなるって、リンド夫人 が言うよ」 とポールはしんから嬉しそうに言った。 【「アンの青春」 第27章】 |
薄紫色の優しい空で明けました。意外に寒さを感じません。
やっと夏モードだった身体が秋に順応するようになったのでしょう。
一時など室温が21、2度でも寒さを覚えて暖房を入れていましたから。
さて、今日の写真。
昨日の薔薇とは対極にある花を。
それは、この季節、話題にすらならない、かそけき野の花です。
【「藜」 & 「水引草」】
そもそものきっかけは
鳥が運んで来たらしい?
藜(アカザ)。
玄関先に置いていた、
ペチュニアの鉢に1本だけ
芽吹いた事から。
その鉢を庭に持って来ましたら・・。
あちこちに生える事、生えること!
一時は大事に育て、
食したりもしていたものですが・・。
(と言っても僅か1、2度)
結局、ガーデンテーブルを置いて
いる所だけ残して後は抜く羽目に。
1つには格好の目隠し効果と杖にも
なるという丈夫な枝をこの目で
見てみたくて伸ばしています。
リンド夫人 も言う、
一夜で大きくなるという藜に似合わず、
この季節の藜の何とも “かそけき姿”。(花も葉も)
特に緑の葉っぱから、ス~ッと色が抜けたような黄色。
そして紅葉(もみじ)のように堂々とした赤ではなく、
控え目で、どちらかと言えば遠慮して染まったような赤は、
しみじみと心に迫るものがあります。
写真は、その藜に水引草も添えて。
もの寂しげな野の花ですが、釣瓶(つるべ)落としの秋の夕暮れ、
時に静かに過ごす空間に寄り添える花としては、
ぴったりのような気がしてなりません。