朝から雨・・本当に久し振りの雨となりました。
長い事咲いて楽しませてくれた金木犀、これで、そろそろ終わりかも知れません。
そう思いますと今日の雨、香り付きの雨のような気がして来るから不思議です。
それにしても、夏の “しの突く雨”は、情緒も何もあったものではありませんが、
今日のような “そぼ降る雨” は、人を詩人にさせますね。
尤も アン の友達、ジム船長 は、詩人にさせるのは春だと言っていましたけれど。
さて、最近の私は朝起きるとすぐに、
アロマランプを灯します。家にいる限り1日中。
精油は、新型肺炎の流行っている今は、
勿論、「ティートゥリー」。
ティートゥリーは数ある精油の中で、
最も殺菌作用に優れ、風邪に良いとされています。
「ラベンダー」 にも殺菌作用はありますが、精神作用、安眠効果には抜群ですね。
お陰様で、夜眠れないなんて事は全くありません。
こんな風に長時間使用の場合に、アロマランプは重宝します。
第一、火の心配をしなくていいですから。
蝋燭を下から灯す、アロマポットは、それでも焔が見たい時には利用しています。
ランプも付けながら、もう一つの違う香りを楽しんだりしています。
焔は癒やしの典型ですから。
そう言えば、【ディヒューザー】 も求めましたが、ほとんど使いません。
これ、あまりにも実用的で、夢がありませんもの。
香りは目に見えませんし、日常生活に絶対に不可欠なものではありません。
でも、この目に見えない香りが、ある時は優雅な気分にしてくれ、
自分の心と正面から向き合う時間さえ、作ってくれます。
ところで、車の中の匂いって気になりますね。
精油ではなく香水なのですが、車のメーカーが出しているのですね。
例えば、ポルシェは 「カレラ」、フェラーリは 「フェラーリ イエロー コロン」、
ジャガーは 「ミス ジャガー」 等など。
香りは、どれも格調高く洗練されたものとか。
特に、「ミス ジャガー」 は、ボトルキャップが木製だそうです。
こんな香水を車の中に置いておくだけでもお洒落ですね。
勿論、車と香水が同じなら言う事はありませんが・・。
最後に。今日も、その香りたっぷりの
ボードレール の世界を・・。
万物照応
自然は一つの神殿 そこでは生ある柱が
時折 おぼろな言葉を洩らす
人は象徴の森をよぎってそこを過ぎ行き
森は親しげなまなざしで人を見送る
夜のように 光明のように 広漠たる
暗くて深い統一の中に 遠くから
混ざり合う長い反響にも似て
薫りと色と音響は互いに答え合う
薫りには 少年の肌のように新鮮なもの
木笛のようにしっとりしたもの 牧場のように緑のものがある
―― そのほか 腐った 豊かな 勝ち誇った薫りもあって
竜涎 麝香 安息香 焼香のように
限りない事物の形に拡がって行き
精神と感覚との熱狂を歌い上げる
ボードレール ╱ 村上菊一郎訳