【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

香りが奏でる空間

2009-04-30 18:48:58 | ハーブと香り雑学


     連日、快晴が続きます。
    カラッとした本当に爽やかな天気。

     ここに来て俄かに瑞々しさを増した緑が、
    気持ち良さそうに風に揺れ、時折鶯(ウグイス)の鳴き声も。

     (昨日もそうですが)昼間の寒さはなくなりましたが、
    まだまだ朝晩は、かなり冷えます。

     今朝の気温も15℃。
    明日からもう5月ですのに・・未だに3月の気候なのですね。

     “季節を喜ぶ人になる。暑い、寒いと文句を言わない。
    そこから始まる暮らしを楽しむ美意識。
    そこから広がる幸せ。”


   ところで、こちらのこの言葉・・どなたの言葉でしたっけ・・?
  以前の手帖を何気に、パラパラとめくっていましたら・・。
  書き留めていたものを見つけたものです。

   この暑い、寒い云々は亡くなった祖母の口癖でもありましたが、
  同時に、みのもんたさんも良く仰っていらっしゃいますね。
  彼も確か、尊敬する方からお聞きしたと・・耳にした事があります。

     ところで昨日、思いがけない事が・・。
    玄関先の 「羽衣ジャスミン」 から遅れる事、10日余り・・。

     南側に置いていたそれが開花して1週間は、
    ゆうに経ちましたでしょうか・・。

     庭に出てみますと・・そのうちの1本が、
    まるでハサミで切ったように、短くポッキリ折れているのです。

   開花したものも、蕾のものも・・。どうしてこうなったのか、全く分かりません。
  風に吹かれて・・というのでもなさそうです。

   悲しいけれど、訳の分からぬまま、その折れた花を花瓶に挿しました。
  するとどうでしょう。素敵な香りが、プ~ンと辺り一面に立ち込めました。

   アロマオイルを焚いた時に、勝るとも劣らない・・。いいえ、それ以上。
  外から帰宅した時も優しい香りと共に、迎えてくれるのです。

   ほっと心和む瞬間。優しい空気。思わぬ効用でした。
  2日目の今日も、その香りは健在です。何が幸いするか分かりませんね。

   “「凄く、いい匂いのする晩じゃない?」 
  デイヴィーは嬉しそうに鼻をくんくんさせながら、
  汚れた手でくわを振り回した。”
             【「アンの青春」 第24章】

   夕方になると、殊の外、嗅覚が研ぎ澄まされるのかも知れませんね。
  家の外は、ラベンダーやローズゼラニウム、中は羽衣ジャスミンのお陰・・。

   デイヴィーならずとも、“いい匂いのする晩じゃない?” と、
  思い切り、はしゃぎたくもなるというものです。 

風の妖精に出会った日

2009-04-28 18:51:18 | 路傍の花~道草


       ここ何日か朝は晴れていても、そのうちパラッと来たり・・。
      不安定な天候でしたが、今日は久し振りに晴れました。

       それにしても昨夜から今朝にかけて冷えた事!
      何でも朝の気温は10℃を下回り、
      季節外れの霜注意報まで出される始末です。

   昨夜の天気予報では今日は、昨日より2、3℃高くなるなんて言っていましたのに、
  私には相変わらずの寒さのように思えます。

   今日は外出したのですが、
  なぜかいつもの道草をする気にならず、そそくさと帰って参りました。

       もうすぐ5月、ですから気持ちは、
      すっかり春になってしまっていたのでしょうね。
      頬に当たる風も随分、冷たく感じてしまって・・。

       北海道や青森では雪が降ったそうですが、
      そう言えば、『アンの世界』 も・・。

   「4月の雪はいやね。
  キスされるものと思っている顔をぴしゃっと
  打たれるようなものだわ。」 と、アンが言った。
          
                                       【「炉辺荘のアン」 第22章】

   とは言え・・帰り道、今年初めての
  「松葉海蘭(マツバウンラン)」 に
  出会いました。

   風に、ゆらゆら揺れていたのです。
  “アレッ!?” なんて思って・・。

   家路を急いでいたのですが、思わず
  自転車を降りて駆け寄ったものです。
  何だか懐かしい人に出会ったような・・。

   思えば丁度1年前、名前知らなくて、
  【風の妖精】 なんて勝手に
  言っていたのでした。

   教えて頂いたのは、【KEN さん】 から。
  結構長い事、話題になっていながら、
  自分の撮ったものとは気付かなかった・・
  という、オチまでついていましたっけ。







     勝手を申しますが、明日29日はブログをお休み
    させて頂きます。どうぞ、よろしくお願い致します。  
             

白い貴婦人の誘惑

2009-04-27 16:45:16 | 香る庭の花綴り

「リラの木」

     昨夜もそうでしたが、今朝の寒かった事!
    起床時の居間の温度は14℃。
    何と3月上旬の気温ではありませんか・・。

     昨夜は残っていた最後の灯油を給油しました。
    これ以上、寒さが続くと本当に困ります。

     今日も昨日同様、不安定な天気です。
    先ほど、パラッと来ました。
    さて、私は・・と申しますと・・。
    
   この所は、毎朝のように、リラの木を見る事から一日は始まります。(冒頭の写真)
  どうやら今年は、いつもの薔薇からこのリラの木に、すっかり心が移ってしまったようです。
  一見、何の変哲もない普通の木なのですが、私にとっては憧れの木ですから。

   ふと気付いたのですが、私はそのリラの隣に元から植えている、
  樫(カシ)の木をせっせと切っていました。リラの木に少しでも陽が当たるようにと・・。

   こちらも、リラと同様、新芽ですのに・・片や丸坊主状態、
  もう一方は、1枚の葉っぱも後生大事に・・なんですから。
  これって、えこひいきも甚だしいですね。

   そう言えば、これと同じ状態のものが、もう一つありました。
  それは、葉っぱが薔薇の香りのする 「ローズゼラニウム」 です。

   この花をグリーン・ゲイブルスのアンの家の如く、
  窓辺に植えた事は、以前にも記しましたね。

   そのゼラニウムが、余程その場所が気に入ったのか、凄い勢いで増えています。(3ヶ所)
  もうすぐ開花しようとしている花芽も、ハンパではありません。

   それでなくても、窓を開閉するだけで、いい香り・・。
  一方、昔から植えている単なる? ゼラニウムも健在です。(こちらは2ヶ所)
  その時、ふと私の脳裏をよぎった事は・・。人間の勝手そのものですね。



   “エムおばさんは、ジェーンが帰る時、
  三色すみれを一束と、ゼラニウムの挿し枝を一つかみくれた。
  「月の今頃植えると丁度いいからね。・・・」”
      
                                         【「丘の家のジェーン」 24.】

   お隣さんにも、もう一度、
  声を掛けてみましょうか・・。
   
   「いつでもどうぞ・・」 とは言ってあったの
  ですが、なかなか 「下さい」 とは、
  言いにくいですものね。

   ここは、エムおばさんのように、
  こちらから差し上げませんと・・。
  この間、何鉢か買って来ていらしたようです。

   そして、上の写真は今盛りの花々です。
  (白い花は「卯の花」)

   「すみれ」 は、言うに及ばず、
  「西洋十二単(セイヨウジュウニヒトエ)」 も
  「蔓日々草(ツルニチニチソウ)」 も、
  その花の数を増やしています。

   写真では見えにくいですが、
  蔓日々草は、木に這(は)わせました。

   このような蔓性の植物は、木に這わすと良いと仰った、
  いつかの 【ベニシアさん】 の教えに倣(なら)ったという訳です。
  雨などが降っても、お顔が泥で汚れず、蔓日々草も心なしか嬉しそうです。

“和” の和(なご)み

2009-04-26 18:11:08 | 趣味の器(壺)~その他


     起床時は昨日の 「銀の雨」 も上がり、快晴。
    “爽やかでいいお天気” なんて、喜んだのも束の間、
    “一体、どこから・・?” という位に雲が出て来て・・。

     同時に北風も吹き・・寒くて・・。
    この時期、ストーブの出番という有様です。

     おまけに、お天気も安定せず、お昼前にはパラパラと
    雨も・・。尤も、すぐにやみましたが又、降り・・。

     そして、極めつけは豚インフルエンザのニュース。
    一体、どうなっているのでしょう・・?

   “・・・楓林は緑が萌え始めていた。
  リラは辺りを物悲しげに眺めた。
  春は一年の喜びだと誰が言ったのかしら? 
  辛い悲しい季節だのに。
   薄紫の朝も水仙のような星も老松を渡る風も、
  皆それぞれ異なる悲しみを与える。
  この世は二度と不安から解放されないのだろうか?”

                                        【「アンの娘リラ」 第12章】

   呉々も、こんな悲しい春にならない事を祈るばかりです。



   さて、こんな事ばかり言って、
  嘆いていても詮方ありませんね。
  今日のティータイムは “和” で。

   今日の肌寒さは、オレンジの焔に
  何とも言えない温もりを感じます。

   コップと後ろの花瓶は、砥部焼です。
  花瓶は 【以前】 にも紹介しましたね。

   私は元来、土物が好きなのですが、
  この砥部焼は磁器とは思えない、
  ぼってりとした手触りが土の温かさを
  感じるようで、好きなのです。

   それに白地に藍のシンプルな模様が、
  爽やかです。

   今日は裏庭に生えていた 「ハコベ」 を
  いつも頂いている、ドクダミ茶と一緒に入れてみました。

   量がそれほど多くなかったせいか、
  ドクダミの味の方が勝っていて、ほとんど違和感はありません。
  
   「アカザ」 も沢山芽を出していますし、こうなりますと・・
  苦手な草取りが、楽しい薬草(ハーブ)摘みになってしまいそうです。

   『薬草の自然療法』 の著者が仰っているように、
  「自然は、こんな健康に良いものを沢山用意してくれて、
  何と親切で愛に満ちているのでしょう・・。」

  ~と、なりますね。

心の雨宿り Ⅱ

2009-04-25 15:37:57 | 心の宝石箱


       今日は生憎の空模様になりました。
      この季節には珍しい大粒の雨。
      その雨音で目覚めました。

       晴れたら出掛けるつもりだったのですが、
      それはそれで、何だかほっとしている私がいます。

       晴耕雨読とでも言いましょうか・・。
      雨の日は家の中で読書でもして、のんびり過ごすのも良いかも知れません。

     それに、まだまだ肌寒い位ですから、“雨の日キャンドル” も、
    大丈夫ですものね。火が恋しいですもの。



     そうそう先日友人から貰った、竹本聖著 『ありがとうの本』 は、
    詩集ですから、あれからほどなく読む事が出来ました。
    心が、ほんわか温かくなる本でした。

     この本は、世の中全てが “ありがとう” で、満ち溢れている事に、
    気付かされます。そうなんですよね。

   物事の考え方、捉え方、受け止め方一つで・・どちらにだって転ぶのです。
  それならば、“ありがとう” と思えるようになりたい・・。~なんて。
  とは言っても、これがなかなか難しいのですが・・。

   そんな訳で・・。本棚から取り出したのは、ただ “積ん読” だけであった、
  渡辺淳一著 『風のように・贅を尽くす』、エッセイです。

   何と初版本ではありませんか。
  小説ではありませんので、求めてはみたものの、その時は興味がなくて、
  そのままになってしまったようです。もう9年も前なのですね。

   でも、まだまだそんな本が沢山・・。
  それどころか、ダブって買い求めているものも・・。

   今でしたら、この帯に書かれています、文章にも大層、惹かれますのに・・。
  そして私は勿論、音読です。

   この音読に関しましても、島崎藤村の次のような言葉を見つけました。
  渡辺淳一のそれと共に、次に並記しますね。


 “この所、年に3、4回、外国へ行っているが、
帰って来る度に感じる、どよんとした感じ。
 この日本という国全体を覆っている、何か淀んで、
気怠いげな雰囲気の事である―― ~渡辺 淳一”       

 “優れた人の書いた文章は、それを黙読、
翫味がんみするだけでなく、時には心ゆくばかり声を上げて
読んでみたい。
 我々は、あまりにも黙読に慣れ過ぎた。
文章を音読する事は、愛なくては叶わぬ事だ。
                     ~島崎 藤村”

   ふと明るくなりましたので、外を見ましたら・・。
  まだ降ってはいますが、いつの間にか雨は静かな霧雨になっています。
  もうすぐ上がりそうです・・。

夢の朝(あした)

2009-04-24 18:38:18 | リラのお気楽ユメ日記


   快晴の空で明けました。
  しかし昨夜もそうでしたが、
  今朝の寒かった事!
  
   まさに “若葉寒(さむ)” ですね。
  従って空気は、カラッとしています。
  カラッとと言いますと・・。

   ポプリが又々、増えています。
  以前よりは、セーブしているつもり
  なのですが・・。

   でも花びらを摘み、
  それらを1枚ずつ丁寧に広げて・・。
  こんな他愛もなく、何気ない事がなぜか楽しくて。

   さて昨日も記しましたように、
  写真は、ポツポツとその花を開き
  始めた、「卯の花」 です。 

   そして、右が 「ノースボール」。
  今日は(冒頭の写真を除いて)
  奇しくも “白” になりましたね。
  
   ただ、同じ白の花を咲かす、
  「リラの木」 に、未だに花芽が
  付かないのが、気になります。 

   葉っぱだけは、どんどん出ている
  のですが・・花、今年は無理かも知れません。

   そして私は・・と言いますと、今日も夢の中。
  と言いますのも、相変わらず松山千春の世界にいます。

   改めて曲をじっくり聴きますと・・どれもこれも胸に響きます。
  何と甘くて、切ない曲ばかりなのでしょう。

   “・・・ごく簡単な出来事でも、父が海の響きのこもる声で語ると、
  ロマンスと神秘の色彩を帯びて来るので、
  ジェーンに決して忘れられないものとなった。”
       
                                       【「丘の家のジェーン」 22.】
     
      本当にそうですよね。
     ごく簡単な言葉でも彼の甘い歌声で歌われますと、
     ロマンスと神秘の色彩を帯びて来てしまいますもの。

      今日は、昨日の You Tube の 「人生(たび)の空から」 の詞を。
     廻り道でも、人生(たび)の終わりに大切な人に、
     会えたらいいですね。


                 人生たびの空から

         深く耳を澄ませば 朝一番の汽笛
         街は俄かにざわめいて
         遠い人生の空から 君に送る便りは
         力まかせのなぐり書き
         廻り道でも 人生たびの終わりに
         君にもう一度 会えたらいいね

         いつも怯えていたね 風の音に奮えて
         吐き出す言葉は愚痴ばかり
         君ならよく分かるね こんな僕の気持が
         今なら一からやれるよね
       ※ 廻り道でも 人生の終わりに
         君にもう一度 会えたらいいね

                            松山 千春 ╱ 詞曲 

春の幻想

2009-04-23 17:45:25 | 音聴箱


   起床時は本当に良いお天気
  だったのですが、その後、
  不安定になって来ています。

   太陽が、照ったかと思うと又、陰ったり。
  おまけに肌寒く、朝はストーブまで入れる
  始末。今もPC上の気温は、15℃です。

   それでも白い花芽を付けた卯の花が、
  1輪、2輪と・・綻んで来ました。
  それは芳香も伴なって・・。

   さて、この所の・・映画の次の日の私の
  恒例の行動パターンと言いますと・・。

   そう、今日も、その余韻に
  たっぷり浸っているという訳です。

   今日も例に洩れず、
  私は朝から松山千春三昧。
  昔のカセットテープまで取り出して・・。
  そう言えば、カセットテープなんて、何だか懐かしいですね。

   私が彼の曲に目覚めたのは、今から20年前? 位です。
  もうデビューして30年経つそうですから、随分遅いですね。

   ある日、付けっ放しにしていたラジオから流れて来た歌・・。
  透き通った声と、歌詞の美しさに思わず聴き惚れてしまいました。
  その曲は、忘れもしません、「悲しい時には」

   「悲しい時には空を見上げ、私の瞳を涙はこぼれ、こぼれた涙を拾い集め、
  夜空へ放てば星と輝き、輝く星に祈り込めて、私はいつでも歌うこの歌・・・
  切々と、抒情たっぷりに歌い上げています。

   それからです。過去の作品を夢中で遡って聴き始めたのは・・。
  それまで、名前こそ知っていましたが、ほとんど興味はありませんでした。



   昨日の映画でも、自殺を企てようとした友人シュガーと、
  身体でぶつかり合った後、一面たんぽぽの咲く大地に寝転がって、言っていたものです。

   「何かあったら空を見よう。空は、悩みや色々な事を優しく包み込んでくれ、
  答えを導き出してくれる・・」 確か、このような内容だったかと・・。(正確ではありません)

   (映画の台詞が素敵でパンフレットを求めたのですが、載っていません)
  ただ、彼と空は特別だったようです。

   写真は、昨日の映画からの帰り道に撮ったものです。
  映画の北海道の大地とは比べるべくもありませんが、
  「想像の余地」 だけは、たっぷりあります。

   蓮華(れんげ)と、マーガレットに似た白い花の(名前も分かりません)
  咲き乱れる休耕地。

   そう言えば彼の曲に、「この道寄り道廻り道」 なんて、あるのですね。
  私そのものではありませんか・・。益々、道草に拍車がかかりそうです。




 
   今日は、若かりし頃の松山千春の魅力を・・。



映画 「旅立ち」~足寄より

2009-04-22 18:15:28 | 映画の香り


   昨日の雨は、夕方には上がり、今日は快晴になりました。
  こちらの桜(染井吉野)は、10日前に終わりましたが、つい一昨日まで、
  目の前の里山の山桜の・・その淡いピンクの桜を窓越しに楽しませて貰ったものです。

   ところが・・。やはりと言いますか・・昨日の雨で、見事に散ってしまいました。
  かなりピンクに染まった山が見えていたのですが、一夜にして一面緑に・・。
  その変わりようは、あまりにも鮮やかで少々、あっけにとられています。

   そんな中、映画 『「旅立ち」~足寄より』 を観て来ました。
  これは前回、予告編を観た時から即、観ようと決めていたものです。
  私自身、松山千春の大ファンですから。

   観終わった感想は・・と言いますと・・。
  ただ、“凄い!” それだけです。

   この映画は、松山千春自身の自伝を映画化したものです。
  彼が23歳の時の作品と言いますから、一生を描いたものではありません。

   フォークコンテストに19歳で出演して、デビューするまでの、
  ほんの僅かな期間を描いたに過ぎませんが、画面に終始、釘付けでした。

   コンテストに、1人遅れてパトカーで到着。奇抜なスタイルにざわめきの会場。
  「お前ら、うっせーぞ、笑ってないで歌を聴け!」 鋭く一喝する千春(大東俊介)。
  歌い始めた、彼の曲 「旅立ち」。聴き惚れてシーンとする会場。

   コンテストには落ちたけれど、審査員だった、
  ラジオ・ディレクターの竹田(萩原聖人)との運命の出会い。
  彼は、「必ず、チャンスは来る。曲を作って待っているように。」 と告げるのです。

   千春の才能をいち早く見出し、チャンスを与え、
  支えた竹田と千春の男の友情と、絆の強さを知りました。

   「2500人収容出来る、北海道で一番のホールだ。いつか、ここを満員にしよう。」
  竹田と誓った夢・・。そこは厚生年金会館ホール。

   又、千春の真っ直ぐな精神と反骨心。父親への愛。
  そして、故郷への溢れる思い・・。彼が北海道にこだわる、その理由を得心しました。

   そして、至る所に見られる、「大空と大地の中で」 そのままの、
  北海道の壮大な景色。千春の歌と共に、堪能しました。

   そうそう、象徴的でした、「1輪の真紅の薔薇」。
  机の上に、コンサートの会場の片隅に・・いつも置かれていました。

   薔薇は、原種はヒマラヤの山中なんだそうですね。
  棘があり、孤高で真っ直ぐな松山千春そのものなんだそうです。

   そう言えば、ラフマニノフは、「リラの花」 だった事を・・
  ふと思い出してしまいました。

   そうそう、私が彼の歌を好きなのは、曲の美しさも然る事ながら、
  詩の美しさにもあります。それに男性には珍しく、女性の心を歌っている事も・・。

   いみじくも、今日の映画の中で語っていました。
  男の自分では恥ずかしくて言えない事を、女性の言葉で言わせているのだと・・
  確か、こんな風な事を・・。とても、シャイな方なのですね。

   地元の映画館でしたので、今日は自転車。
  帰りは、いつの間にか、「旅立ち」 の鼻歌を・・。単純ですね。





 予告編ですが、しばし映画の世界に・・。



雨だれは薔薇の調べ

2009-04-21 16:55:26 | リラのお気楽ユメ日記


     起床時は、今にも泣き出しそうな空。
    やはり、“天気予報通りだわ・・”
    ~なんて思いながら、なぜか、ルンルン。

     それが、ゴミ出しの頃には、まさか・・の太陽が照って来ました。
    そして又々、やってしまいました。

     昨日、あれだけ太陽の下、庭に出た事を後悔しましたのに。
    それなのに・・。
    
     今の私は、ジェーン気分で? これも・・なぜか、
    庭の草取りが楽しくて仕方ないのです。
    気が付けば、ノーメークで10分、20分はザラ。

   “・・・庭はジェーンに報いた。
  その人が触れば、ものが生長するというたぐいの人が
いるが、ジェーンもその一人であった。
   雑草は1本も顔を出す事を許されなかった。
  ジェーンは毎朝、早く起きて草取りをした。・・・”
     
                                        【「丘の家のジェーン」 17.】

   こうなりますと・・短い草なのに、見つけると嬉しくて・・。
  何事も徹底してやらなければ気の済まない私ですから尚更です。
  と言っても私の場合、あくまでも期間限定なのですが・・。

   さて朝のうち、お天気には
  右往左往・・しましたが? 
  お昼頃には、降って来ました。

   音もなく静かに・・。
  優しい雨です。

   こちらは、一昨日求めて来た、
  ラズベリー&あんずジャムです。

   それにしましても、
  この私がジャムだなんて。

   いつかの記事の 【珈琲好き】 になられたお姑さんの如く、
  人間って、決めつけは良くありませんね。

     私のジャム好きになった、そもそものきっかけは、
    薔薇の花びらが丸ごと入った、“薔薇の花びらジャム” を頂いた事から。

     どうやら、本当のジャムの美味しさを知らなかったようです。
    と言うより・・大層、ロマンティックでもありますね。
    そんな訳で・・。今日は、いつもと違って、これからティータイムにしましょう。



 今日は、北原白秋の詩をご紹介致します。

                薔薇

       薔薇ノ木ニ
       薔薇ノ花サク。

       ナニゴトノ不思議ナケレド

                          ~北原 白秋 「白金之独楽」 より             

春の香り仄か

2009-04-20 18:33:58 | 香る庭の花綴り

【西洋十二単(セイヨウジュウニヒトエ)】

   今日の空は真珠色。
  春らしい薄曇り・・と言った天候です。

   午前中は、それでも時折、
  太陽が顔を出していましたが、
  朧な? 太陽になりました。

   それもその筈、この天気は、
  今日までなのですね。

   まだ雨は降り出してはいませんが、
  風が出て来ました。

   薄紫色の 「蔓日々草」 は、
  大きく左右に身体を揺らしています。

   さて、私は・・と言いますと・・。
  ほんの少し・・のつもりでしたのに、思わぬ長居をする羽目に・・。
  
   と言っても庭なのですが、
  時間を忘れ、何と2時間近くも
  居座ってしまいました。

   これでも、昨年までは美白に気を
  使い、(理由にしていただけかも?)
  少々、草が生えていても・・
  平気で放っていたものです。

   それなのに今年はいけません。
  “アラッ、小手毬が咲いたのね・・”
  “卯の花に白い花芽・・もうすぐね・・。”
  ~なんて。

   他愛もない事に、一喜一憂し、いそいそと庭に出てしまうのですから。
  そして毎日のように、リラの木を観察し・・。
  
   一つには今年の我庭は、何ともいい香りがして、
  家になど、じっとしていられないのです。

   でも、お化粧こそしていましたが、頬が熱い!
  明らかに日焼けしたようです。“後の祭り” とは、良く言ったものですね。
  でも、ちょっとだけ・・アンに近付いたのかも知れません。

     “・・・冬じゅう自分の時間は、
   ほとんど1分もなかったアンは、
   春の喜びを衣装とし、
   文字通り庭で明けくれした。・・・”
         
                                   【「炉辺荘のアン」 第14章】



   ところで今日は星野富弘氏の詩を・・。
  同じ 「菜の花」 を見ても、人の思いは様々である事を伺い知る事が出来ます。

             菜の花
     
     私の首のように
     茎が簡単に折れてしまった
     しかし菜の花はそこから芽を出し
     花を咲かせた
     私もこの花と
     同じ水を飲んでいる
     同じ光を受けている
     強い茎になろう