だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

バスに乗り遅れないように…

2007-05-26 21:56:33 | 映画
ジョン・キャメロン・ミッチェルってご存知?私がはじめて彼を知ったのは、映画「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」(01)でのこと。1997年NYのオフ・ブロードウェイで上演され、大ヒット・ロングランを記録していました。ちなみに日本では、04年と05年に渋谷のPARCO劇場で上演。私も三上博史さんの初演を見ました。(07年には、山本耕史さん主演で上演)

この「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」は、統合前の東ドイツ生まれのヘドウィグが、幼い頃に母親から聞いていたプラトンの『愛の起原』をもとに、自らの性転換手術(しかも微妙に失敗…)を契機に自分の片割れを探すというロック・ミュージカル。ジョン・キャメロン・ミッチェルは、監督・脚本・原作戯曲・主演を務めた、天才。

そのジョン・キャメロン・ミッチェルの最新作が、「ショートバス」です。今回も監督・製作・脚本を担当。“ショートバス”とは、アメリカのスクールバス(黄色の)短いもの。通常は長いものを使っていますが、体に障害を持った子や精神障害児、反対に天才などの“特別ケア”を必要とする児童のためのバスのことをいいます。

この映画の“ショートバス”とは、NYブルックリンにある、愛があふれる(?)サロンのこと。映画の登場人物は、普通とはちょっとちがうかも…の人たち。自らも悩みを抱えている“カップル・カウンセラー”のソフィア(スークイン・リー)。ハンサムなゲイのジェームス(ポール・ドーソン)は、パートナーのジェイミーと暮らしているけど、最近は自分をビデオで撮影する毎日…。

ジェームスとジェイミーの2人に憧れている、モデルで美男子のセス。ジェームスをなぜかストーキングしている、カレブ。ソフィアの夫で、仕事がないダメ男、ロブ。美人でプロのSM女王、セヴリン。みんな何かしら問題や悩みを抱えている、7人の主人公。そのみんなが集まるところ。それが“ショートバス”なんですね。

どうもゲイ映画は苦手…という人も、ジョン・キャメロン・ミッチェルの作品にはやさしさがいっぱい。それに等身大の登場人物が、とってもリアル。日本では好みでない人もいるかもしれませんが、一度は見ても損はないかもよ。JCMを知るために…。
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