[1月3日19:30.天候:晴 東京都大田区 東急エクセルホテル羽田 客室]
鈴木:「ムフフフ……!ここだ。この部屋だ」
鈴木はマリアの部屋に到着すると、インターホンを押した。
マリア:「はい」
しばらくして、ドアが開く。
鈴木:「どうも、こんばんは」
マリア:「あ、あなた……!」
慌ててドアを閉めようとしたマリアに対し、足でドアを止める鈴木。
鈴木:「おっと!そうは行かねぇよ。おお〜、シャワーを浴びた後なんだね。普段のブレザーもいいけど、その寝間着姿もいいですねぇ……」
鈴木、横田とはまた違うキモい笑みを浮かべる。
マリア:「な、何の用だ?」
鈴木:「今日は折り入って話があって来たんですよ。ちょっと中に失礼しますよ」
マリア:「だ、ダメだ!ユウタ達を呼んでから……」
鈴木:「2人で話がしたいんですよ。2人でね……!ムフフフフ……」
鈴木は半ば強引にマリアの部屋に入った。
鈴木:「魔法使いのローブに魔法の杖。これは本当に、ただの占い師が持つアイテムですか?」
マリア:「な、何が言いたい!?」
鈴木:「マリアさんは本当は魔女でしょう?別に隠さなくていいんですよ。俺はただ単に、魔法とあなたに興味があるだけですから」
マリア:「何のことだか分からない」
鈴木:「そうですか?現に今も魔法を使ってるじゃないですか」
マリア:「?」
鈴木:「本当は日本語をペラペラ喋れないんでしょう?何ですか?口の動きと実際に聞こえてくる日本語が一致しないんですけど?まるで映画の日本語吹き替え版を観ている感じだ」
マリア:(し、しまった……!自動通訳魔法具、使用中だった!)
鈴木:「ねぇ、いい加減隠さないでくださいよ。俺がゲームが好きで、稲生先輩とそこが合うってのは知ってるでしょう?」
マリア:「それがどうした?」
鈴木:「是非今度作るゲームに、マリアさんみたいなかわいい魔女さんを登場させたいんですよ。そのモデルになって頂きたいんです」
マリア:「どんなゲームを作るのか知らないが、お断わりだな」
鈴木:「そうですか。でもこの映像を観たら、きっと了承してくれると思いますよ」
鈴木はマリアの体を舐めるように見ながら、1枚のDVDを出した。
鈴木:「これはあなたが正証寺で魔法を使う所をバッチリ撮った映像です」
マリア:「なっ……!?」
鈴木:「今、再生しますからね」
鈴木はポータブルDVDプレイヤーを再生した。
そのモニタに映ったのは、マリアが酔っ払いながらも正確な魔法陣を描き、そこに飛び込んでルゥ・ラを使用する所だった。
鈴木:「どうです?これ、魔法以外の何物でも無いでしょう?」
マリア:「こ、これはイリュージョンの練習だ!私の師匠は、こういったイリュージョンもやっていて……」
鈴木:「いやいや、どう見ても魔法。もちろん、このDVDは差し上げます。但し、俺の芸術に協力してくれたらね」
マリア:「芸術だって!?」
鈴木:「俺のゲームに登場させる魔女は、まだ敵役か味方役かは決まってないんですけど、いずれにせよ、戦いの展開がピンチになるという設定です。その際、服をビリビリに破られて裸体を曝け出すという……。そのシーンは実写にしたいと思うんですよ。そのシーンを撮らせてもらうだけでいいんです」
マリア:「ポルノゲームでも作る気か。悪いけど私は魔法なんて使って無いし、あなたの芸術に協力するつもりもない。分かったら、とっととこの部屋から出て行け!」
鈴木:「分からない人だなぁ。もうあなたには選択肢は無いんだよっ!!」
マリア:「な、何を……!」
鈴木、マリアを押し倒した。
そして、【18歳未満閲覧禁止要項に抵触する為、カット致します】。
[同日19:20.天候:晴 羽田空港国際線ターミナル]
鈴木:「ムフフ……!どうだ?思い知ったか……!ほら、気持ちいいだろ……!ムフフフ……」
運転手:「お客さん!お客さん!」
鈴木:「中に出すぞ……!」
運転手:「お客さん!!」
鈴木:「……んあっ!?」
運転手:「あの、もう終点なんで、降りてください!」
鈴木:「……はっ!?」
鈴木は周囲を見渡した。
すると、そこはバス車内だった。
鈴木:「こ、ここはどこ!?」
運転手:「終点の羽田空港国際線ターミナルです。折り返し準備をしないといけないので、早く降りてください」
鈴木:「ええーっ!?」
今までのことは全部夢だった。
鈴木:「く、くそっ……!第2ターミナルで降りるはずだったのに……!」
運転手:「運賃は変わりませんし、ターミナル間無料循環バスが走ってますから、それで戻れますよ」
鈴木「くそっ!」
鈴木は荷棚に手を伸ばした。
だが、手は空を切るだけだった。
鈴木:「? あれ!?」
運転手:「どうしました?」
鈴木:「に、荷物が無い!」
運転手:「ええっ?」
鈴木:「俺の荷物が無ーい!ちくしょう!盗まれたーっ!!」
バス車内に鈴木の絶叫がこだました。
鈴木:「こんな功徳の無い仏法、辞めてやるーっ!!」
[同日同時刻 天候:晴 羽田空港第2ターミナル]
ソッカー戦闘員A:「隊長!日顕宗のバカから奪い取って来ました!」
ソッカー隊長:「うむ、でかしたぞ」
ソッカー戦闘員B:「ちょっとクロロホルムを嗅がせただけでイチコロ。さすがは、ソッカーの科学技術は凄いですな」
隊長:「そうだろうそうだろう。それで首尾はどうだ?」
戦闘員A:「バッチシです。これで次の“フェイク”は『止まらぬ日顕宗の悪事!』『今度は外国人女性の動向を盗撮!!』で決まりですな」
戦闘員B:「噂ではイリュージョンの練習をしていただけの女性を魔女と決めつけ、別の意味で火あぶりにしようと企んでいたそうですよ」
隊長:「それは何という……!正にダイ・サーク総統をも恐れぬ悪の所業!すぐにこれを持って帰るぞ!」
戦闘員A&B:「ハハッ!」
鈴木:「ムフフフ……!ここだ。この部屋だ」
鈴木はマリアの部屋に到着すると、インターホンを押した。
マリア:「はい」
しばらくして、ドアが開く。
鈴木:「どうも、こんばんは」
マリア:「あ、あなた……!」
慌ててドアを閉めようとしたマリアに対し、足でドアを止める鈴木。
鈴木:「おっと!そうは行かねぇよ。おお〜、シャワーを浴びた後なんだね。普段のブレザーもいいけど、その寝間着姿もいいですねぇ……」
鈴木、横田とはまた違うキモい笑みを浮かべる。
マリア:「な、何の用だ?」
鈴木:「今日は折り入って話があって来たんですよ。ちょっと中に失礼しますよ」
マリア:「だ、ダメだ!ユウタ達を呼んでから……」
鈴木:「2人で話がしたいんですよ。2人でね……!ムフフフフ……」
鈴木は半ば強引にマリアの部屋に入った。
鈴木:「魔法使いのローブに魔法の杖。これは本当に、ただの占い師が持つアイテムですか?」
マリア:「な、何が言いたい!?」
鈴木:「マリアさんは本当は魔女でしょう?別に隠さなくていいんですよ。俺はただ単に、魔法とあなたに興味があるだけですから」
マリア:「何のことだか分からない」
鈴木:「そうですか?現に今も魔法を使ってるじゃないですか」
マリア:「?」
鈴木:「本当は日本語をペラペラ喋れないんでしょう?何ですか?口の動きと実際に聞こえてくる日本語が一致しないんですけど?まるで映画の日本語吹き替え版を観ている感じだ」
マリア:(し、しまった……!自動通訳魔法具、使用中だった!)
鈴木:「ねぇ、いい加減隠さないでくださいよ。俺がゲームが好きで、稲生先輩とそこが合うってのは知ってるでしょう?」
マリア:「それがどうした?」
鈴木:「是非今度作るゲームに、マリアさんみたいなかわいい魔女さんを登場させたいんですよ。そのモデルになって頂きたいんです」
マリア:「どんなゲームを作るのか知らないが、お断わりだな」
鈴木:「そうですか。でもこの映像を観たら、きっと了承してくれると思いますよ」
鈴木はマリアの体を舐めるように見ながら、1枚のDVDを出した。
鈴木:「これはあなたが正証寺で魔法を使う所をバッチリ撮った映像です」
マリア:「なっ……!?」
鈴木:「今、再生しますからね」
鈴木はポータブルDVDプレイヤーを再生した。
そのモニタに映ったのは、マリアが酔っ払いながらも正確な魔法陣を描き、そこに飛び込んでルゥ・ラを使用する所だった。
鈴木:「どうです?これ、魔法以外の何物でも無いでしょう?」
マリア:「こ、これはイリュージョンの練習だ!私の師匠は、こういったイリュージョンもやっていて……」
鈴木:「いやいや、どう見ても魔法。もちろん、このDVDは差し上げます。但し、俺の芸術に協力してくれたらね」
マリア:「芸術だって!?」
鈴木:「俺のゲームに登場させる魔女は、まだ敵役か味方役かは決まってないんですけど、いずれにせよ、戦いの展開がピンチになるという設定です。その際、服をビリビリに破られて裸体を曝け出すという……。そのシーンは実写にしたいと思うんですよ。そのシーンを撮らせてもらうだけでいいんです」
マリア:「ポルノゲームでも作る気か。悪いけど私は魔法なんて使って無いし、あなたの芸術に協力するつもりもない。分かったら、とっととこの部屋から出て行け!」
鈴木:「分からない人だなぁ。もうあなたには選択肢は無いんだよっ!!」
マリア:「な、何を……!」
鈴木、マリアを押し倒した。
そして、【18歳未満閲覧禁止要項に抵触する為、カット致します】。
[同日19:20.天候:晴 羽田空港国際線ターミナル]
鈴木:「ムフフ……!どうだ?思い知ったか……!ほら、気持ちいいだろ……!ムフフフ……」
運転手:「お客さん!お客さん!」
鈴木:「中に出すぞ……!」
運転手:「お客さん!!」
鈴木:「……んあっ!?」
運転手:「あの、もう終点なんで、降りてください!」
鈴木:「……はっ!?」
鈴木は周囲を見渡した。
すると、そこはバス車内だった。
鈴木:「こ、ここはどこ!?」
運転手:「終点の羽田空港国際線ターミナルです。折り返し準備をしないといけないので、早く降りてください」
鈴木:「ええーっ!?」
今までのことは全部夢だった。
鈴木:「く、くそっ……!第2ターミナルで降りるはずだったのに……!」
運転手:「運賃は変わりませんし、ターミナル間無料循環バスが走ってますから、それで戻れますよ」
鈴木「くそっ!」
鈴木は荷棚に手を伸ばした。
だが、手は空を切るだけだった。
鈴木:「? あれ!?」
運転手:「どうしました?」
鈴木:「に、荷物が無い!」
運転手:「ええっ?」
鈴木:「俺の荷物が無ーい!ちくしょう!盗まれたーっ!!」
バス車内に鈴木の絶叫がこだました。
鈴木:「こんな功徳の無い仏法、辞めてやるーっ!!」
[同日同時刻 天候:晴 羽田空港第2ターミナル]
ソッカー戦闘員A:「隊長!日顕宗のバカから奪い取って来ました!」
ソッカー隊長:「うむ、でかしたぞ」
ソッカー戦闘員B:「ちょっとクロロホルムを嗅がせただけでイチコロ。さすがは、ソッカーの科学技術は凄いですな」
隊長:「そうだろうそうだろう。それで首尾はどうだ?」
戦闘員A:「バッチシです。これで次の“フェイク”は『止まらぬ日顕宗の悪事!』『今度は外国人女性の動向を盗撮!!』で決まりですな」
戦闘員B:「噂ではイリュージョンの練習をしていただけの女性を魔女と決めつけ、別の意味で火あぶりにしようと企んでいたそうですよ」
隊長:「それは何という……!正にダイ・サーク総統をも恐れぬ悪の所業!すぐにこれを持って帰るぞ!」
戦闘員A&B:「ハハッ!」