マーリンの美味しい生活

ストレス解消は観劇と食べ歩き。

玉三郎さん

2011年01月06日 | 歌舞伎
ル・テアトル銀座にて玉三郎さんの特別公演を観て参りました。

素晴らしかったです

エレベーターを降りると玉三郎さんがこのようにお出迎えしてくださいました。



吹き抜けのロビーには、繭玉が飾られお正月らしい華やかさです。いつものルテ銀とは随分趣きが違っていました。

獅子舞もいて、手を噛んでもらいました。友人曰く「これで今年もいいことあるよ!」。(でも今ここに居られること自体が凄くラッキーな事なんだよね。)

これらは、お客様にお正月らしい気分を味わっていただくために・・・と玉三郎さんがスタッフ達と考えてくださったしつらえだそうです。

劇場内には短い花道も出来ていました。歌舞伎座に比べると縦長で幅の狭い劇場ですが、後ろから4~5列目の席だったにもかかわらずとても観やすかったです。

阿古屋の艶やかで美しかったこと。衣装も素晴らしかったけれど、何よりも素晴らしかったのは琴・三味線・胡弓の三曲を一人で弾くということでしょうね。琴責めというくらいだから相当の難曲らしいですが、玉三郎さんは何時か阿古屋をと夢見て10歳以前からお稽古を始められたとか。しかも実際初めて阿古屋を演じたのはそれから30年後のことだったそうです。

その間、いつやれるか分からないのに精進を重ねて来られたのであろう姿が、阿古屋が一心不乱に弾く姿と重なって神々しくさえ見えました。

歌右衛門さんから玉三郎さんへと継承されたこの「阿古屋」、後を継げる女形はいるのでしょうか?私は菊之助さんあたりに継いでいただけたらなあ・・・と夢見ているのですが、どうなりますことやら。

女伊達も粋でカラリとして華やかな舞台で、阿古屋とは全然違う男っぽい女形という新鮮な姿を見せてもらって楽しかったです。

女形なのに侠気あふれる玉三郎さんの口上「歌舞伎をこれからもどうぞ宜しくお願いいたします。」に今回の公演を引き受けた真意が表れていて客席は拍手喝采でした。拍手が鳴り止まず、歌舞伎には珍しくカーテンコールもありましたよ。
お正月の歌舞伎って本当にいいですね。華やかで、こいつは春から縁起がいいわいっていう気分になれます。日本人に生まれて本当によかったなあ・・・とつくづく思いながら帰ってきました。

当日券も若干出るようなので興味が有る方は行ってみては如何でしょうか?次はいつ観られるかわかりませんよ!