雨二滴 日は照りかへす 麦の秋 虚子
少し郊外を走っていたら、いまどき珍しい「小麦畑」が目に入った。刈り取り時期になっている。
それにしても、これしかない作付けで、何をしようとするのだろうか。
大麦小麦の麦畑は、日本農村の春先から、夏にかけての原風景だった時代がある。
子供時分には、小麦の実を噛んで、チューインガムにしたり、鳥もちを作ってあそんだ。またムギワラで麦藁籠を作り、さくらんぼや木苺を入れて食べた。
麦畑は恋の生まれるところです。
麦秋の覚えなき手の目隠しよ 鷹羽狩行
「麦畑」というオヨネーズの歌があります。
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嫁っこ来ておくれ
やんだ たまげたな
きゅうに何言うだ
おらも前から まっつぁんを
好きだと思ってた
鍬を持つ手がふるえてる
鎌を持つ手もふるえてる
二人の心は 沈むゆうしに
真っ赤っかに染められて
おらでええのか
おらおめえでええてば
愛の花咲く 麦畑
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最近、世界中で小麦が値上がりしている。
高騰の原因は①アメリカの在庫量不足②水不足のオーストラリアの生産が落ちてる③ブラジル、ロシア、インド、中国、いわゆるBRICsの需要が急増したことが主たる理由だという。
小麦の87%を輸入している日本、輸入した小麦は政府が買い付け、製粉会社に販売する仕組みになっている。この売り渡し価格が春先から30%も上がった。
*食パン、菓子パンはじめ、うどん、そうめん、スパゲッティ、ラーメンなどの麺類、ピザ、たこ焼き、ギョーザの皮、肉まんの皮、天ぷらのころも、ケーキやクッキーとかのお菓子も値上がりしている。
タニシは水を飲んでいる。