たにしのアブク 風綴り

87歳になります。独り徘徊と追慕の日々は永く切ない。

映画 「愛を読むひと」 少年は償いに生きた

2009-07-01 06:01:34 | 劇場映画
今日から7月・文月
久しぶりに、映画の話から始めます。「愛を読むひと」を観ました。

運命の女性・ハンナ・シュミッツは、アカデミー賞主演女優賞に輝いたケイト・ウィンスレット。
さすがオスカー女優、脱ぎっぷりも、エロスの極致も見事な演技を魅せる。

15歳のマイケルは学校の帰り、市電の中で具合が悪くなり、降りてしまう。
歩けなくなっているところ、市電の女性車掌・ハンナ(ケイト・ウィンスレット)に助けられる。

<15歳のぼくは、母親といってもおかしくないほどの年上の女性と恋に落ちた。「何か朗読してよ、坊や」――ハンナは、なぜかいつも本を朗読して聞かせて欲しいと求める。=原作本「朗読者」裏表紙の一部から、作者はフンボルト大学の法律学教授ベルンハルト・シュリンク。新潮文庫・510円>

原作本の始まりは、15歳少年の目から、成熟した女性の身の回りに、戸惑いと憧れの心情が細やかに綴られる。
セックスの後先で、ハンナはいつもマイケルに、
学校で習った、詩劇やロマンセの本を、
読んでくれるようせがむ。

ハンナの上司がある日「事務方の仕事に昇任」の内示を伝える。
少年と年増女の愛欲劇はここままで。
ハンナは忽然とどこかに消えてしまう。

法科の大学生になったマイケルは、ゼミの実習で裁判を傍聴する。被告席に年上の女・ハンナがいるのに気付く。
初めて聞くハンナの過去。証言者らがハンナを追い詰める。



映画館はかなり混んでいました。女性客が大半でした。延々と続くエンドローグ(キャストやスタッフの名前の紹介)の間、だれも席を立たない、立てない)。