中年の恋路は、熟成ワインの飲み心地か。
映画サイドウィイズを観ました。
映画は、カリフォルニアの太陽、ブドウ畑、クラシックなワイセラーでのティスティング、ワインレストランなど、ナパ・バレーの自然と街と陽光、アメリカとは思えない落ち着きのなかにある。食事でパーティでひっきりなしに飲まれるワイン。
映画も程よく熟成した、ワインのように酔わせる絶品の味。
仕事も生活も、行き詰まったバツイチの、シナリオライター斉藤道雄・小日向文世。なんともいえないほど、役柄にピッタリのキャラクター。
学生時代の友人、上原大介・生瀬勝久の結婚式に出るためにロスの空港に着いた。
大介は、レストランの雇われ店長で、アメリカ人資産家令嬢と1週間後に結婚式を挙げることになっている。
二人は式までの1週間を、フィアンセ公認のドライブ旅行に行くことになった。
行き先は、米カリフォルニアワインの産地ナパ・バレー。
なんとも、負け組み的な中年男の斉藤道雄・小日向文世はなぜか、ワインのウンチクがすごい。
こだわりは「ピノ・ノワール」。
一方、お調子者の上原大介・生瀬勝久はナンパに精を出す。
ナンパ目的に入ったワインレストラン。
二人の女連れの日本人女性がいた。
田中麻有子・鈴木京香(マユコ)、「カベルネ・ソーヴィニヨン」に魅せられるワイセラーのチーフ。
もう一人は画家を目指す二世、ミナ・パーカー・菊池凛子(バベルで全裸をさらして2006年のアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた)4人のなかで一番、光っている。
映画はここから動き出す、歯がゆい中年男の恋、仕事に生きたい結婚に失敗した女。
上等なワインを味わうように、なんともいえない緩いテンポが心地よい。
そして、ちょっぴりコメディー味もほどよい。
たにしの爺、ちょっと酔いすぎたかな。ウィ~
ナパ・バレーのワインセラーめぐりならここ。
この映画は、全く予備知識も映評も見ずに、映画館で偶然選んだものでした。
そして、ハリウッド映画「サイドウェイ」をアメリカ人監督、日本人キャストでリメークものだということはWebで知った。