夏至。二十四節気のひとつ。
太陽が最も北(北回帰線の真上)に来るために、
一年で最も昼の時間が長くなる日。
夜明けも早く。
ホトトギスの鳴き声が聞こえる。
早起きの爺は夜9時には、
目を開けていられない。
この時期、刷毛のように咲くねむの木の花。
夜になると閉じるので、日暮しの木とも。
紀女郎が大伴宿祢家持に贈った合歓木の花。
昼は咲き夜は恋ひ寝る合歓木の花
君のみ見めや戯奴さへに見よ
(万葉集 巻8・1461)
紀女郎(きのいらつめ)が茅花と合歓の花を折って、家持に贈った際に添えた歌です。
昼は花ひらき、夜は恋いつつ寝る合歓木の花を、
あるじ(わたし一人)だけ見ていてよいだろうか。
お前さんも来て一緒に見ようよ。
女郎が戯れに、一夜の添い寝の誘惑に贈った歌に対し、
家持はなんと応えたのでしょうか。
おまけの百合はご近所の佳人からのいただいた花です。
部屋中悩ましい香りに充ちています。
詩は添えられていませんでした。