雲南、見たり聞いたり感じたり

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中国人による「偽装」食品の見分け方

2007-07-13 23:44:24 | Weblog
写真は雲南人の好物である、どくだみの茎の前菜。鼻に抜ける独特の臭みと唐辛子の辛みが食欲をかきたてる。熱々のごはんに載せれば何杯でも食べられる、とは昆明に移り住んだタイ族のおばさんの言。夏ばて気味のときにはぴったりの食べ物である。

【「知」は身を助く】
 毎日のように偽装肉事件や中国の危険な食品情報など食の安全にかかわる報道がなされていますが、消費者を欺く驚愕の手口の数々に驚かれる方も多いことでしょう。

 「中国のモノって危ない」と思っているのは日本だけではなく、中国市民も同じ。それどころか彼らが日々、痛切に感じていることなのです。ですから中国のちゃんとした家庭の人たちは悪い食品の見分け方を、よーく、知っています。信用のある店で購入する、加工されない状態のものを買うのは基本中の基本。私が、屋台の食べ物を買い食いしようとすると
 「こういうのは不潔だから、やめたほうがいい」
 とたしなめられるほどです。

 見抜けなければこちらが負け。中国でも消費者対販売側で、熾烈なバトルが連日、繰り返されていました。以下はそのリポートです。

【どくだみ茎の前菜】
 雲南では主にタイ族の食事にどくだみの茎をごま油と唐辛子味噌風などであえたものが、ごはんの友として愛されているのだが、これがまず問題だった。

 どくだみの茎はさわやかな香りとパリッとした歯ごたえが身上なのだが、新鮮でないと歯ごたえは落ち、見た目も黒くなっていく。そこで編み出されたのが、漂白剤づけだ。

 『春城晩報』の記者が「黒い噂」を聞きつけ、とある昆明の市場の仕分け場に行くと、一人の日焼けした若者がしなびたどくだみの茎を漂白剤に付けていた。
 聞くと悪びれもせず、
「この薬に10時間つけこむと、色もよく、歯触りもよくなると評判なんだ」と答える。そこの店主は悪いことだと知っているようだが、雇われた若者はその薬が、人体にとって劇薬なのだということも、手に直接、つけると肌が荒れるということも知らずに素手で作業を続けていたのだった。

 タイ族出身の昆明市民に見分け方を聞くと、「簡単なことよ。本当のどくだみの茎にはピンクの小さな縞があるから、それを探すの」と教えてくれた。

 ちなみに雲南ではどくだみを「魚腥草」とかく。魚の生臭い草、という意味だ。とはいうものの日本のどくだみほどは、きつい匂いではなかった。野草ではなく、栽培種となっているためだろう。日本の春の山菜「うど」と同じである。
                            

コメント (4)
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