石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

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BPエネルギー統計2018年版解説シリーズ:石油+天然ガス篇 (5)

2018-09-20 | BP統計

 

(注)本レポートは「マイ・ライブラリー」で一括してご覧いただけます。

 

http://mylibrary.maeda1.jp/0452BpOilGas2018.pdf

 

 

2.世界の石油と天然ガスの生産量

(中東と北米で全世界の50%!)

(1)2017年の石油と天然ガスの地域別合計生産量

(図http://bpdatabase.maeda1.jp/3-2-G01.pdf 参照)

2017年の世界の石油生産量は日量9,265万バレル(以下B/D)であり、これに対して天然ガスの生産量は年間3兆6,804億立方メートル(以下㎥)であった。天然ガスの生産量を石油に換算すると6,342万B/Dとなり、従って石油と天然ガスを合わせた1日当りの生産量は1億5,607万B/Dとなる。両者の比率は石油59%、天然ガス41%である。

 

生産量を地域別に見ると、中東が4,297万B/Dと最も多く、北米がこれに次ぐ3,651万B/Dである。中東が世界全体に占める割合は28%で、北米は23%である。この2地域だけで世界の生産量の半分を占めている。両地域の石油と天然ガスの比率を比較すると、中東は石油3,160万B/D、天然ガス6,599億㎥(石油換算:1,137万B/D)と、石油の生産量が74%を占めて圧倒的に多く、北米は石油生産量が2,011万B/D、天然ガス生産量が9,515億㎥(石油換算:1,640万B/D)でその比率は石油55%、天然ガス45%である。両地域に次ぐ生産量を誇るロシア・中央アジアは石油生産量1,429万B/D、天然ガス生産量8,155億㎥(石油換算:1,405万B/D)であり石油と天然ガスはほぼ同量である。

 

アジア・大洋州、アフリカ、中南米及び欧州4地域の生産量は中東或は北米地域の半分もしくはそれ以下である。石油と天然ガスの比率はアジア・大洋州(石油換算合計生産量:1,835万B/D)は天然ガスが多いが、アフリカ(同1,195万B/D)と中南米(同1,027万B/D)は中東と同じく石油生産が全体の7割前後を占めており天然ガスの比率は小さい。

 

前回の埋蔵量で触れたとおり世界の石油と天然ガスの埋蔵量の比率は58%対42%(石油埋蔵量1兆6,967億バレル、天然ガス埋蔵量1兆2,168億バレル)である。地域別のシェアは北米が埋蔵量シェア10%、生産量シェア23%と生産量シェアが高くアジア・大洋州(6%対12%)、欧州(1%対5%)も北米と同様の傾向を示している。これに対して中東は埋蔵量シェア45%に対し生産量シェアは27%にとどまっており、中南米も同様に生産量シェアが低い。このことから中東では今後さらに天然ガスの開発生産に拍車がかかるものと考えられる。

 

(続く)

 

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。

        前田 高行         〒183-0027東京都府中市本町2-31-13-601

                               Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642

                               E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp

 

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