(注)本シリーズは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0491WorldRank4.pdf
(世界ランクシリーズ その4 2019年版)
2.世界と中東主要国の人間開発指数(続き)
(改善著しいイランと中国!)
2-2 1990~2018年のHDI指数の推移
(図http://rank.maeda1.jp/4-G01.pdf参照)
世界トップのノルウェーと日本、中国及びUAE、サウジアラビア、イランの中東3カ国に全世界平均、アラブ諸国平均それぞれの開発指数について1990年から2018年までの推移を追ってみる。
ノルウェーのHDIは1990年ですでに高々度開発国(VHHD)であり、2000年にはHDIが0.900を超え、2018年のHDIは0.954に達している。日本も1990年にはHDI 0.816とVHHDの仲間入りを果たしており、2010年代前半に0.900を超えて2018年は0.915となっている。
UAEとサウジアラビアを比べると、1990年のHDIはそれぞれ0.723及び0.698であり、UAEはすでに高度人間開発(HHD)段階に達していた。サウジアラビアは1990年段階では未だ中位度開発(MHD)に留まっていたが、1990年代中にHHDに格上げされ、2010年には両国ともVHHDグループに仲間入りしている。両国のIndexの格差は小さく、2018年はUAEが0.866、サウジアラビアは0.857である。
イランと中国のHDIは1990年から2010年までの20年間で大幅に改善されている。イランの1990年のHDIは0.577であり世界平均を下回っていたが、2000年には世界平均を上回る指数(0.671)に達した。同国は2000年代に0.700を突破してHHDグループに入り、2017年には0.799とVHHD(0.800以上)入りが目前となった。しかし2018年にはHDIが0.797にダウンしている。中国のHDIはイランよりも低く、1990年は0.501とアラブ諸国の平均すら下回っていた。しかしその後急激に上昇、2000年代に世界平均を追い抜き、2010年のHDIは0.702と高度開発国(HHD)グループに入り、その後も毎年指数は改善され2018年のHDIは0.758である。
(続く)
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