石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

北欧がベスト5位独占、中東圏で唯一100位以内のカタール:報道の自由度 (4完)

2024-09-26 | 世界ランクシリーズ

(注)本レポートは「マイライブラリー」で一括してご覧いただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0612WorldRank10.pdf

 

(世界ランクシリーズ その10 2024年版)

 

(ノルウェーが連続世界一位、躍進著しいカタール!)

4.日米中と中東主要国の世界ランクの推移(2020年~2024年)

(図http://rank.maeda1.jp/10-G01.pdf参照)

 世界一位のノルウェーに加え日本、米国、ロシア、中国及び中東3か国(イスラエル、カタール及びサウジアラビア)の2020年から2024年までの5年間の世界ランクの推移を見ると、ノルウェーは5年連続でトップを維持している。

 

 米国の世界順位は45位(20年) →44位(21年) →42位(22年)→45 位(23年)→55位(24年)と2022年まで毎年少しずつ順位を上げたものの、昨年から今年は連続してランクが下がり、今年はそれまでの40位台から50位半ばに下落している。日本の順位は66位(20年) →67位(21年) →71位(22年) →68位(23年) →70位(24年)と変化しており、70位前後で推移している。

 

 中東のイスラエルは2020年から22年まで80位台後半であったが、2023年、24年と下落傾向が止まらず、2019年は97位に急落した。今年はついに100位以下に転落、2020年に比べて13ランクも下落している。イスラエルとは対照的にカタールは129位(20年) →128位(21年) →119位(22年) →105位(23年) →84位(24年)と2022年から24年までの3年間で大きく躍進、ついにイスラエルを追い抜き100位以内に上昇している。

 

ロシアとサウジアラビアと中国は過去5年間150位以下にとどまっており特にロシアは2021年から23年にかけて大きく落ち込んでいる。中国は5年間を通じて170位台にとどまり、特に2023年は最下位の北朝鮮に次ぐ179位と言う世界最低のレベルに落ちている。なおこれら3カ国の2024年の世界ランクはいずれも前年より2~7ランク上がっているが、これは評価対象国数が180ケ国から177カ国に減ったためであり、ポイントで比較するとロシア及びサウジアラビアは前年より悪化している。

 

(完)

 

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(SF小説) ナクバの東(11)

2024-09-26 | 荒葉一也SF小説

(英語版)

(アラビア語版)

 

(目次)

 

Part I:「イスラエル、イラン核施設を空爆す」(8)

 

第二章 三つの飛行ルート (4/5)

副大臣はトルコ大使に人差し指を突き出し、ヘブライ語で「トルコは自国で放映された反ユダヤの番組を深く恥じ、このように謝罪に訪れたのである。」と居丈高に言い放ったのである。翌朝このニュースがテレビで報道され副大臣の発言内容が明らかになるとトルコ世論は激高し、副大臣発言は両国間の外交問題に発展した。さすがのイスラエルも副大臣の非礼を認めて謝罪した。

 

外務副大臣のトルコ大使侮辱事件とガザ救済船によるトルコ人殺害事件。この二つの事件はトルコ国民の心の奥底にいつまでも消えない反イスラエル感情を植え付けたのであった。イスラエルの外務省と諜報機関はトルコの国民感情を斟酌し、トルコ・ルートを避けるよう軍部に助言した。

 

(続く)

 

荒葉一也

(From an ordinary citizen in the cloud)

 

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