ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

愛・地球博のIMTS

2005年01月27日 | ITS
さて、愛・地球博に関係するITS新技術として、まずチェックしなくてはいけないものがIMTS(インテリジェント・マルチモード・トランジット・システム)だろう。

一般入場者にとっては、ゲートと会場間を結ぶ無人運転のバス、といった程度の印象しか残らないかもしれない。
実際、CNG(天然ガス)仕様の50人乗りバスが、2-3台隊列を組んで専用道を自動走行する。自動走行は路面に埋め込まれた磁気マーカーによるコントロール方式。
そして隊列は、いわゆるプラトーン走行という奴だが、車車間通信で前車の走行情報を受信し、間隔を一定に保っている。それに加えてレーダー、カメラによる自律型車間感知をフェイルセーフとして備えている。

これらの開発はトヨタが一手に引き受けている。まあ、この万博自体トヨタ万博という色彩が強いのだが、かなり力が入っていると感じられる。
トヨタ ニュースリリース

さて、IMTSの本当の売りは自動走行やプラトーン走行にあるのではなく、これら新技術がもたらすフレキシブルな地方公共交通システムへの提案なのだ。

トラフィックが多い路線では専用道を鉄道のように走行することで、定時・高速・大規模輸送が可能。そして郊外では切り離して一般道をバスとしてマニュアル運行が可能。この組み合わせが極めてフレキシブルにできるという点が強みだ。