ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ITS事業企画 給油所ETC決済を事業化

2005年08月14日 | ITS
本日の日経一面によれば、ITS事業企画(株)(以降、IBA)は出光系のガソリンスタンドでETC車載器による料金決済を国内で初めて事業化するとのこと。首都圏を中心に3年間で80店の導入を目指す。

IBAにとっては事業発展の大きな一歩であろう。今まで埼玉方面でKFCやスタンドと提携をしていたが、肝心のキャッシュレス決済には至っていなかった。やっと、駐車場以外のキャッシュレス決済が始まることになる。

三菱系のIBAがなぜエネオスと組まずに出光なのか、ちょっと興味があるが、それはそれとして、果たしてこの給油所のETC決済は今後拡大するのだろうか?

日経記事にもあるとおり、約2万円の専用ETC車載器が必要である。
全国80カ所の給油所と、5カ所程度の駐車場の利便のために高いETCを装着するユーザーがいるとも思えない。

日経によれば、その2万円の専用ETCの販売は未だ5000台にとどまる、というが、とどまるというより、よく5000台も売れたな、というのが正直私の感想だ。

もう一つ気になる事は、この会社のビジネスモデルが決済代金の一定割合を手数料収入にするということ。
給油所にとっておよそメリットがあると思えないETC決済に対して、余計な手数料支払いを受け入れる給油所が一体どれほどあるのだろうか?

上海のこと

2005年08月14日 | ITS
やはり、台風9号(マッサ)が上海を直撃した。

上海に上陸するということはあまり無いらしく、ニュース番組も「台風慣れ」していないため、今台風がどこにいて、いつ一番風雨が強くなるのかさっぱり判らず、結局インターネットの日本語サイトで情報を入手していた。

まあ、行動が制限されたのは一日だけ。それもタクシーで巨大ショッピングセンターに行き、一日その中にいた。
さすがにその日は外を出歩く状況ではなかった。
むしろ、いつもは超混雑するショッピングセンターがすいていて、良かったのかもしれない。

上海は10年ぶりであったが、その近代化は想像を上回る物があった。
中国は党政府の決定で都市計画は意のままになる国であり、いわばSIMCITYの様な物だ。
そういう意味では、道路インフラの状態は良く、また更に改善中である。

問題はクルマ、特に貨物車の性能、というか世代交代がそれに追いついていないということだと思う。

旧型のトラックがトラフィックを遮り、それを無理矢理追い越そうとする乗用車が無謀な運転をすることがこの国の大きな交通問題である、と感じた。
そして、今後乗用車保有の爆発的な増加がみこまれており、果たしてインフラ整備が追いつくのか、という懸念もある。

とは言ってもSIMCITYだから、いつまでたってもSoiを連結しないバンコックや、30年たっても外環道完成の目処が立たない我が国の状況に比べれば良いのかもしれない。

もちろん、全ての人民が喜んで立ち退いている訳ではないことはいうまでもないのだが。