ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

給油所ETC決済(続き)

2005年08月16日 | ITS
竜二さん、コメント感謝。

その返信もかねて、続きを。

まず、都心部でどんどんスタンドが閉鎖していることからも判るとおり、給油所は儲からない。その理由は価格競争だ。
ガソリン需要が減少している訳ではないので、生き残っているスタンドは薄利多売で商売を成立させている。
従って、数パーセントの経費増でもその経営の根幹を揺るがしてしまうことになる。

スタンド経営者は決してキャッシュレス決済を望んでいるわけではない。手数料分をとられるクレジットや掛け売りよりも現金収入の方がありがたい。

しかし、キャッシュレス決済で従業員を減らすことが出来れば、その方が良い。
要は、いかに従業員という固定費を削減するか、がポイントである。

セルフ給油所に転換済みであれば、もはやその料金収受が現金であろうが、クレジットであろうが、スピードパスであろうが、ETCであろうが関係なさそうだ。
現金収受するカウンター店員は最低人員でまかなえる。

スピードパスや専用クレジット(菅野美穂のMydoカードなど)の場合は、その系列でしか使えないので、石油元売りとしての顧客囲い込み策である。したがってこれらには元売りからのインセンティブがある。

今回のETC決済も、出光でしか展開しないということであれば、同様に元売りとして補助が出るのかもしれないが、もしスタンドから利用手数料を徴収するのなら、殆ど普及拡大の可能性は低いと思う。


もう一つ。

竜二さんご指摘の

>買い替えが必要となると、導入増の見込みはほとんどないのではないかと思います。

は、正にその通りだと思う。
3年後に80店、といっているが、3年後には付加機能のない通常のETC車載器が普及しつくしてしまっているだろう。

常識的に考えて、
・今現在クレジットカードで支払える給油所で
・財布からカードを出す手間が省ける、というだけの理由で
・今付いているETCを捨てて
・2万円だしてETCを買い換える
人がいるだろうか?