ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

宮古島のこと

2005年12月30日 | ITS
休暇をとって宮古島に行って来た。

沖縄同様、公共交通機関がないため、観光客はレンタカーを使うことになる。
一般に、販売が思わしくなく、かつ販売奨励金がかかっている量販車がレンタカーとして売られていくことになるのだが、その結果、島中がマーチだらけになっている。
ああしたデザイン的にインパクトが強いクルマが至るところにいるのも、気味が悪いものだ。

宮古島には北端と西端に離島があり、それぞれ橋で本島と結ばれている。
写真は西にある来間島にかかる来間大橋である。

来間島は3平方キロ弱、人口180人が暮らす集落がひとつと、あとはサトウキビ畑だ。
観光客は、この橋を渡った先にまったく観光スポットが存在しないと聞いて驚く。
そして、この1992年に完成した橋には100億円近くの税金が投入されている。
島民一人につき5000万円。

北端の池間島にもほぼ同様の橋がかかっている。

急病人の搬送、日常の買い物、サトウキビの出荷など、この橋が出来る以前の島民の暮らしが困難なものだったことは想像に難くない。
しかし、だからと言って200人足らずの一部国民の福祉のために100億かけて橋をかけるというのは、とても常識的な判断だったとは思えない。
バブル期には公共投資100億なんてはした金だった。何でもありだったのだ。

そして、この金銭感覚が「ITS関連市場は11兆円」などと平気で言い放つ現在の国交省につながっているんじゃないのか?