ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

ゲルマニウムを疑う

2007年05月03日 | インチキ・疑似科学
連休を無駄に過ごしています。ということで、今日は雑記的に。

家人がゲルマニウム温浴ボールなるものを買ってきて、風呂に入れたら汗が良く出た、という。
パッケージを見てみると、そのほかにも唐辛子成分であるカプサイシンが入っていて、こりゃ血行がよくなってあたりまえだなぁと思いつつ、ゲルマニウムという言葉でググってみると...

600万件ヒットし、そのほとんどがゲルマニウムを賞賛している。どうやら32度を超えると電子がマイナスになって、それがなんちゃらして肩こりに効くというような話だが、こりゃなんとも胡散臭い。
そして、こうした絶賛サイトはほぼ100%商売なのだ。
一見個人のブログに見えても、たいていは下の方にアフィリエイトが貼られている。

一方、ウィキペディアのゲルマニウムの項には、「そのような効能、効果は医学的に証明されていない。」と明確に書かれている。
独立行政法人国立健康・栄養研究所のHPを見れば、さらに詳細にヒトへの有効性を証明した文献はなくむしろ経口摂取は危険だ、ということが書かれている。

「効いた」「汗がでた」という人多いが、心理的なものじゃないのかとおもう。
あるブログでは「コップいっぱいのイオン水を飲んで、42度のゲルマニウム風呂に20分入ったら汗がたくさん出てびっくりした」と書いてあったが、水飲んで風呂に20分入れば汗をかかないほうがおかしい。

そもそも私は代替医療や健康食品はほとんど信用していないのだが、それでもこれだけ既成事実のように扱われているゲルマニウム温浴ですら実は疑わしいものだったというのは、正直ショックだ。