ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

日産のエントリーナビにみるナビの将来

2007年05月14日 | ITS
久しぶりのエントリーです。

ちょっと旧聞になるが、先月の23日、日産は2007モデルの純正ナビゲーションを発表した。

この中に、日産の型番でMS107-Aというモデルがある。
「1ギガのフラッシュメモリーを搭載した2DINタイプのシンプル&簡単ナビ」ということで紹介されているが、これは三洋のOEM。見た目は普通の2DINナビだが、中身はミニゴリラという商品だ。
ワンセグチューナー内蔵で11万円程度。

軽や女性ユーザーをターゲットにしたローエンド商品なので、業界的には大して話題になっていないが、実はこれは大きな可能性を秘めたモデルじゃないか、と思っている。

このナビは日産OEM専用品であり、三洋ブランドで市販に出す計画はないようだ。さらに言えば、メモリーナビベースの2DINカーナビという商品は、少なくとも国内市場向けには三洋にしか作りえない。
20-30万円のDVDやHDDナビを飯の種にしている松下やパイオニアといったメーカーにとっては、絶対に市場に出してはいけない商品なのだ。

このモデル、1ギガであるため住所検索では番地レベルまでしかでないが、2ギガになれば号レベルまで収録が出来るだろう。
メモリー自体の価格はいまや1ギガも2ギガもたいした差はない。2ギガモデルの登場は時間の問題のような気がする。

で、号レベルまで検索できるとすれば、「現在地を知り、目的地にたどり着く」というナビに要求される基本性能としては十分な商品になるのだ。

HDDナビとの決定的な商品力差は、ミュージックサーバー機能だと思うが、これとて次期モデルでiPodもしくはUSB対応したら、それでOKのような気がする。

将来のカーナビのスタンダードってのは、この辺に落ち着くような気がしてならない。