1010 Radio

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新しい多極的経済へと進む世界

2010-05-01 | ラジオ
世界銀行およびIMF・国際通貨基金合同開発委員会が25日、ワシントンで開かれ
世界銀行グループは、その財政基盤を拡充するため国際機構開発銀行の出資比率
や、投票権の見直しを決め新興国の議決権を増やした。
最も議決権が増えたのは中国で2.78%から4.42%に増加しアメリカ、日本に続
き3位に浮上した。
尚、ロシアの議決権に変化はない。

今回新興国、途上国の議決権を3.13%増やすことで合意がなされたが、この決定
は昨年の秋、ピッツバーグでのG20会合で採択されたものだ。
これにより25日、ワシントンでの世界銀行グループの会合で調整後の議決権の比
率は、先進国が52.81%に低下し、新興国また発展途上国はほぼ48%に上昇した。
その結果ブラジル、ギリシャ、インド、韓国の比率は0.9%また0.09%上がっている。

そのなかで中国の議決権あるいは、この出資比率の伸びは(???)している。
第3位に躍り出たわけだが、これまでは一連のヨーロッパ諸国よりも下に位置し
ていた。今回イギリスとドイツを抜いている。
大部分の国々にネガティヴな影響を与えたグローバルな経済危機は、一方では
中国経済に効果をもたらし、他方では世界経済の場での力の配置、パワーバラン
スに修正が(?)た。
世界銀行グループはベルギー、フランス、ドイツ、オランダ、イギリス(?)の議
決権の割合を減らし、中国はその国力によって相応しい権利を獲得した。

ロシア科学アカデミー経済研究所のエキスパートは、この数字は全く客観的なも
のであると判断している。
「中国経済は第3位だ。GDPは日本と第2位を争っている。
そしてさらに中国は世界的な経済危機を、とても上手く耐え抜きGDPを増やした。
世界のGDPにおける国の現実的な状態が、そして生じている変化と言うものが割り当て増加に反映しているのだ」
このように指摘している。

ここで思い起こしてもらいたいのは、割り当ての数字は単に、負担するお金の額
ばかりではなく、世界銀行グループが決定を下すプロセスに、影響をを行使する
チャンスが増えると言うことだ。
世界銀行グループは極めて大きな影響力を持った機関であり、その内部では国際
関係全体における、その国の政治的また経済的なレベルが示される。
従って中国の割り当て分が増えたことは、世界で中国の役割が大きくなっている
ことを認めたと言うことになる。
中国を代表とする新興国が現在の世界経済で、まさに支えになっていることが
今回裏付けられた。

さてロシアだが、ロシアの割り当ては変わっていない。
会議の後、財務大臣が認めたように、ロシアは若干割り当てが減るのではないか
と予想していた。
しかし世界経済の発展におけるロシアの(?)がプラスに評価され、ロシアの割り
当てに付いて(後半は電波が弱くなり全く聴き取れず)
「現在のロシアの割り当ては3%少し欠けるほどだが、これは世界経済における実際の状態を反映している。
ロシアは世界のGDPの約3%を占めており、世界の貿易でもやはり同じ比率を占めている。2009年かなり大きく経済は落ち込んだにも関わらず、割り当てを保てたことは大変良いことだ」
経済研究所のエキスパートは、このように述べている。

別の言葉で言えば世界銀行グループの、国際機構開発銀行の出資比率や、投票権の見直しと言うのは、このところの世界の金融財政(???)システムにおいて生じた変化が反映したものと言っていいだろう。
世界のシステムに新しい複数のセンターが生まれていることは、すでに客観的な現実だ。
世界銀行の総裁は、現在世界は新しい、そして急速に発展しつつある多極的な経済へと移行しつつあると指摘している。

日経新聞の数字がわかる本 「景気指標」から経済が見える

小宮 一慶
日経BP社


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(???)は男性アナウンサーの不明瞭な言葉で聴き取れない
(?)は電波が弱く聴き取れず

4月26日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
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