1010 Radio

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テロとの闘いに付いて

2010-05-09 | ラジオ
メドヴェージェフ大統領はデンマークのラジオ局からのインタビューに答えた中で、テロリズムに付いて言及しテロに武力で勝利することは出来ないとの見方を示した。

大統領はテロの巣窟を殲滅しても問題を根絶することは出来ない。
各国が団結した行動をとることが必要だとの確信を示した。
テロリズムは武装集団だけを指すのではない。
社会経済改革や武力行使だけでテロを一掃することは不可能だ。
メドヴェージェフ大統領は最低でも4つの方向で、同時に措置を講ずることが不可欠だとし次の様に語っている。
「先ずはより目立った地下武装組織の掃討作戦を、あらゆる手段で継続すべきだ。
次に広い意味での法体制を立て直すことが必要だ。つまり秩序を正し、カフカス地方で数百年のルーツを持つ汚職や氏族性を一掃することが出来るのは、法だけだということを人々に理解させなければならない。
第3に精神的道徳的な基礎を(?)して、こうした問題を解決することは出来ない。
精神的、道徳的な基礎と言うものは人類共通のものもあれば、例えばカフカス地方に共存するイスラム教やキリスト教といった、宗教から導きだされるものもある。
宗教的価値観に対する呼びかけというものは、イスラム教とキリスト教の価値観に反する行動を取るテロリストたちに、これを利用させないために極めて重要な意味を持っている。
そして第4に経済を復興させ、雇用を創出しカフカスに住む人々の生活をより快適なものにすることが重要だ」
メドヴェージェフ大統領は、この様に語っている。

さてテロリズムの問題は、今、世界のメディアで最も扱われる頻度の高いテーマの一つだ。
と同時にテロリズムをめぐっては、実に様々な意見が聞かれる。
ロシアの著名なジャーナリストで、テレビの司会者でも知られているシェフシェンコ氏は、今日の国際テロリズムは特務機関の行動によってもたらされているとの見方を示し、次のようにコメントしている。
「マスコミの報道によって、人々の頭の中には凶悪なテロリストと、国際社会が対立しているようなイメージが作られている。
しかし実際には現実はもっと複雑だ。
テロ組織の活動を分析してみると、全てのテロリストたちが特務機関と何らかの関係を持っていることが判る。
必要な種類の爆薬や武器を定期的に受け取り、それに情報入手のための暗号を手に入れるためには、何処かの国の特務機関との協力が不可欠だ。
どんなテロ組織も単独で存在することは出来ず、複雑で大きなゲームの中のコマの一つに過ぎない。
世界の多くの地域でプレスがテロリズムに付いて、複雑な分析をすることが禁じられているという事実も、このことを証明している」
ロシアのジャーナリスト・シェフシェンコ氏は、このような意見を語っていた。

一方テロリズム脅威分析センターの専門家は、テロに付いて次のような見解を示している。
「テロリズムは世界の資金の流れを変えることを目的に、犯罪組織が手を組んだ巨大なビジネスとして見る必要があるだろう。
だからこそテロリズムには、国籍も無ければイデオロギーも無いのだ。
テロ組織の目的は金を儲けることだけだ。
これがテロリズムの本質なのだ」
テロリズム脅威分析センターのエキスパートは、この様に述べている。

メディアは戦争にどうかかわってきたか
日露戦争から対テロ戦争まで (朝日選書(778))


木下 和寛
朝日新聞社


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(?)は音声が途切れて聴き取れず

4月27日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル