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韓国・チョンアン号の沈没事件によせて

2010-05-27 | ラジオ
3月末に黄海で発生した韓国の哨戒艦チョンアン号の沈没事件に関して、原因は北朝鮮の魚雷攻撃との調査報告書が出たことを受け、国連の潘基文事務総長は声明を表し、国連安全保障理事会が然るべき措置を講じることに期待を表した。
一方、韓国の脱北者団体は北朝鮮の金正日総書記が国内軍に対し、戦闘態勢に入るよう指示したことを明らかにした。

チョンアン号は3月26日に黄海航行中に沈没、その結果46人が死亡した。
真相究明には韓国軍とアメリカ、イギリス、スウェーデン、オーストラリアの専門家からなる合同調査グループが当たり、20日、事件が北朝鮮の小形潜水艦から発射された魚雷によるものと断定する報告書を発表した。
これを受けて韓国政府は25日、一連の制裁措置を発表、北朝鮮に対し圧力をかけるためアメリカと、対潜水艦の合同演習を実施することを明らかにした。
また韓国は国連安保理に対しても、近く正式に制裁協議を開始することを求める意向だ。

一方、北朝鮮は疑惑を完全否定し、自国調査団の韓国派遣など対応を明らかにした。
一方で韓国側が攻撃してくれば、強い報復に出るとして厳しい姿勢を示している。
今回の緊張はどのような結末を迎えるのだろうか。
経済意研究所・朝鮮研究センターのトロラヤ氏は次のように話している。
「問題は韓国・北朝鮮政府だけでなく、国際社会全体に不安を呼び起こすものだ。今回韓国側が発表したような過剰反応は、軍事紛争に繋がるような、北朝鮮の激しい反発を招きうるのではと思っている。
軍事紛争は避けなくてはならない。自制心と冷静さが必要だ。
安保理が制裁を決定するかどうかは定かではない。
何故なら中国が反対するのは明らかだからだ。
今回の出来事だけでなく、これまで起きたこと全てを、あらゆる観点から検討する必要がある。
そして南北朝鮮には自制と対話を促すべきだ」

国連の潘基文事務総長は事件に対し、安保理が然るべき対応をするよう期待を表した。
これに対し予想される安保理の決定が、6ヵ国協議の解決に向かうとの見方には乖離的だ。
「安保理の決定が6ヵ国協議の再開を促すとの論理はおかしいと思う。
北朝鮮は圧力では交渉に応じないと繰り返し述べている。
圧力や制裁が望ましい結果を生んだことなど無いのだ。
6ヵ国協議は興奮を冷まし、騒ぎを鎮めて初めて可能になる。
そうすれば建設的で冷静な話し合いが出来るのだ」

調査報告書を受けてロシアと中国は、平静さと自制を呼びかけている。
ロシア外務省当局者は報道記者に対し、北への非難にはさらなる証拠が必要だと述べた。
また外務次官は25日、ロシア駐在の韓国大使と会談した中で、韓国側の立場を入念に検討すると述べた。
アメリカもかなりバランスの取れた対応をしている。
クリントン国務長官は半島情勢の危機や悪化を食い止めるため、全力を尽くすと述べている。

アメリカの対北朝鮮・韓国戦略
ジョン フェッファー
明石書店


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この男性アナウンサーの喋り、本当に粗末だ

5月25日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
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