ロシアのメドヴェージェフ大統領は2日付で、インサイダー取引を取り締まる法案を承認した。
最大で禁固7年が言い渡される、厳しい罰則が取り決められている。
成立した法案ではマスコミ関係者の義務と権利に付いても明記している。
当初の草案ではインサイダー情報を流したマスコミ関係者への処罰も規定されていたが、最終的には情報を流布する形で利益を得なければ、あるいは金融関係者との間で、何らかの談合がなければ罪を逃れられる形となった。
コンサルティング会社ロスビジネスコンサルティングの、ヤコブレフ情報分析部長は次のように話している。
「かつては金融関係の記事を書く記者に、全ての責任を押し付けておくほうが楽だったのだ。でもこうしたことは馬鹿げている。
インサイダーによる犯罪の本質と言うのは、市場が人の手によって操作されてしまうということだ。市場での取引あるいは何らかの談合の中で情報を出すのだ。金融会社の重要なイベントの前日に、情報を流布すると言う犯行もある。
一方ジャーナリストは、その一番の(???)のところにある機関であり、すでに起きたことを広く大衆に流すのだ。
インサイダー取引ではなく刊行物を出版し、販売することによってお金を稼いでいる存在だ」
ヤコブレフ情報分析部長は、この様に話している。
専門家は市場を大きく揺るがすことが出来るのは、記者たちではなく官僚や大企業の職員、あるいは検察庁など治安捜査当局の関係者であると考えている。
意図的にせよ、そうでないにせよ、ちょっとした発言が企業の資産に関する評価を大きく下げうる存在だ。
ロシアでインサイダー取引禁止の必要性が最初に取り沙汰されたのは、1998年8月のデフォルト後のことだ。
当時ロシアの金融市場は一瞬にして三分の一の規模に縮小してしまった。
そんななかで大手民間企業の一部は、生きながらえるばかりか自主的に資本拡大した。
市場が暴落する前日に短期国債を大量に売却したのだ。
後になってインサイダー情報が流れていたことが明らかになった。
こうしたことが起きないよう、早急な採択が必要とされたインサイダー取締法だが、下院国家会議を通過するのに10年も要してしまった。
財界も官僚もそれによって利益があったからだ。
こうしてようやく法案が成立し、市場から汚職の余地が減る事態が生まれている。
※(???)は男性アナウンサーの不明瞭な言葉で聴き取れない
8月3日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
最大で禁固7年が言い渡される、厳しい罰則が取り決められている。
成立した法案ではマスコミ関係者の義務と権利に付いても明記している。
当初の草案ではインサイダー情報を流したマスコミ関係者への処罰も規定されていたが、最終的には情報を流布する形で利益を得なければ、あるいは金融関係者との間で、何らかの談合がなければ罪を逃れられる形となった。
コンサルティング会社ロスビジネスコンサルティングの、ヤコブレフ情報分析部長は次のように話している。
「かつては金融関係の記事を書く記者に、全ての責任を押し付けておくほうが楽だったのだ。でもこうしたことは馬鹿げている。
インサイダーによる犯罪の本質と言うのは、市場が人の手によって操作されてしまうということだ。市場での取引あるいは何らかの談合の中で情報を出すのだ。金融会社の重要なイベントの前日に、情報を流布すると言う犯行もある。
一方ジャーナリストは、その一番の(???)のところにある機関であり、すでに起きたことを広く大衆に流すのだ。
インサイダー取引ではなく刊行物を出版し、販売することによってお金を稼いでいる存在だ」
ヤコブレフ情報分析部長は、この様に話している。
専門家は市場を大きく揺るがすことが出来るのは、記者たちではなく官僚や大企業の職員、あるいは検察庁など治安捜査当局の関係者であると考えている。
意図的にせよ、そうでないにせよ、ちょっとした発言が企業の資産に関する評価を大きく下げうる存在だ。
ロシアでインサイダー取引禁止の必要性が最初に取り沙汰されたのは、1998年8月のデフォルト後のことだ。
当時ロシアの金融市場は一瞬にして三分の一の規模に縮小してしまった。
そんななかで大手民間企業の一部は、生きながらえるばかりか自主的に資本拡大した。
市場が暴落する前日に短期国債を大量に売却したのだ。
後になってインサイダー情報が流れていたことが明らかになった。
こうしたことが起きないよう、早急な採択が必要とされたインサイダー取締法だが、下院国家会議を通過するのに10年も要してしまった。
財界も官僚もそれによって利益があったからだ。
こうしてようやく法案が成立し、市場から汚職の余地が減る事態が生まれている。
※(???)は男性アナウンサーの不明瞭な言葉で聴き取れない
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8月3日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル